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高校生と始める「自分の鋳型」を作るための教育プロジェクト「pupa」を始めます

こんにちは、ミテモの小林です。
今回は、高校生たちと始める「自分の鋳型」を作るための教育プロジェクト『pupa』を紹介します。

そもそも「pupa」とは?

神田錦町にある3組織、正則学園高等学校、株式会社クスール、ミテモ株式会社で、2019年から開催している高校と企業の協働プロジェクトです。昨年は2019年6月から4ヶ月かけて、希望した高校生33名を対象に、ミテモとクスールへの職業体験を実施しました。

Pupa_説明資料

「pupa」はフランス語で「蛹」という意味なのですが、蛹って実は中身が液体になっていて、蛹自体は「鋳型」なんだそうです。この点から発想をえたのが、今回のプロジェクト名「pupa」。

ちょっとブラックな言い方になりますが、学校というのは見方によっては、子どもたちを社会化するための「鋳型」を作る装置と捉えることもできます。社会が求める資質(今風に言えばコンピテンシー)を身に着け、「こんな風に育ってほしい」という鋳型に、まだ未熟な生徒をはめていく、という在り方を社会化と捉えることもできるわけです。

とはいえ、じゃあ学校だけがそういう機能を持っているのか?というとそんなことはなく、現代社会ではどこにいても何をしても「こうしていくべき」「今の社会はこうならないといけない」「こんなことを学ぶべき」という「ある特定の鋳型にはまることを求める言説」は世の中にあふれていて、僕らは子どもに限らず、常に「鋳型」と共に生活をしているような側面もあると思います。

Pupa_説明資料

ここまで遠回りしましたが、端的に言ってしまえば、こんな風に世の中を捉える中で「自分で鋳型を作ること」が重要なのではないか、そんなことを考えた結果、このプロジェクトを「pupa」と名付けました。つまり「自分の鋳型は自分で作り、pupaになる」というのが、このプロジェクトのゴールとして思い描いているものです。参加した生徒さんたちが一人でも、「自分の鋳型」を持つことができれば、という思いで日々活動を続けています。

Pupa_説明資料

2020年、コロナ禍で「pupa」に何ができるのか?

昨年の「pupa」は、クスールとミテモという2社が正則学園に入っていく中で、どんなことが提供できるのか、を考えた結果、昨年のpupaは「企業体験」というコンテンツを選びました。5人程度でグループを作ってもらい、メンバー同士で一緒に企画を考え、各企業の取締役を相手に企画内容をプレゼンをしてもらい、出資をしてもらったお金を予算として使いながら文化祭に出店するという一連の流れを4ヶ月かけて実施しました。

昨年の参加者の声
「300円でも参加者からお金をもらうことの難しさを実感できた。自分としてはかなり頑張ったつもりだったけれど、それでようやく少しの利益が出て、難しさを感じた。」
「自分たちで近隣の中学校に電話をかけてpupaの宣伝をする経験ができたのがよかった。電話はとても緊張したけれど、当日昨年よりも中学生の来場者が多く感じた。」
「自分が思う価値と相手が思う価値をすり合わせるのが難しかった。チームの中でも違うし、お客さんと自分も違う。自分が面白いものをどう伝えたらいいかを考えることができた。」

しかし今年は新型コロナウイルスの影響もあり、文化祭も中止が決定。クスールとミテモの両企業とも、リモートワークに移行しており、企業訪問もなかなか難しい、という状況から、テーマを再考する必要に迫られました。

また昨年は、クスールとミテモが、高校生たちに何を教えられるのか?という発想から考えたプロジェクトでしたが、今回は僕ら自身もやったことがないものを、高校生たちと一緒にやりながら学んでいけないかということを考えていきました。

そんな中で議論を重ねて、出てきたテーマは「メディア」。映像や写真、ラジオ、音楽、文章などなど。様々なメディアを駆使して、自分たちの学びや想いを表現していく経験を通すことで、「自分の鋳型」を考えることができるんじゃないか。更にいえば、それを外に発信していくことで、自分の創造を誰かに見てもらう、という経験をしてもらえないだろうか。そんな想いを持って、企画を詰めていくことになりました。

それぞれの知見をあわせて「創りながら」学ぶ

ということで今年は、「メディア」をテーマに、様々な創作活動を生徒たちと一緒にやっていくことになりました。ミテモは教材制作を専門にしているので、場作りや映像制作の知見はありますし、クスールにはプログラミング技術があり、WEB制作やアプリ制作の知見があります。

ところが、生徒と話してみると、彼らから出てきたのは、生徒から出てくるのは「映画が作りたい」「絵本が作りたい」という声。僕らには、映画や絵本の作り方はわかりません。ただ映像の撮影方法については知見があるし、脚本も書けるメンバーもいます。絵が描ける人もいる。つながりや知見を結び合わせれば、作ることができるかもしれない。

一方で生徒たちは、スマホを使って映像編集をしていたり、文章を書いていたり。消費しているコンテンツも今回の運営陣とはまた全然違う。話せば話すほど、僕ら側が生徒たちから学ぶことが山のようにでてきます。

このようなそれぞれの知見を組み合わせながら、作ったことのないものを生徒たちと一緒に作っていくことで、教師と生徒、教える人と教わる人という関係が固定化されずに、流動的に入れ替わりながら、「創りながら学ぶ」経験を作ることがでいるのではないか、と考えています。

またこの活動を正則学園のnoteで展開していく。そしてプロジェクトを知ってもらうだけでなく、創作物を外部に発信していく体験を通して「創り、伝える」ことを学んでもらうことを目指しています。

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これまでの活動では、生徒たちにいろいろな創作様式に触れてもらうために、逆再生映像を作ってもらったり、学校中のエモい写真を撮ってもらったり、Sound Fishing Tourというワークショップを通して音に向き合ってもらったり。僕らも、先生たちも、生徒たちも、一緒に学びながら、様々な表現や創作に挑戦しています。

それぞれの活動の様子は順次正則学園さんのnote記事にまとめていっています。これからも様々な形で発信をしていきますので、ぜひ続報をお待ちください。



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