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【脚本(パフォーマンス有)】チョコレート@お菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」

【登場人物】

・カイト:主人公。男。大人。
・支配人:主人公を導く。
・キャスト:お菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」の住人。たくさんいる。パフォーマンスもする。
・ユウコ:カイトの好きだった女の子。
・タケシ:ユウコの好きな男の子。

『チョコレート@お菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」』

第1場:おはよう

暗転。
SE ファンファーレ
明転。
そこには、横になっているカイトと、その隣に立つ支配人がいる。

支配人:(カイトに向かって)おめでとうございます!! あなた様はお菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」の記念すべき100人目のお客様でございます!!

間。
カイトは起きない。

支配人:おめでとうございます! ……おめでとうございます、カイト様!

支配人、カイトを揺り起こそうとする。
カイト、なんとか起きる。

カイト:おはようございます。(支配人に気づき)誰?
支配人:おはようございます、カイト様。あなたはお菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」の記念すべき100人目のお客様でございます。
カイト:は?
支配人:ここは、お菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」。そしてわたくしはこのお菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」の支配人。そして、あなた様はこのお菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」の記念すべき100人目のお客様にございます。
カイト:ゆめ……?
支配人:ええ、夢ですよ。夢ではありますが、お菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」は夢ではございません。ようこそいらっしゃいました。
カイト:……?
支配人:混乱するのも無理はありません。しかしそれでもわたくしどもはあなた様を待っていたのです。……さあ、カイト様がお目覚めだ! お菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」へようこそ!

お菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」の住人たち、登場。

第2場:チョコレイト・ディスコ

【パフォーマンス:チョコレイト・ディスコ】
一瞬でクラブのような雰囲気に。
住人も増え、各々カイトにプレゼントを渡していく。

支配人:どうです、楽しいですか?
カイト:うん、楽しい。なんだか、こんなに楽しいのは久しぶりかも。
支配人:それはようございました。
カイト:でも、なんか忘れているような気もする。
支配人:忘れているのであれば、些末なことでしょう。それよりも、今はこのお菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」を楽しんでいただきましょう!

第3場:ショコラカタブラ

【パフォーマンス:ショコラカタブラ】
カイト、住人と会話を交わしたり、さらに腕いっぱいにプレゼントを抱えている。ただ、チョコらしきプレゼントを見ては首をかしげる。
支配人、登場。

カイト:あ、支配人。俺、そろそろ帰るよ。どう帰ったらいい?
支配人:いやいや、そんなことおっしゃらずに。まだ帰らなくてもいいじゃあないですか。まだまだご案内するところがたくさんございます。
カイト:そう? じゃあまだいいかな。
支配人:ええ、ええ。さあさあこちらへ。こちらはですね……。(夢の国の案内をしながら退場)
カイト:でも、なんだか忘れているような気がするんだよな……。(チョコレートのプレゼントを見ながら)

カイト、退場

第4場:チョコループ

【パフォーマンス:チョコループ】
暗転。
SE ファンファーレ
明転。
そこには、横になっているカイトと、その隣に立つ支配人がいる。

支配人:(カイトに向かって)おめでとうございます!! あなた様はお菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」の記念すべき101人目のお客様でございます!!

間。
カイトは起きない。

支配人:おめでとうございます! ……おめでとうございます、カイト様!

支配人、カイトを揺り起こそうとする。
カイト、なんとか起きる。

カイト:おはようございます。(支配人に気づき)誰?
支配人:おはようございます、カイト様。あなたはお菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」の記念すべき101人目のお客様でございます。
カイト:は?
支配人:ここは、お菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」。そしてわたくしはこのお菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」の支配人。そして、あなた様はこのお菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」の記念すべき101人目のお客様にございます。
カイト:ゆめ……?
支配人:ええ、夢ですよ。夢ではありますが、お菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」は夢ではございません。ようこそいらっしゃいました。
カイト:……?
支配人:混乱するのも無理はありません。しかしそれでもわたくしどもはあなた様を待っていたのです。……さあ、カイト様がお目覚めだ! お菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」へようこそ!

お菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」の住人たち、登場。

第5場:再・チョコレイト・ディスコ

【パフォーマンス:チョコレイト・ディスコ】
一瞬でクラブのような雰囲気に。
住人も増え、各々カイトにプレゼントを渡していく。
SE チャイム
全員、ストップモーション。
支配人、登場。

支配人:(客席に向かって一礼し)皆々様、本日はお足元の悪い中、ようこそお越しくださいました。え? 本日は天気が良かったですって? いやはやそんな日もございましょうな(などといった話をする)。
さて、皆様お気づきかと思いますが、このお話はずっと繰り返しいたします。何度も何度も……。おや、お気づきでなかった? そんな方は……幸せな方でございますね。幸あらんことを。そんな皆様には、ぜひわたくしと一緒にカイト様のことを見守っていただきたく存じます。すでに何度も繰り返しているのですが、中々思い出していただけそうになく、これではわたくしは同じセリフでも間違えてしまいそうです。そこで、皆様に1つお願いがございます。
わたくしや、お菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」の住人達がが言葉を間違えたり、なにか失敗してしまったりしたときは「チョコレート!」と叫んでください。いいですか、「チョコレート」ですよ。
一度、やってみましょうか。わたくしがせーの、といったら「チョコレート」と言ってくださいね。せーの! (声が小さかったら再度。)
では、今度はわたくしが早口言葉にチャレンジしてみましょう。もし、万が一、噛んでしまったら「チョコレート」と言ってくださいね。(早口言葉を3回噛まずにいえるかチャレンジし、噛む。噛まなかったら別の早口言葉にチャレンジする。「チョコレート!」が聞こえなかったら毎度「せーの」で煽る。アドリブ。)
ご協力、ありがとうございます。このあとも忘れずにお願いいたしますね。(転ぶ。「チョコレート」が聞こえなかったら煽る。アドリブ。)
それでは、引き続き見守りくださいませ。

