見出し画像

うえでねる

夏休み明け二日目、小二の息子、学校欠席。
月に一度だけ自由に休める権利を二日目にして使ってしまう。
(「8月分の権利を使う」と言ってきたが、さすがに8月は短すぎるので9月と合体にした)

休むと決まったら長男はおだやかになり、私の苛立ちも消え、よい一日を過ごせた。

長男は自主的に自分の机の引き出しの整理をはじめ、いろんなものを処分していった。こちらから見るとゴミにしか見えないものがまだまだあったが、一つずつ思い出を語っては愛でていたので口出しはしなかった。
子供って宝物がいっぱいあっていいなぁ。

思い出ごっちゃり

(話はずれるけど、子供らの物々交換においての価値が謎。
次男がハッピーセットの望遠鏡を、長男の収集しているアイスの棒一本と交換していた…。アタリ棒でもないの。ただの棒(洗浄済)。
さっきアイス食べた時には自分の棒、普通に捨ててたじゃんか。なのに何故、兄と交換した棒を満足そうに布団にまで持ってくるのか…
さすがに長男も「あっちゃん、ほんとにいいの?」と何度も確認していた)


で、学校開始三日目の昨日。
ぐずらず学校に行く約束だったが、全く果たされず。あーあ。

詳しく書くと憔悴するので、さらっと書くと、
3時間の格闘の末、学校まで連れて行ったものの、下駄箱まで長男行けず。校舎の裏に隠れてしまい、先生が来てくれる。些細な不安を一つずつ解消してくれて、給食だけでも、保健室でも、と説得してくれたが不可。
次男を迎えにいく時間が迫ってきて焦る。それを察して自転車にしがみつく長男。タイムリミットでどうにもならず、結局長男を連れて学校を去る。
先生お騒がせしました…。
(ちなみにこの場合、一応出席にはなるのだろうか? 席についてないから欠席かな…校門はくぐったけども)

そんな半日にぐったりしたけれど、週末は長男の誕生日だし、気を取り直して機嫌良くいたかった。
帰宅して、長男からこの半日の感想を聞く。今日分の学校が免れ、また大変いい子になっている。
はきはきと「今まで先生を信じてなかったけど、いろいろ考えてくれてるってわかったから行った甲斐があった。半分くらい心配へった」と言ってくれ、月曜はちょっとでも行ってみようね、と終わった。

もう月曜まであまり考えないでおく。

長男は成長しようとしている。
机の整理をがんばったり、2階の子供部屋でひとりで過ごす挑戦をしてみたり。(子供部屋は年に2時間くらいしか稼働していなかったのでありがたい)

さらに、「子供部屋でひとりで寝てみたい!」と言うので驚いた。
「あっちゃん、にーちゃんが読み聞かせしてあげる」と次男も引き連れて、2階に上がった。やはりいきなり一人は怖かったみたい。

子供部屋を覗くと何故かポケモンの漫画を読み聞かせしていた。ほほえましい。

小一時間かかる最終業務(読み聞かせ、添い寝)がないという異常事態にそわそわしながら皿洗い。このあとnoteが書けちゃうじゃん!と興奮。

が、何食わぬ顔で次男が降りてくる。
「あっちゃん、待ってよ〜!」上から長男の声。
「だって読み聞かせおわったから〜」と冷めた次男の返事。
遠慮せずおいしいとこだけいただく系次男。

結局長男も少しして降りてきて、いつも通りの添い寝に。
興奮してて1時間近く寝てくれなかった…。
でも、成長。

「あっちゃん……今日はにーちゃんと2階で寝る?」
子供部屋で寝る挑戦2日目、弟に伺いをたてる長男。

「うえで、ねる!」
厳かに宣言する次男。
「やった!あっちゃん、一緒に寝ようね」

「ちがう、下の一階で、上向きでねる」
五歳児は兄をぬか喜びさせてにやにやしている。
少し前なら騙されたことに怒っていただろう長男が、
「あっちゃん、うまいなぁ」と感心していて、よかった。






この記事が参加している募集

サポートいただいたら、飛び上がって喜びます。 いただいたお金はサポート、本の購入、noteのネタになる体験に使います! ちょっぴり息子とのおやつに使っちゃうかも。