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BA調整レポと大会調整の基本

どうもゼンダマン3号です。今回はBA5thの調整レポートを兼ねて、現代の大会のデッキ選択の基本をお伝えしたいと思います。
兼ねてよりこの題材を扱いたかったのですが、チーム調整をしておりその手法を例示することが出来ず、執筆には至りませんでした。

今回は個人で軽く練習しての出場で、幸運にもそれなりの結果であったので、ちょうどいい例を手に入れたということで執筆に至りました。

はじめに

今大会、自分は非常に少ない練習時間でまずまずの結果を出せた。もちろん運が良かったことも大きいが、セオリーに沿った大会調整を行ったことが大きかったと自負している。

そう、大会に向けての調整には一定の型のようなものがある。SNSやDCGによりカードゲームが『デッキ選択のゲーム』になって久しく、今やそのセオリーは確立されつつある。本稿はそんなデッキ選択の基本である”4つのSTEP”を、今大会に向けて自分の行った調整内容を添えて紹介しよう。

STEP1 環境把握

大会へ向かって最初に行うべきことは環境を知ることだ。環境にあるデッキを分析し評価するのだ。いろいろな手法があるが、時間こそ掛かるものの『相性表分析』が特に有効とされている。
環境の把握は大会調整の礎であり、本来であれば一番時間をかけて行うSTEPだ。ここを間違うと残り全てが間違ってしまうことになるからだ。

今回は『デッキリストの見た目』と『配信や動画で観たデッキの動き』を基に、デッキの本質的な強さを3つのTierに分けてみた。時間を掛けないながらの最低限といった所だろう。

Aランク
青白メカオー
赤白ボルフェウス

Bランク
各種ガントラマキシバス
黒緑ドルバロム

Cランク
パルティア
5cメカオー
5cランプ
ラッカ天門マルコ
緑抜きコントロール(ゼロフェニ有無問わず)
赤黒グール

おおよそ感覚だが上記のように評価した。以後のSTEPでは「上のランク分けが正しい」という認識の下で調整を進めていく。

繰り返すがこのSTEPは全調整の礎であり、最も時間を掛ける所だ。今回の手法はよほど時間がない限り真似をしない方がいいだろう。

STEP2 使用デッキの選定

次は具体的にどのデッキを使うのかを決める。参加するトーナメントの性質を分析し、ターゲットとなるデッキを絞り込み、使用するデッキを選択するのだ。

まずは参加するトーナメントを分析する。トーナメントは『OPEN-CLOSE』及び『ラウンド数』の2つで評価するのが良いだろう。
今回参加したBAは参加条件が緩くオープンなトーナメントであり、かつラウンド数が多いという特徴も有しているある。本戦も入れると15ラウンドだ。

オープンなトーナメント
トーナメントがオープンであれば、『どんなデッキにも一貫したコンセプト』があるデッキの評価が高くなる。多種多様なデッキと当たる可能性があるからだ。

ラウンド数が多いトーナメント
ラウンド数が多いと『弱いデッキを使う強いプレイヤー』に対して優位を取ることが重要になる。
まず前提として、トーナメントのマッチングは淘汰性の影響を受ける。ラウンドを重ねる毎に、優位性の無いものがより多くトーナメントから排除されるからだ。
トーナメントにおける優位性の尺度は2種類ある。デッキとプレイヤーだ。
この観点からは参加プレイヤーは、4種類の組み合わせに大別される。この内、『弱いデッキ+弱いプレイヤー』の組み合わせが多く淘汰されていくことになる。
着目すべきは『弱いデッキ+強いプレイヤー』の組み合わせが勝ち上がることだ。よって強いデッキに加えて、このタイプにも優位を取ることが必要となる。

