Jリーグ百年構想クラブ認定回復の件

本日、Jリーグから発表があったとおり、奈良クラブは、Jリーグ百年構想クラブとして再認定されました。

リリースでも触れましたが、様々な方にアドバイスを頂いたり、相談に乗って頂いたりと、たくさんの皆様に助けていただきました。特に奈良県サッカー協会の堀井会長、山口副会長には厳しくも温かい言葉をかけていただくだけではなく、山口副会長には、ほぼ2週間に1回時間を作っていただき、進捗の確認を含め、アドバイスを頂きました。大変感謝しております。

 今回、Jリーグ百年構想クラブとして再認定されましたが、ほっとしたというのが率直な気持ちではあるものの、何かを成し遂げたわけでもなく、あたりまえのことをあたりまえにして下さいという要求に対して、この4か月半あたりまえに行ったというだけであり、真価を問われるのはここからだと思っています。

 以下、2020年2月に奈良クラブ社長に就任して4か月半どういったことをテーマに取り組んできたかを記載したいと思います。テーマは3つありました。

 1.対話すること

   僕が奈良クラブに来た当初、サポーター、パートナーをはじめ、奈良クラブに対してのクレーム、不信感の高まりはかなりのものでした。ただ、その中には誤解があったり、噂話だったり、単にコミュニケーションの不足から起こっている問題も多々あると感じました。そのため、クラブに対してのクレーム、要望を含め、直接クラブに連絡にいただいた方々一人一人と直接連絡をとり、対話をする方法をとることにしました。奈良クラブに深い関心のある方全部と話をしても、せいぜい500人~1000人ぐらいであるとしたら、だったら全員と対話するぐらいの気持ちでした。

 NHKさんにも記者会見をすると決めた後、出向いて話をさせてもらいました。担当の方はサッカー好きで、ご子息が奈良クラブのジュニアと試合をしたことがあるとのことで、期待が大きい分、正すべきは正すという方針で報道されていたとのことです。記者会見後、これからは前向きに育成の話題やクラブの話題に触れていただけるという話をいただきました。

 2.奈良クラブを昔から支えてくれていた方と向き合う

僕自身も設立当初からのソシオでしたが、昨年の方針変更以降、クラブは、設立当初から奈良クラブを支えてくれていた人と少しずつ疎遠になりつつありました。そのため、昔から応援してくださっていた皆様ともう一度向き合い、応援していただけるように対話をはじめました。近々、クラブは増資を行う予定ですが、増資に応じていただく皆様はほぼ全員設立間もないころからクラブを応援してくれている皆様です。本当に感謝しています。

 3.資金繰り

百年構想クラブライセンスが回復しても、J3ライセンスを申請し、実際にJリーグにあがるには、債務超過を避ける必要があります。ご存知の方も多いと思いますが、メインスポンサーなどの撤退により、当初想定より9000万弱の売上減となっているにも関わらず、予算は昨年並みで設定されていたため、非常に苦しい資金繰り状況でした。また、資金ショートによる存続を心配しなければならないような状況が2月にはありました。そのため、増資+融資+スポンサー獲得を組み合わせての資金調達をはかりましたが、コロナ禍の影響もあり、なかなか厳しい状況でした。結果的に、増資により、債務超過を回避し、さらに融資により資金繰りを安定させるめどが立ちました。

クラブとしては、今シーズンのどこかで中期計画を発表するつもりです。本来は7月ぐらいには発表したいと考えていましたが、まだ、現状では発表できる段階まで進んでないことがいくつかあり、もう少し時間をかけて、状況がクリアになってから発表できればと考えています。

まだまだ信頼回復も道半ばですが、奈良クラブはこれから、サッカークラブとしての在り方をしっかりと見つめ直しつつ、一歩ずつ進んでいきたいと考えています。ぜひ、応援の程、よろしくお願いいたします。

奈良クラブ代表取締役
浜田満



 



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