2019年12月・激安大邱三泊四日2日目

宮廷からラブウェイへ

とか言ってるうちにド早朝目が覚める。せっかくなので館内を再度探検。家族、カップル、一人と、様々な人たちが思い思いに寝てたり、目が覚めてスマホを見ていたり。ウロウロするうちに徐々に人が起きて来て、子供なんかもはしゃいで動き出してる。そか、今日は土曜朝か。外で朝食、というのも考えたが、食堂があるとのことで行ってみる。cassの缶ビールをいただきつつ、チゲ鍋定食をオーダー。朝から辛い。そして家族づれやら女子グループやら何組かがやってくる。みんな大きな声で楽しそう。この韓国のおおらかさはとても好き。

食後、昨晩閉まっていた大浴場&サウナにトライ。正直古い建物なので風呂もお世辞に綺麗とは言えないが、浴槽もサウナも広い&種類があり、その辺が気にならない人なら楽しいのではないか。いくつか堪能してから時間ギリギリまで滞在。

ラベンダーを後にして、バスで中心地まで行ってみるつもりだったが、天気も良いし久しぶりの韓国。第3位の都市の幹線道路をふらふらと歩きつつ、今夜の宿と考えているラブウェイモーテルへと歩く。ハングルの街中を歩くのも大変久しぶりで嬉しい。そうしてるうちに東大邱駅が見えてくる。KTXが通る韓国の大動脈、東大邱駅を間近に、その脇の小道へとズンズン入っていく。そこにそびえる白亜の豪邸改ラブホテルが、今日の最初の目的地、ラブウェイモーテル、なのである。

日本人御用達の名物モーテル、ラブウェイ

こちら、韓国の旅慣れた日本人から絶対的な評価を受けるモーテルで、ちょっと検索すれば大先輩方のブログで見つけることができると思う。日本語が通じるスタッフがいる、立地が良い、サービスが細やか、などなどなどイケポイント多数。今回も昼前という超中途半端な時間に訪れたにも関わらず、日本語で的確な説明をしてくれる。部屋の確保はOK、チェックイン時間前でも追加料金を払えば今からも入れますよ、とのこと。サウナであまり寝られなかった&疲れているので、早速チェックインさせてもらうことに決める。

料金を支払うと、鍵と一緒にサービスのカップ麺×2とアメニティキットを受け取りエレベーターで部屋へ。内装やら佇まいはまあ日本のラブホテルなわけだが、通常のモーテルに比べるとずいぶん装飾は控えめ。湯船とシャワーがあり、冷蔵庫にはサービスのドリンクが複数。コンセントに加えてUSB端子もあり、さらに寒さを心配していたが(好みが分かれるところかもしれないが)電気毛布つき。韓国はアジアの同レベルの国に比べるとモーテルという安くて利便性の高い宿が複数あるのが(好みが分かれるところかもしれませぬが)貧乏旅行者としては大変大きなポイント。

七星市場でランチ

ちょっと仮眠するつもりだったが、荷物置いて横になったら体力が回復して来たので、明るいうちに出撃。KTXが止まる大ターミナル駅、東大邱駅の構内をウロウロ。食べ物やらなんやらお店がたくさんあり、これからソウルか釜山かはたまた別か、様々なところへ向かうであろう人たちが大挙しているのは見てるだけでも楽しい。明日はKTXに乗るつもりなのでちょっと見学してから、地下鉄へ。

東大邱はKTXのための駅だからか、地下鉄まではちょっと微妙な距離がある。大邱は地下鉄が3路線。すごく大きな街ではないので、利便性を考えると十分なんだけど、そのうちの1号線で2003年、大邱の地下鉄で、192人の死者を出す放火事件が発生。その悲惨さで世界的に有名になってしまった。やや人災で被害がひろがった的な内容がショッキングだったのを覚えている。さらにまたその17年後、韓国コロナウイルスが宗教施設で激増したことで、またも名前が鳴り響くことになるとは・・。

さて、最初の目的地である七星市場で下車。この市場はなかなかひなびた雰囲気で、昔からある食料品メインの市場。ここの名物であるテジプルコギ定食を、韓国3大美味い店にも選定された「タンゴル食堂」がお目当てである。地上に出てiPhoneで店を探す。googlemapではなく、カカオmapがいいと聞いていたけど、使い方がわからずちょっと迷うが、なんとか到着。黄色い看板が目印で、おばちゃんが豪快に店先で肉を焼きに焼きまくっているのがなかなか調子いい。ハノイになんか似てるな。

並んだりするのは嫌だなと思っていたが、サクッと席に通してくれた。先程の韓国3大美味い店、というのは、有名料理研究家、ペク・チョンウォンが選んだわけだが、ここがすごいのは全国区になってからも値段が安いままなこと。人気のプルゴキはw5000、ライスがw1000なので、定食が大体¥600で食べられてしまう。とりあえずビールを頼み、プルコギだけでいいかと思っていたが、「パブ?」と聞かれたので結局つけてしまった。でもw3000とかだったけど。

炭火で焼かれたテジプルコギは確かに美味い。あまじょっぱい味付けを、パンチャンのキムチ、味噌、ニンニクやらなどと一緒にエゴマの葉で包み口に突っ込むと、本当に至福。あんまり美味いので、もう一つのメニュー「辛いテジカルビ」を追加オーダー。こっちはわりとガチで辛いけど、やっぱり美味い。予定よりも遥かに満腹になってしまいつつ、お会計をして退出。ここはマジでリピート決定の良店、であります。

