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Tinder

まさか恋人がTinderにいるなんて思わない。

既婚者なことを知ってから、Tinderのアカウントを作った。
もちろん彼を探すために。
彼らしき人をすぐに見つけることができた。
私と知り合った時のマッチングアプリのプロフィールと全く同じ。
しっかりいろんなことを書いている。
メインの写真は違うけど2枚目の写真は同じ。
その2枚目は彼自身の写真。

まだ私と付き合っている状態でTinderをやるなんて。
そもそも既婚者なのに。

「アカウント消し忘れてるだけかもしれないし!」
「マッチしませんように。」と祈る気持ちでlikeを送った。

私の祈りは届かずマッチしてしまった。
そして「お姉さんなんでいいねくれたの?」のメッセージにまた悲しくなってしまった。

「こいつ、Tinderに課金しとる」

自分にいいねが来たかどうかは、課金しないとわからないのだ。

既婚者なのに、独身と偽って私と付き合い
さらにTinderに課金してまで女を探している。
悲しくならない方がおかしい。

「面倒なことに巻き込まれたくないから皆に聞いてるんだけど、独身だよね?」の問いに、返事は来なかった。

彼が北海道に旅行する前日にわざと「明日都合良かったら会いませんか?」と送った。
「明日から旅行だから、帰ってきたら会おう」と返事がきた。
帰ってきた時、私に「ただいま!」とLINEするよりも先にTinderの方に「帰ってきたよ」の返事があった。
さすがに悲しくなった。

そして会う日を決めた。
約束したその日は大寒波が来ていて寒い日だった。

いつもなら車の彼だけど、その時期は諸事情により車が運転できなかったので
会う場所はJRの駅を指定された。

私はその駅の近くに住んでいることになっていた。
女の家の近くまで来て、何をする予定だったんだろう?

駅の横には立体駐車場がある。
「そこに車を停めるから待ってて。」
「やっぱり車のところまで来てくれる?」
「寒いからやっぱり下で待ってて。ドライブしよう。」
「知り合いに会ったから待ってて」
いろんなことを言い、かなりの時間待たせた。

田舎は電車の本数が少ない。

「会えないならこれに乗って帰りたいだろうな。」と思う電車が出てしまった時間に

「まだそんなことやってるの?」
「相変わらずだね」「頑張ってね」
などと送った。

彼からの返事は「どういうこと?」だった。(そりゃそうだよね。笑)
私はその後すぐにマッチを解除し、アカウントを消した。

寒い日に外で待たされた挙句、会えずにトボトボと家に帰る姿を想像したら笑ってしまった。
そして電車待ちをしているあろう時間に私に「早く会いたいな」などと私にLINEを送ってきていた。

その後、私はすぐにアカウントを作り直し
別人になりすまして彼を探したらまたマッチした。
もう、本当に嫌になった。
とくにやり取りすることはせずにいた。

私だけじゃなくて他にも付き合ってる女の人がいたんだろうな。と思った。
私だけを好きでいてくれていると思ったけど、奥さんがいて、さらにマッチングアプリで会う人を探していた。
結婚式を挙げたその月にもTinderで会える女を探していた。
この悲しさは、もう文字にすることが出来ない。

そして元旦にPairsにログインしていたのを私はちゃんと見ている。
写真は設定されていなかったけど名前やプロフィールが彼だったし
なにより、彼の誕生日当日にプロフィールを見に行ったら1歳年を取っていたので確実。

落ち着いたらマッチングアプリ再開するのかな?


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