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リベラル思想に傾きすぎた政治批判ドラマ『仮面ライダーBLACK SUN』

話題になってた仮面ライダーBLACK SUNを見た。

見事な賛否両論だが、個人的には良かったと思う。ツッコミどころも多いが他の邦画やドラマよりもじっくりと観れた。

あらすじ

同じ日蝕の日に生まれ、兄弟同然に育った若者・南光太郎と秋月信彦が敵味方に分かれ、次期「創世王」の座をめぐって死闘を繰り広げる

これが初代のブラックのあらすじである。正直ここを踏まえないとBLACK Sunは理解ができないだろう。

あらすじ
時は2022年。国が人間と怪人の共存を掲げてから半世紀を経た、混沌の時代。差別の撤廃を訴える若き人権活動家・和泉葵は一人の男と出会う。南光太郎──彼こそは次期創世王の候補、「ブラックサン」と呼ばれる存在であった。50年の歴史に隠された創世王と怪人の真実。そして、幽閉されしもう一人の創世王候補──シャドームーン=秋月信彦。彼らの出会いと再会は、やがて大きなうねりとなって人々を飲み込んでいく。

初代と違うのは信彦が50年捕まったままで、怪人と人間が差別しあい苦しむ世の中になっていること。

光太郎はなぜか浮浪者のようになり、バスで暮らしている。

全編通じて差別がフィーチャーされており、政治批判の描写も多い。仮面ライダー要素は1割程度だろうか。

回想シーンで50年前の1970年代を行き来するのだが、学生運動の延長で怪人差別と戦う集団がゴルゴム党に変わる過程を描く。

正直この回想シーンが長く、必要なのかを疑うことが多い。

色んな人がレビューに残していたが、リベラル思想に偏りすぎているように思う。自由主義というか、政権批判が多すぎる。

正義のヒーロが悪のゴルゴムと闘う流れが古臭いのは分かるが、主義主張が変わるたびに立場を変えるキャラが多く『こいつは信用できる側なのか?』と思うシーンが多い。

見た人は分かると思うが、クジラやノミやフクロウがこんなにも信頼できる仲間になるとは思わなかった。

正義と悪が混在してて、その微妙な違いで争うのは今っぽいけどドラマとしては分かりにくかった。

創世王とは何か?キングストーンとは何か?仮面ライダーはどうあるべきか?が分かるのは本当の終盤なのでここまで観れた人は何人いるのか疑わしい。

仮面ライダーとして見るよりも、政治批判ドラマにライダー要素くっつけた何かとして見たほうが楽しい。


だが、俳優陣の演技は素晴らしい。最近のドラマや邦画がひどすぎるからいい座組みで見てて気持ちよかった。

いい監督と俳優はいるのに、テレビでやってる側のドラマのひどさは何なのだろうか。

仮面ライダーブラックサンはかなりライダーの枠を壊した作品だったので、シン仮面ライダーも気になる。

枠を壊すのか、ちゃんと初代のリブートを作るのか。

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