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本日の猫たち #003

一日が終わり、猫たちの寝顔を見ると、ほっとします。
内も外も平和、平穏であること。それがなによりだと、つくづく思います。

我が家の猫は先住猫(1歳10カ月)、兄妹猫(10カ月)の三匹。
子猫期は1歳までといわれていますが、兄妹猫が今まさにその子猫期で、やんちゃ盛り。生後半年くらいまで子猫特有の底なしの体力で、飼い主の睡眠時間を削ってきましたが、今は底なしの体力+悪知恵+破壊工作というコンボで、飼い主の日常生活に刺激を提供してくれます。

そんな我が家の治安を守ってくれるありがたい存在が、先住猫です。
人間が仕事で忙しいときは子猫(兄妹)たちの遊びの相手をし、子猫たちが悪さをしかけたときは、教育的指導を行います。
(私はこれを「放課後の呼び出し」と呼んでいます)

家の中に侵入者はいないか、異常はないか、先住猫はパトロールを怠らず、ついでに全員の居場所を確認する。兄妹猫がいたら、グルーミングをし、人間の仕事の邪魔をしないように、すりっと体の一部をふれて去っていく。

うちに兄妹猫がやってきた話は、おいおい書くつもりですが、先住猫には本当に頭が上がりません。

私が修羅場で子猫たちと遊ぶ時間がなかったとき、「ここは自分にまかせてはよ仕事しなはれ」と、子猫たちの相手を一手に引き受けてくれましたし、ケージから脱走した子猫が家具の隙間に入り込んでしまったときも、「ここにおるで!」と真っ先に見つけてくれたり、私が夜遅くまで起きて仕事をしていると「ええ加減、寝なはれ」と、手をザリっと舐めてくれたり、とにかく優しく、頼りになるのです。

一緒に暮らすようになってまだ1年半ほどなのですが、先住猫は私が生まれたときからずっとそばにいて、長く同じ時間を過ごしているような気になることがあります。長年連れ添った夫婦が「母さん、あれ」「はい」と、最小限の言葉でわかりあうような瞬間を時折感じるのです。

美脚をアピールしながらグルーミングする妹猫と「またかいな」と見守る先住猫
大好きな先住猫をひとりじめでき、ドヤ顔の妹猫


その先住猫はありったけの愛情をこめて、兄妹猫を育ててきました。

先住猫が大好きでたまらない妹猫は、先住猫の言うことをよく聞き、派手な悪戯はしなくなったのですが、問題は兄猫。
年明けからプチ反抗期を迎え、悪さのオンパレード。ついに本日、先住猫のごはんを横から盗み食いするという事件が発生しました。

基本、温厚な先住猫はそのくらいのことでは怒らず、「食べたければ食べれば?」とすぐに譲ってしまうので、そこは飼い主である私が「だめ!」と教育的指導。でも兄猫の顔に反省の色はなく、またなにかやらかすだろうなという予感はしました。

そして本日2回目のご飯のとき。
早食い&大食いの兄猫はいつものようにささっと完食。
「おもしろいことないかなー」「おなかすいたなー」ときょろきょろしていたかと思うと、マイペースにもぐもぐ食べていた先住猫に向かって突進。なんと後ろからタックルしたのです。
「食べたから遊ぼうよ」のタックルだったのか、先住猫をどかしてまんまと先住猫のご飯を食べるためのタックルだったのかはわかりません。
「だめ!」と叱ろうとした次の瞬間です。

大好きな食事の時間をじゃまされ、一瞬ひるんだかに見えた先住猫が、猫パンチを兄猫の額にくらわしたのです。

「ぽすっ……」

厳密にいうと、猫パンチというより、ただ前足を兄猫の額においただけ……なのですが、きっと(放課後、ちょいと体育館裏に顔出しな)くらいの意味があったのだと思います。
「無」の顔をした先住猫におそれをなした(ように私の目にうつった)兄猫は、パーッとその場からいなくなりました。

うちの猫たちは仲がよく、これまで喧嘩らしい喧嘩をしたことがないので、それぞれの力量のほどはわからないのですが、戦わずして勝つ先住猫は三匹の中で一番強いんだろうなと密かに思っています。

仲良しの三匹(上から兄猫、妹猫、先住猫)

その兄猫と先住猫ですが、食後、仲良く集合して、グルーミングしあっていたので、お互い、なんのしこりもわだかまりもないものと思われます。

そして、我が家の治安は、今日も先住猫によって守られたのでした。


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