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仲本直輝の漫画家もがき紀行その6(8/16)


この紀行文は、漫画活動継続の危機を迎えたしあわせジョンの作者仲本直輝のもがき旅の記録です。

■20240816

8:00に起きた。それなりに回復している。午前中は図書館の自習室のWi-Fiを利用してホームページを更新した。良さげなアイデアがひとつ浮かんだ。体を休め、14:00から18切符を使って岡山の三村君のところへ向かう。体力温存のため、今日は途中下車も観光もしない。

ところで、私がなぜここまで体を休めることにこだわるかというと、疲れや刺激、ストレスが一定ラインを超えると、口唇ヘルペスになり、精神の落ち込みをもたらすからである。尊敬する作家の五木寛之先生は長年片頭痛に悩まされたが、体の声を聞いて治めるという。私もそれに倣って体の声を聞くようになった。自分の行動をメモ帳に記録し、ヘルペスウイルスに関する本を読んだ。すると、どういう時にヘルペスになるのか、少しずつ法則が掴めてきた。体と心は繋がっている。少し睡眠不足になるだけでも、悪い心が現れ、目がシパシパしたり鈍痛などの小さい症状が現れる。ヘルペスになれば不愉快であることに変わりはないが、もしヘルペスウイルスを持っていなければ、私は欲と気分にまかせて行動し、体を酷使して壊れていただろう。

大阪から岡山までは鈍行で3、4時間。丁度いい距離だ。途中明石の海が見えた。海を見ると、津波のことを考えずにはいられない。

岡山に着いてスーパーで夕食を買って、三村君の家に世話になる。寝る前に数時間、どうにもならない恋愛話などする。友だち関係であれ恋愛であれ、自分のコンプレックスを伝えるという工程を挟むのが面倒だ、という打ち明け話をした。友だちにコンプレックスについて打ち明けることで、少し楽になった。長年、打ち明けることで嫌われるのではないかという恐れを抱えていたが、だんだんと親しい人に言えるようになってきた。話してみればなんでもないことなのに、どうしてずっと怖いのか。自分を愛せないと他人を愛せないのだろうか。

三村君はいびきのうるさいのを自覚しているので、私はちゃんと用意された別室で寝た。

明日は印刷の機械を見たり岡山を観光したい。働いてるのか遊んでるのか分からない。私は何をやっとるんだといつも思う。


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