SE チャイム
ストップモーションが解ける。
住人、カイトにプレゼントを渡していく。
住人、あからさまにこけたりして観客を煽っていく。
今後、支配人と住人は適度に失敗をして、その都度観客を煽る。カイトは聞こえていれば反応したりしなかったりする。

支配人:(カイトに向かって)どうです、楽しいですか?
カイト:うん、楽しい。なんだか、こんなに楽しいのは久しぶりかも。
支配人:それはようございました。
カイト:でも、なんか忘れているような気もする。
支配人:忘れているのであれば、些末なことでしょう。それよりも、今はこのお菓子な夢の国「アン・レ―ヴ」を楽しんでいただきましょう!

第6場:再・ショコラカタブラ

【パフォーマンス:ショコラカタブラ】
カイト、住人と会話を交わしたり、さらに腕いっぱいにプレゼントを抱えている。ただ、チョコらしきプレゼントを見ては首をかしげる。
支配人、登場。

カイト:あ、支配人。俺、そろそろ帰るよ。どう帰ったらいい?
支配人:いやいや、そんなことおっしゃらずに。まだ帰らなくてもいいじゃあないですか。まだまだご案内するところがたくさんございます。
カイト:そう? じゃあまだいいかな。
支配人:ええ、ええ。さあさあこちらへ。こちらはですね……。(夢の国の案内をしながら退場)
カイト:でも、なんだか忘れているような気がするんだよな……。(チョコレートのプレゼントを見ながら)

カイト、退場

第7場:再・チョコループ

暗転。
BGM「チョコループ」♪ああ 帰りたくないな

支配人:(声のみ)(早口言葉を3回噛まずにいえるかチャレンジし、噛む。「チョコレート!」が聞こえなかったら毎度「せーの」で煽る。アドリブ。)
カイト:(声のみ)俺は、なんか忘れている。それを、思い出さなくてはいけない。思いださなければ……。

支配人にサス。

支配人:思い出せないのであれば、些末なことでしょう。せーの(と、客席を煽って「チョコレート」を言わせる。)
カイト:(声のみ)だめだ、思い出せない。
支配人:それでは、繰り返しましょう、思い出すまで。ずっと、せーの(と、客席を煽って「チョコレート」を言わせる。)、ずっと。
カイト:(声のみ)ちょこ……?
支配人:楽しい記憶になるまで、せーの(と、客席を煽って「チョコレート」を言わせる。)繰り返しましょうか。せーの(と、客席を煽って「チョコレート」を言わせる。)せーの(と、客席を煽って「チョコレート」を言わせる。)
カイト:(声のみ)そうだ、チョコレートだ!

音楽「チョコレイト・ディスコ」「ショコラカタブラ」「チョコループ」がミックスしたような曲が流れ、途切れる。
音楽とともに暗転。

第8場:バレンタインデー・キッス

明転。
どこか学校の敷地内。
ユウコとタケシが向き合って立っている。
その2人を制服姿のカイトが見ている。
ユウコ、後ろ手に持っていた小箱をタケシに渡す。告白しているよう。
タケシ、小箱を受け取る。開けると、それはチョコレート。食べる。
2人、笑いあう。
【パフォーマンス:バレンタインデー・キッス】
ユウコとタケシ、嬉しそう。

カイト:俺は……。

第9場:チョコレート

カイト、制服姿から現在の服装に戻っている。
支配人、登場。
カイトは支配人からチョコレートを渡されるが、落としてしまう。

支配人:(落ちたチョコレートを拾いながら)思い出しましたか?
カイト:思い出した。俺は、ずっと彼女が好きだった。でも、彼女は俺のことが好きじゃなかった。ただそれだけのことだったのに。
支配人:それだけのことで、チョコレートが食べれなくなっていたと。
カイト:……。
支配人:でも、もう大丈夫でしょう。せーの(と、客席を煽って「チョコレート」を言わせる。)さあ、目覚めましょうか。

【パフォーマンス「kit palette」】
暗転。

第10場:真・おはよう

明転。
横になっているカイトがいる。
SE 目覚まし(どこかファンファーレに似ている。)
カイト、目覚ましを止め、なんとか起きる。

カイト:……なんか、チョコ食いてえな。

カイト、退場。

補足

使用楽曲(参考)

・Perfume「チョコレイト・ディスコ
・Ado「ショコラカタブラ
・原因は自分にある。「チョコループ
・国生さゆり「バレンタインデー・キッス
・大塚愛「kit palette

想定

・時間:60分
・人数:5人~11人程度








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