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【脚本(パフォーマンス有)】目覚めよ、そして花開け



はじめに


【想定】
・上演時間:30分

【登場人物】
・ノラリ:花開く者。「World Is Mine!」
・ニカ:誘う者。「Ignorantia juris nocet」
・ウミ:遊ぶ者。「宴じゃオージャー!」
・ギン:留める者。「INFERNO」
・マヤ:切り開く者。「Try & Fight」

内容

【第一場 布団】
舞台中央に布団が敷いてある。
ノラリ、登場。
布団の上に座る。

ノラリ「あーあ。生きるのってどうしてこんなにつまらないの。朝は来て、夜が来る。夜が来たらすぐ朝が来る。朝夜朝夜、その繰り返し。毎日毎日、おんなじ繰り返し。おやすみ世界。ずっとおやすみ。そしたら、ずっと目覚めなくてもいいのに(言いながら、横になる)。せめていい夢が見たいな。楽しい夢、みれたらいいなあ……」

やがて、ノラリは夢に落ちていく。
ニカ、登場。
《夢に誘うルーティン》

【第二場 夢】
布団に入ったままのノラリ。
ニカ、その横に座っている。
ノラリ、目覚める。ニカに気づき、驚く。

ノラリ「あなた、だれ?」
ニカ「ようこそ。ここはあなたの夢。好きにすればいい」
ノラリ「わたしの夢? ということは、今、わたしは、夢を夢として認識できているってこと?」
ニカ「そうともいう」
ノラリ「すごい、明晰夢じゃん。わたし、初めて見た」
ニカ「それはよかった。では」

ニカ、退場しようとする。

ノラリ「待って、わたしはどうすればいいの?」
ニカ「言ったはず。ここはあなたの夢。好きにすればいい」

ニカ、退場。
取り残されるノラリ。

ノラリ「好きにすればいいって……どうしよう。好きに、なにをすればいいの」

ウミ、静かに登場

ウミ「(ノラリの背後に忍び寄り、ノラリの目を隠す)だーれだ!」
ノラリ「え、え、だれ?」
ウミ「正解は~~~ぼくでした!!!」
ノラリ「……ごめん、だれ?」
ウミ「ええ、ぼくを知らないの? この、ぼくを? すーぱーすごい、このぼくを??」
ノラリ「……ごめん」
ウミ「まあいいよ? しょうがないしょうがない。ノラリだからね。許しちゃう」
ノラリ「わたしの名前、知っているの?」
ウミ「当たり前じゃん。ぼくは、ウミ」
ノラリ「ウミ」
ウミ「そう、ウミだよ。ちゃーんと、ぼくの名前覚えてよね」
ノラリ「うん」
ウミ「じゃあノラリ、ぼくはきみと遊ぶために来たんだよ。一緒にあそぶよ!」

《遊ぶルーティン》

【第三場 夢】

ウミ「たのしいねえ、ノラリ!」
ノラリ「うん、ありがとう、ウミ」
ギン「楽しい、楽しい」
ウミ「ギンもたのしいって。よかったねえ」
ノラリ「……ギン?」
ウミ「そう、ギンだよ。ノラリも仲良しさんでしょ?」
ノラリ「ううん。わたし、ギンとは初対面のはず」
ギン「違うよ、ノラリ。ノラリは知っている。ギンとノラリは、一緒なんだよ。ずっと一緒」
ウミ「そうだそうだ。ノラリは、ギンと一緒に遊ぶためにここに来たんだよ」
ノラリ「え……」
ギン「ノラリ、まだまだ遊ぶよ~!」

《ずっと遊ぶルーティン》

【第四場 夢】
ウミ・ギン、狂気的にノラリの周りを走り回る。

ノラリ「こわい……」

マヤ、登場

マヤ「何をしている」
ウミ「ノラリと遊んでいるだけだよ」
ギン「一緒に遊ぶー?」
マヤ「ノラリ、目覚めるんだ。ここは君の夢。好きにできる」
ギン「だめだよ、ノラリはここでギンと一緒なの」
マヤ「ノラリ、君はどうしたい」
ノラリ「……遊ばない、起きる!」
マヤ「では、手助けをしよう」

《切り開くルーティン》

【第五場 布団】
暗転。
ノラリ、布団の上で起きる。
ウミもギンもマヤもいない。
ノラリは一人、布団の上にいる。

ノラリ「……おはよう。おはよう、世界。ここは、夢じゃない(自分の頬を叩き)、現実。でも、わたしは目覚めた。この現実で好きに生きる!」

《決意のルーティン》

END

補足

※これは、キングオージャーの国歌をルーティンとして使ってみたいがための脚本である。

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