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3つ子戦記 妊娠編【出血】

16週目あたりからだっただろうか。つわりが落ち着いてきた。やっと体が食物を悪と認識しなくなったのだ。

少しずつ食欲が戻ってきたことが嬉しかった。そして二日酔いのような気持ち悪さからも解放され、体を動かせるようになった。

お風呂にも介護無しで入れる!素晴らしい!

調子に乗った私はキッチンに立ってご飯を作ったり部屋の中をウロウロと歩いて少しだけ家事をした。体力は全く戻らないが気持ち悪さがないだけで動くことはできた。

夫も久しぶりに私が動いている姿を見て心配もしていたが嬉しそうだった。

そんな部屋の中をウロウロと歩いていた次の日。朝起きてトイレに行ったら茶褐色のおりものが、、、

ありゃりゃ。何かヤバいやつかな。と思いネットでまず調べた。

妊娠初期にはよくあることのようだったが多胎妊娠で絶対安静と言われている身にはどうなのか分からなかった。

しばらく様子を見ていたが、微妙にずっと出ているようなので念のため病院に連絡をした。

気になるようなら病院に来てと言われた。この日はひとまず様子を見ていたら次の日の朝には出なくなっていた。

部屋の中を歩いていただけなのに、、、そんな事すら刺激になってダメなの!?嘘でしょう!?と心の中で落胆した。

とにかく安静にしようと思い布団で横になるが、つわりがないと元気なので横になっているのも退屈で辛い。

動けるけど動けないもどかしさにストレスが溜まった。

定期検診に行き過去の茶褐色の出血は特に問題はないことがわかったが、また出血する事があれば入院する事もありえると言われた。

ひぃ!やだやだ!入院やだ!大人しくしてます!

と先生に誓い病院を後にした。

それからしばらく体調は安定していた。

戌の日に安産祈願に行こうか。そんな話が持ち上がった。

子沢山な戌にあやかって安産祈願。たくさん子供を妊娠している私は戌と一緒だなと何故か親近感が湧いた。

家から車で20分程の場所にある神社へ参拝する事にした。ヨタヨタと筋肉の無くなった足腰で参道を歩き、社務所へ向かい御祈祷の申し込みをした。

病院へ行く以外の外出は妊娠してから初めてだった。外の空気が嬉しかった。

しかし、体力が全くなく御祈祷をなんとか終えた頃には疲れ果てていた。

神様、お願いです。無事に3人産まれますように。

そんなお願いをした次の日の朝。

また出血した。

神様は何も悪くない。私が動いたせいだ。これは病院に行かなきゃダメかもしれないと夫に連絡して夜に病院へ連れて行ってもらった。

診察してもらったが特に問題はなかった。なんの出血なのかの原因もわからなかった。

普通じゃないからね〜。何があるかわからないね!入院しとく?と先生に言われた。

いや、入院も無料じゃないし出来るだけ先にしておきたい。もう何処にも出かけないし部屋の中でも動かないから今日は家に帰してくださいとお願いし、管理入院が始まる22週までは家で過ごすことが決まった。

母は無心で時が過ぎるのを待ち、そんな事を知ってか知らずかお腹の子供達はすくすくと成長していった。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回も続きを書きますので読んでもらえたら嬉しいです。

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