『海のエコラベル』 MSCマーク・ASCマーク
最近スーパーなどでこういうマークが付いている水産物をよく見るようになりました。
これはMSCマーク・ASCマークと言われ、ざっくり言うと地球環境・水産資源に配慮した商品に付けられるマーク。
MSCマークとは
海洋管理協議会(Marine Stewardship Council)の略称。非営利団体。ミッションは漁業における水産資源減少問題を解決していくこ と。この団体が認証したマークのこと。
水産資源や生態系に配慮した漁業による水産物の証。天然の水産物のみ。厳正な環境規格をク リアした漁業で獲られた水産物にのみ与えられる。
MSCラベル商品先進国である欧米では、大手小売企業のウォルマートなどで取り扱う水産物のすべてをMSCなどの認証を受けた漁業から調達 していくと発表している。
日本でも、2006年よりイオンをはじめとして MSCラベル商品の販売を開始している。
ASCマークとは
水産養殖管理協議会(Aquaculture Stewardship Council)の略称。非営利団体。ミッションは海をはじめとする環境や地域社会に配慮した責任ある養殖とそれによって生産された水産物を対 象とする認証制度の運営。
環境や社会に配慮した養殖場で生産された持続可能な水産物の証。対象となるのは養殖の水産 物。サケ、ブリ‧スギ類、タイ‧スズキ類など など10魚種。
MSCマーク誕生の発端
1960年〜1970年ころ漁獲技術の向上による乱獲 で、カナダ東海岸のグランバンクスの資源が枯渇。
カナダ政府が全面禁漁をおこなった結果、食卓から白身魚の料理が消えたほか、約3万〜4万人の漁師が廃業。
同じ悲劇を繰り返さないために、漁獲量の規制のほか、消費者が持続可能な水産物を選ぶ仕組みをつくるための議論がおこなわれた。
ASCマーク誕生の発端
1970年代〜1990年代にかけて養殖物の水産量は急激に増加。タイ、フィリピン、インドネシアといった途上国ではエビの養殖がさかん。
養殖場はマングローブを伐採して作るため、伐採しつくされれば、海洋環境や海洋資源、生態系への影響が大。
そのような環境負荷をコントロールするための議論がきっかけ。
現状、食用水産物の約半分が養殖物。天然物も有限だし、今後の健康需要の増加でさらに食べられることが予想される。
環境と社会に考慮し、持続可能な養殖業を次世 代につなげるために、2010年に制定。
MSCマーク審査基準
1つ目は、科学者、NGO、漁業関係者、加工‧小売関係者の代表と協議のうえで作成した「持続可能な漁業のための原則と基準」をクリアし、漁業そのものが「MSC漁業認証」を取得すること。
2つ目は「CoC(Chain of Custody)認証」を取得した企業が、流通から製造‧加工、販売までの過程を管理していること。
ASCマークの審査基準
①審査基準が魚種によって異なる。それぞれの基準で養殖場の審査がおこなわれる。
②CoC認証フローがある点はMSCマークと同様。
MSCマーク・ASCマークともに、これらの審査をクリアして初めて店頭に並ぶ。
審査も厳しいし、管理もしっかりされているので、信頼性の高いマーク。
『海のエコラベル』商品を選ぶ理由・メリット
MSC/ASCマークの商品は、加工・流通の経路が明確
海の未来を守る漁業と養殖業からの水産物なので、この商品を購入することで、安心かつ次の世代にも水 産資源を残していける。
コンビニやスーパーでこのマークの付いた商品を見つけることができます。
選ぶメリットしかない印象ですので、コンビニやスーパーに行った際には、手に取ってみてはどうでしょうか。
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