いたいめ

わたしはこの頃ずっと誠実じゃなかった。投げやりで自分ばっかりがかわいくて、欲しいものを手に入れたくて傲慢でわがままでとにかく最悪だった。当たり前に起こることなんてなにもない。すべてだれかの思いや力がこもってる。けれど、わたしが優しく誠実にだれかになにかをすることや、そのために力や思いをつかうことは、当たり前だ。それだけ救われながら生きている

わたしはいつも、選ばれながら生きてる。ずっとずっと選ばれてきた。見つけてもらった。わたしが見つけたのではない。わたしが見つけてはいけない。わたしの身の回りはすべて必然でできていて、無理に出会おうとしたり選んでもらおうとすればよくないことになる、とひしひし、感じているよ、いま、わたしは選んでもらおうとして、寂しさに負けて、体を差し出してよくないよくないことになろうとしてるのです。これが彼の言っていた痛い目か。しっかり合っている。いたいめ、いたいめ。いたいなあ。かなしい。誠実にいなかった罰なのだ。

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