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東京秘密地帯

ツアーがあったら見たい東京

大学が東京だったので、実は東京在住歴がある。

東京で好きなのは、中央線だ。それと、お茶の水(と神保町と東京駅と…。あ、渋谷も好き)。
不思議な(で恐ろしい)のは、丸ノ内線がお茶の水で地上に一瞬出る場所。低い。川があふれたら?とか、要らぬ心配をしてしまう。
恐ろしいといえば、お茶の水の千代田線。手すりに掴まっていても、エレベーターから落ちたら…などと、これまた要らぬ心配をしがち。

不思議なのは、銀座線の渋谷駅(旧)。
ビルの3階から出て、当然のように地下にもぐっていく。

地形からして当然(それだけ渋谷が周囲より低い)なのかもしれないが、つくづく不思議だった。

渋谷、「谷」の字の通り、川が流れ込む谷底だったらしい。「春の小川」のモデルも渋谷(川)だそうだ。近くに「宇田川」という地名もあり、本当に川だったんだろうと想像する。しかし在住当時すでに、それらの形跡、かけらもなかった。(全部埋められている。地下で、どこかへ流されているらしい。)

新幹線を上野から東京まで延ばす工事に絡んで、御徒町だかで事故があった憶えがある。直近は福岡の話になるが、博多駅の近くでも、地面に大きな穴の開く事故が起こった。いずれも、地下水が関係している。流れようとする地下水を逃がしたり堰止めたり、せめぎ合いをしながら、地下鉄網やトンネルや商店街を作っている、ということだろう。普段は忘れている。事故が起こって始めて、意識に上る。

これまた不思議だったのは、東京の坂の多さと傾斜(とても平野と思えない)だが、その下を流れている地下水をかわしながら線路を引き施工するから、恐ろしいほどの大深度にもなるのだろう。

地下鉄には、未利用の路線や施設があるそうだが、もし解説ツアー等あったら、参加してみたいと思う。

もう一つは、雨水ばけだ。雨水の地上氾濫を防ぐために、東京の地下には、巨大な構造物(コンクリートの空箱)が作られているようだが、大きさの想像がつかない。これも、解説ツアーがあったら、参加したい!

東京駅とか商業施設とかレインボーブリッジとか、きらびやかな側面だけが耳目を引くが、千数百万人が暮らす都市を安全に維持するためには、根のない木はないように、地下も含めて、様々な物的な工夫が凝らされ、様々な方の知恵と技と努力が、傾けられているのだ、と、想像する。

東京秘密地帯、見てみたい!

*このnoteは、cakesコンテストに参加しています。

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