005)ジョハリの窓
ドラッカーの5つの質問に答える場合、少し思考のテンプレートを使うことがある。その一つが「ジョハリの窓」。
「自分自身が見た自己と、他者から見た自己の情報を分析することで次の4つに区分して自己を理解する」心理的アプローチで、もともとは自己実現に関するもの。
この「自己」を、Web開発のゴールなどに置き直して考える道筋を考えたりする。時には、クライアントへの質問を考えるときと、本提案を考えるときと二段階に分けて実施したりする。更には、立場を変えて複合的に物事を考えたりする。
例えば、実装すべきサービスを考える時、クライアントが分かっていること/分かっていないことを横軸に、縦軸には開発側(受注側)が分かっていること/分かっていないこととして、事柄をその4マスに埋めていく。例えば、横軸縦軸を、サービス提供者(実際はクライアント×開発者)とユーザとして書いてみる。
4マスのどれも空っぽということは有り得ないという前提に立つところがキモ。何かしらあるはずだと、頭を絞っていくことに意味がある。何か抜け落ちがあるんじゃないか、何か考え漏らしがあるのではないか、何か決めつけて進んでいるのではないか。
毎度毎度こまめにやる作業ではないけれど、RFPを読み、何となくすんなりと提案書が書けてしまったりすると、ちょっと待てよと使ってみることの方が多かったかもしれない。何か引っかかる、何か漏らしている予感がする。
自分が知らない事があることに気がつくことは、知識の始まりである。足りないと解るから求めることができる。そして、得てして、クライアントも開発側も気がついていない部分に、突破口や金鉱が眠っている。
以上。/mitsui
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