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鶏界のヒロインたちのはなし。

こんにちわ。
立春の日、命の話を書いていこうかと思います。


鶏を飼うことになった経緯は、
知り合いの方から、鶏をもらってもらえないか?とのオファーがあり、
さばいて食べても良いです、とのことでやってきたのが雄鶏のサン。

老鶏が来るかと思ったら
まだ若く元気でとても美しく立派な雄鶏だったので
さばかず飼うことに。

そのあとすぐに雄鶏だけでは寂しいので、近所で養鶏している方から廃鶏を数羽譲って頂きました。
廃鶏といっても、4年目くらいの雌鶏でまだ卵生むかもしれないとのこと。
しっかりご飯をあげお世話していたら、体も羽根もふっくらしてきて、
卵を生み始めました。

けれど、鶏も腸内環境が大事で、お腹を壊して弱って死んでいく子も。
何回か持ち直したけれど静かに命全うしていった子も居ました。

元気がなくなり、みんなと一緒に行動できなくる。下痢っぽくなったり、目に力がなくなったり、トサカの色が紫になってくる。
そうなると、その雌鶏だけ介護になっていきます。
食べれなくなるので体も骨っぽく軽くなり、
命が消える前に、
食べてもいいよ、好きにしていいよ、
と肉体を手放す瞬間がやってきます。

何度かその瞬間を目にして、
二人でどうしようか、と毎回悩み、
結局最期まで見守る選択をしてきました。
「沢山卵生んでくれてありがとう、よく頑張ったね」とその一羽に向き合い感謝を伝えることの出来る静かな素晴らしい時間でもあります。
雌鶏が元気な時は、とにかく食べることに忙しくて個体認識が難しい。。
そのため、1羽に向き合うってなかなか出来ないのです。
すごく崇高な生き物だと改めて感じました。
魂の抜けた肉体はコンポストでオームたち、微生物たちに分解され土に戻り
畑に、野菜に、そうやって食べていくのが一番気持ちがいい。

これまでさんざんスーパーで売られている卵や鶏肉を食べてきたからこそ、
改めて感謝を伝えるきっかけが持ててありがたいと思っています。



元気な雌鶏たちでも、去年の夏はとくに暑く、涼しい山際に虫を掘りに行った子たちが山の獣に連れ去られてしまったことも何回かありました。
夕方になっても帰ってこない雌鶏がいると、サンは必ず外で待ち、鳴いて呼んでいるのです。そんな日は、サンを抱っこしてホオポノポノをたくさんしてあげます。

ごめんね、ゆるしてね、ありがとう、あいしてるよ。



鶏を飼っていたら、さばいて食べることもできる。
のですが、
雄鶏が雌鶏をすごく大事にしているので
人間が勝手に命奪うことができない。
卵を生む、生まない、で判断することも
人間に置き換えても気分がいいものではない。
雄鶏か雌鶏かという雌雄で判断するのも同様。
それぞれの役割があって一緒に居るから意味があって
鶏をリスペクトしていく生き方が、人間もリスペクトしていく生き方になるんじゃないかなと思ってます。偉そうに言える立場ではないけど、これからはそう選択して生きていく決意をしています。


そんな中で先日ハヤブサにやられたゴマちのお母さん。
彼女はエネルギー満ち溢れ、羽根がボロボロになりながらも、素晴らしい卵を生んでくれていた雌鶏でした。
あまりに突然の出来事で、命が消えていくその直前にやはり食べていいよと委ねる瞬間があり、それを今回私たちはキャッチしました。

彼女はいただこう。

まだまだ走って飛び回り掘りたいだろう羽根や足、頭は土に。
その他ほとんどを6日かけてゆっくり頂きました。
頂く前に必ず手を合わせ、彼女の姿を思い浮かべ、感謝を述べ
そのエナジーを自分たちの体に取り込みました。


彼女の身体のすべてが力強さであり、立派な生き様を語っていました。
最後の一匙のスープに残っていたのはレバーの一片で、その後数日、エナジー高めのモノを口にするたびにそのレバーの味が蘇ってきました。

可愛がって一緒に生活してきた生き物を頂くのは
今生はじめての体験でした。


命ってそれぞれストーリーが決まっていて
鶏もどういう鶏生を生きるか、魂に刻まれているようにも感じました。
それぞれの性格らしい最期であり、そこには人間の入る余地が無い。
例え山の獣に連れ去られたとしても、鶏界においてはヒロインなんじゃないかな。鶏生の大半が狭い鶏舎の中で過ごし、いじめられるタイプの子でも、
『沢山外で遊んだ結果最期は山でイタチにやられました!えっへん!』
『沢山遊んでいたらハヤブサに襲われたんだけど、自力で逃げ切ってみんなにお別れも出来ていっぱい遊んだ土地でおわりました!ちゃんちゃん!』
『畑でミミズ食べれて掘れてすごく楽しかった!いえい!』
鶏舎→食肉 という大方決まり切っていた鶏界も、ざわつくはず^^!

命が消えてしくしく泣くのは人間だけで
全てが大いなる流れの中にあって
「空」である。無常である。
だからこそ、今ここに生きてる命に悔いなく関わる。
毎日毎日大好きを伝える。撫でる。一緒に過ごせる時間があってうれしいことを伝える。その積み重ねでしかないなと思う。

本当に崇高な生き物、鶏。
人間と共に生きてくれてありがとう。


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