まとめると、雑多なデッキに対して戦える一貫性を持ち、『強いデッキ』と『強いプレイヤーが使いそうな弱いデッキ』に対して優位なデッキを選ぶのが理想となる。

強いデッキ
今回は簡易的にSTEP1でA・Bランクと評価したデッキを、そのまま強いデッキとすることにした。
但し、黒緑ドルバロムについては仮想敵から外すこととした。デュエプレに於いて一直線コンボデッキの評価は著しく低いからである。

強いプレイヤーが使いそうな弱いデッキ
同じくCランクのデッキを弱いデッキとし、その中で強いプレイヤーが選びそうなデッキを考える。Twitterでのリサーチや遅いデッキの人気から5cメカオーと緑抜き4cコントロールの2つが多いと考えた。
パルティアもあるかと思ったが、twitterでエゴサした限り評価が低そうだったので取りやめた。

つまり
青白メカオー
赤白ボルフェウス
各種ガントラマキシバス
5cメカオー
緑抜き4cのコントロール
の5種にターゲットを絞ることにした。

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以上の条件から選んだのがパルティアであった。残念ながらCランクからの選択となってしまい、デッキパワーに不安が残る。
その代わり、ターゲットとなるデッキには優位に戦えるように思えた。

STEP3 テスト

STEP3はいよいよテストの段階だ。調整チームに入っているならばルームマッチでのマッチアップ検討や、画面共有を用いたリプレイ検証などが有力だろう。

今回は個人での軽い調整であったので、ランクマッチをするにとどめることにした。当然リプレイ検証は行う。
特にデッキパワー、つまりオープンなトーナメントで勝ち抜く力に不安があったので、Pt3~1あたりで対戦することにした。低いラウンド数でのマッチを想定したテストのためだ。

15戦ほどであったがテスト結果は概ね良好と言えた。強いて言うなら2種のメカオーに対して想定より勝率が出なさそうであったが、許容範囲ではあった。

このあたりで「ランクマッチで黒緑ドルバロムが評価されつつある」と聞き及んだ。それでも大会に持ち込まれる数は多くないと判断した。むしろ周りのコントロールが、対策にカードを割く分だけ追い風に思えた。ただし現状の構築は同デッキに対して全くのノーガードであったため、最低限の対策をする必要はあるだろう。

STEP4 調整

最後のSTEPであるが、当然このあとはSTEP3に戻り再テストする必要がある。STEP3とSTEP4を繰り返してデッキを仕上げるのだ。
また選定したデッキがターゲットに対して、どう調整しても優位性を築けない時もある。そのような時はキッパリ見切りをつけてSTEP2に立ち戻ることだ大切だ。

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今回はドルバロムへの最低限とメカオーへの増強としてキングアルカディアスを採用した。採用に当たって縦置きの枚数が減ったのでパルティアを1枚増やすことにした。カードを入れ替える際はなるべくデッキのバランスを崩さないように注意したい。

再びPt3~1で10戦ほどテストした結果、特に不満が無かったのでこれで提出することにした。

結果

一回戦 緑抜き4cゼロフェニ 〇
二回戦 黒抜き4cガントラ 〇
三回戦 5cメカオー  〇
四回戦 赤白ボルフェウス 〇
五回戦 黒抜き4cドリメ 〇
六回戦 赤白ボルフェウス 〇
七回戦 青白メカオー  ×
八回戦 トリーヴァ天門サバイバー ×

概ねターゲットと当たり続けて連勝できたものの、青白メカオーに5ターン目ベガスタートの返しにガトリンガーで5枚引かれて一敗。最終戦はトリーヴァ天門に当たってしまい、構造上「裁きを引いてやっとなんとか」と言ったマッチであるが、引くことが叶わず敗退となった。

おわりに

いかがだっただろうか、大会におけるデッキ選択について少しでも参考にして頂けたのであれば幸いだ。

次の弾はいよいよ戦国編、デュエルマスターズ史上一番売れたと言われているエキスパンションだ。個人的にも思い入れの深いカードが多く収録されていて楽しみた。それでは次回10弾カード評価でお会いしましょう。

ゼンダマン3号

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