事務所にいる時間を共有して、一緒にいることに努める。

俳優プロダクションミッシングピースの代表、西田みゆきです。ミッシングピースがどんな事務所か、今いるところ、向かっているところ、自分自身に問いかけて主観・客観・俯瞰で見て感じて、俳優たちと共感できる所を探して、今日に明日に生かすためにNOTEを週一程度で更新しています。

書くことで頭はスッキリしますし、書こうとすることで普段から見る目、感覚の注意力はマシマシなので、書くだけでもう十分、満足なのですが、

もし、誰かの何かの参考になれば、
もし、ミッシングピースのことを知りたい人の一助になれば、
それはもう望外の喜びです。

 今回はまん延防止等重点措置が延長されないこの頃の感染状況に応じて、何ができるか考えて、行動に移してる(移しつつある)ことを書いてみます!

 先週から事務所に顔を出すときに、比較的暇な滞在時間を所属の俳優に共有してみて、タイミング合えば遊びにおいで的な感じで発信してみました。

「事務所に遊びに行く」ことは結構、ハードルが高いはずです。仕事で繋がってる人間関係ですから、目的のない行動は取りにくいものです。でも接触回数が増えれば何かにつけ、思い出してもらう回数は増えるわけです。

話は少し逸れますが、営業の基本は「覚えてもらう」「思い出してもらう」「好きになってもらう」です。これを成り立たせるために接触回数を増やすのはとても有効です。俳優は自分の人となりを、マネージャー(スタッフ)に覚えてもらって、思い出してもらって、好きになってもらうのは大事な仕事だと私は思います。だから、その目的のために事務所に顔を出せばいいのですが、それってすぐにお金を産むわけではないし、事務所で働いてるマネージャーやスタッフの邪魔になるのではないかと、遠慮しちゃうんですね。何を話したらいいか分かんないって理由で、話すことを探してるうちに機会を逸してる人も多いんだろうと想像します。そんなのどうでもいいのです。何も話さなくてもいいし、何もしなくていいし、忙しかったら忙しいので、今は相手できないって私は言うし。

話、もう一回、話を逸らします笑
俳優は待つのが仕事です。どんなふうに待てるのかがとても大切な仕事です。何かを積極的に学ぼうとか教えてもらおうとか、そんなことしなくても沁みるように学んでる人がいます。ただそこにいること。しんどいだろうと思うけど、邪魔ならない空気でそこに居れることは俳優にあったらいいなと思う大切な才能です。

実はマネージャーだって待つのが苦手だと思います。
いや、今は「待つ」とか「目的なく行動する」とかみんな苦手ですよね。
現場にいるマネージャーも暇というか、
いや、暇ってわけじゃないんですが、その現場で撮影に直接関わりない存在ですから、現場で走り回ってるスタッフや、出待ちしてる俳優に比べたら、なんとも言えない所在なさに襲われます。
営業したら、場違いかなと気が負けるし、
すごく役立たずな気持ちに襲われます。

誰だってそこにいる存在理由が不明確だったり、すごく自分勝手だと感じたりすると不安になるんだと思います。

同じ場所にいること、苦手になっていませんか?
何もしないでいること、辛くないですか?
携帯、いじっちゃいませんか?
話題がないと焦って探してしまいませんか?

(不安を余計なもので埋めない。
手持ち無沙汰と向き合う。
これ、私の最近の課題です。)

大丈夫です。理由なんて何でもいいのです。
そこにいるんだから、理由はあるのです。そこにいることを味わえばいい。

今日、ある俳優のクランクアップでした。
3ヶ月にわたりスタッフさんとやりとりしたので、自然に挨拶しておきたい気持ちになり、現場に行きました。

挨拶したから次の作品に呼んでもらえるなんてこと、期待していません。
挨拶しなかったら、なんだアイツって悪口言われるなんて思っていません。(業界は恐ろしく忙しいので、行かなきゃ思い出してもらえる回数が減るだけです)

案の定、現場は忙しく、誰も私を認める人はいませんでした。
昼休みまで待って、プロデューサーを探し、監督を探し、スケジューラーを探し、APを探し、お礼を言い、雑談をし、冗談を交わし、現場を後にしました。

あー、スッキリ!



今度、いつ会えるか分からない人たちに
会うたびに、あっという間に距離が縮まって、会えなかった時間を忘れさせる人たちに
今度会うまでに何度かメールするであろう人たちに

今度会った時に、私の中で時間が繋がるために、私の中で気持ちが繋がるために、お礼を言えて、挨拶できてよかった。


距離を置けば置くほど、会う回数が減れば減るほど、
次のハードルは高くなります。
これからも比較的暇な事務所にいる時間を俳優と共有してみます。
そして誰かと居る、所在なさを堪能します笑笑