大邱薬令市韓医薬文化館からの大邱近代歴史館

お腹も膨れたのでさらに地下鉄に乗り中心地へ。モーテルにライトニングコードを忘れて来てしまったので、どこかで入手するべく、¥100ショップを調べるとダイソーがあるらしい。最寄り駅で降りて地下街でダイソー発見。混んでるな。¥100ではないが¥300くらいで購入。挿してみると一応通電したので一安心。そこか市場をぬけるが、目立つのが薬局&薬店。古来より大邱は韓国で最も大きい薬を扱う市場、薬令市が開かれていていたと言う歴史がある。そしてそれを展示したミニ博物館のようなものが「薬令市韓医薬文化館」だ。入場無料。

というわけで韓医薬を学ぼうと文化館に潜入。大きな薬令門を抜けると漢方薬感あふれるゆるキャラが迎えてくれる。館内は昔の薬令市を再現したジオラマだったり、そこで少年がソウルの偉い人のために希少な漢方薬を見つけて来たアニメやら、無料にしてはなかなかなのだけど、まあそこは基本ハングルなので正直よくわからない。お約束の日帝云々的な展示もありました。ただ後半になると漢方薬とはなんぞや、的な話になって来て、最後は漢方薬の売店&韓服コスプレゾーンと、随分何というかフレンドリーというか俗っぽいか、的なノリに変化してたのが興味深かった。

そこからさらに大邱の街を北上。カフェやら何やらをやり過ごして次の目的地が大邱中央警察署、と思われる建物の横にある、「大邱近代歴史館」。日本時代の銀行の建物をそのまま利用した市立の歴史館で、何は無くとも無料であります。ステキ。コンパクトなサイズ感の建物で、戦前〜戦後の展示が充実している。中でも日本統治時代の大邱の街を、当時の路線バスに乗った風に見られるアトラクションがあり、日本語が多数見られる当時の大邱のメインストリートを見ることができる。反日が主流で、併合時代のコンテンツをストレートには残せないor残さないな風潮のある韓国の博物館としては、中々興味深いところ。戦後の大邱が韓国の中でどういった立ち位置で発展したのかの、産業や文化に関して触れてる部分が面白かったし、先の日帝時代への向き合い方も割りと学術的だな、という印象を持ちました。大邱っていう韓国3位の街だからこその気風なのかな〜とか思ったり。割とおすすめです。

一旦帰宅からの西門市場

コスパに優れた(個人的な意見です)歴史館を見た後は、街歩き&ポケモンgoなんぞをしつつ、大邱駅へ。KTXが通るまではこちらがメイン駅だったのか、ロッテ百貨店とくっついたミドルサイズのターミナル駅。在来線をチラチラ覗き、タイミング合えば在来線で東大邱駅まで、とも思ったけど、本数が少なくて断念。地下鉄で東大邱駅まで戻り、夕焼けを見つつ一旦部屋で休憩。体力の著しい低下を感じる。歳は取りたくないものだ。

ちょっと休憩を挟んで再度出撃。東大邱駅の新世界百貨店をちょっと覗き見。本館新館の通路に大邱の近代みたいな写真展が行われていて、日中の見て来た歴史館と比べられてとても興味深かった。下手な博物館をしのぐように思われる、大邱の街の歴史を切り取った写真群。こゆの面白いな、と心の底から思った。駅の南口から路線バスに乗り込む。地下鉄もいいけど、東大邱にベースがあると、もしかしてバスのが便利かもしれないなこの街。大邱の観光地といえば、な観光地である「西門市場」は、夜遅くまで色々やっている、と聞いていたけど、到着してみると、地元の人が行くような店はほとんど閉店、開いてる屋台は観光客向けのものばかりで、正直そそられない。高そうだし。

色々検索&いくつか回った結果、興味を持てそうな店はほとんどしまっていることが判明。鯖定食やカルグクスなど、大変食べてみたいお店がたくさんあったのに残念。その中で唯一ギリギリ開いているであろうサンミ食堂にアタック。もう閉店ギリギリで、正直嫌そうな顔をされたのだが、食べてすぐ出るから、というお願いをして滑り込ませてもらった。ここは大邱名物(ばっかになるんだけど)である、蒸したカルビの「チムカルビ」の有名店。メニューはなんか値段が修正されてバッツリ値上がりしている。うーむ、と思うがここは気にしてはいけない・・。検証用に写真は取りつつ、CASSビールを流し込んでいると出て来たのは骨つきの蒸されたカルビがガッツリ、鉄のボールに入っている。どうみてもボリュームありすぎぃ。それをハサミとトングでうまいこと肉をばらしつつ、葉っぱやら複数のキムチ&ナムルに巻き巻きして口に放り込む。ショッペーけど、美味い。店の掃除が始まりおばちゃんがホースで容赦無く床を水浸しにする。量が多い。焦る。急いで口に突っ込む・・。ということであまり落ち着いて味わえなかった&正直若干の観光客プライスではありました。あと味噌汁に納豆が入っていて大変美味しかった。

そのあとは繁華街まで腹ごなしにちょっと歩き、ドラッグストアでお土産などを物色。流石第三の都市なだけあって、遅い時間だけどそれなりに繁盛している。どっか飲み屋に寄ろうかと思ったが、疲れもあるので路線バスで宿へ。コンビニで買ったCASSビールとチャムシル飲んで就寝。










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