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「紅葉鳥」シロクマ文芸部参加

こちらに参加させていただきます。



「紅葉鳥」


紅葉鳥にさえなれぬ我が身もまた良きか

出世コースなどとは無縁で生きてきた。
同期の連中や仕事を教えた後輩ですら
今や群れのボスとなってブイブイ言わせている。
私はすぐに世間の端っこに追いやられた。

もう戦うことはやめた。
孤独で居ることのなんと気楽なことか。
この高台に来て毎日街並みを眺めてるが
彼らを羨ましいという気持ちにまではなったことはない。

その他大勢の中のひとりにすらカウントされない。
さらにその外側をうろつきまわっている。
残された時間を流れに任せて生きる。
ただそれだけの単純なこと。

なのに何故だ?
心が欲しているのか?
誰か私のそばに居て欲しい。
その気持ちは否定しないが。

だが声に出して叫ぶ意味などもはやない。
そんなことはとうの昔に諦めた筈だ。
朽ち果てるのを待つだけだとしても
それはそれで今の生き方だ。



(参加作品は以上です。文頭一行に俳句で追加しました。)


曲はカーラ・ボノフで。



ではまた。

みなさんにいいことがありますように。



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