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準備の大切さを実感した話

5か月ぶりにステージに立った。
自分が演奏する曲が決まったのは本番1週間前だった。

もともとは内輪だけでセッションしようよ。というノリから始まったのだけど、会場がライブハウスだったので、垂れ流しの配信もする?みたいな方向に・・・気がつけば、ちょっとお客さんも入れる?みたいなノリになっていき、別に悪魔の姿にならなくてもいいという話だったけど、うちわ以外の人が見るなら、ちゃんとしたほうが良いんじゃないかと、ギリギリまで悩んだ。悪魔の姿にならないのであれば、持っていくものは楽器だけでよいし、開場時間ギリギリまでに行けばいいのだけど、悪魔の姿になるためには、衣装もそれなりに必要だし、姿を変えるためにかかる時間のことも考えると相当早く会場入りしなければならない。前回も同じことを書いた気がする。
結局前日まで悩み、ちゃんとすることにした。

前回はバンドのライブがいくつかあった後に、寄せ集めみたいなメンバーで演奏するって感じだったけど、今回はすべての曲で演者が入れ代わり立ち代わり替わっていく。セッティングの都合上ドラマーだけ、何曲かまとめて演奏することになっている。なので、1曲ごとにちょっとした転換の時間をはさみつつ演奏し、1ブロックが終わるとドラマーが変更になり、他の曲間より少し長めの転換時間を使う。

今回、私は後半まで出番がなかったので、気持ちゆっくりできるなぁと思っていたのだけど、始まってみると意外とすぐに出番が回ってきそうな気配。
衣装に着替える前に、バーカウンターに赴き、ビールを一杯。

こういった、出たり入ったりする形式でのライブで毎回頭を悩ませるのがギターのチューニング。ステージ上は照明の加減もあり気温が高いが、楽屋は比較的涼しく設定されているため、ギターをステージと楽屋で移動するたびにチューニングがくるっていく。一応楽屋でチューニングしてから舞台に上がって1曲演奏し終わったときにはすでにダルンダルンに狂っている。
ある程度はブリッジ側にあるつまみで微調整ができるのだけど、そんなのでは追い付かないほどに狂っている。
となると、ネック側にあるロックを解除してチューニングし直しになるので六角レンチが必要になる。ステージ上に持ってきていなかったりして、取りに戻ったりとなかなかに大変である。(六角レンチが必要な場所についてはタイトル画像に使っている写真を見て頂きたい)

photo by jj

チューニングを終えて、次の曲のイントロを弾いたときに、自分の音が他のと比べて低く聞こえたりするともうパニック。え?今合わせたばっかりなのにまた狂ってるの??答えは分からないのよね。自分はあっていて、他のメンバーのチューニングがあっていない場合もあるし、ただ単にどちらかが間違えた音を出しているということもあるし。ギター2本でハモるフレーズで始まる曲だったからなんかぐずぐずになってしまったなぁ。楽屋でちらっと合わせたときはとてもきれいにハモれたのにねぇ。残念。またリベンジしなければ。

photo by mayu

ドラマーの交代のタイミングで、次の演奏も私が出る曲だったので、さっとステージに戻り、再度チューニングをしっかりしようとしてるのに、こんなタイミングで集合写真をとろうとかよくわからない規格をぶっこまれた。写真をとられている間もチューニングを続けていたので集合写真ではほとんど正面を見ていないというありさま。まぁ仕方ないよね。

かろうじて前を向いている写真

どれくらいの人が気付いたかは分からないけど、途中でガラッと衣装を変えてみた。
前日まで衣装を着るつもりがなかったのに、ここまでした私を誰か褒めてほしい笑

photo by mayu



なんでこんなにチューニングが合わないのだろうとよくよく考えて見たら、前夜に弦交換をした際に伸ばしてやる作業をやらなかったからかもしれない。
若いころは、ライブ前日にはいろんな準備をホント、用意周到とばかりに徹底的にやっていたのだけど、今回なんて、ギターを買って以来張り替えたことがない弦で、「いけんとちゃうか?」くらいに思っていたんだけど、流石にそれはまずいかなぁと張り替えたくらい。

まぁ何にせよ、自業自得ってやつなんでしょうな。

観に来てもらうからには楽しんでもらおうと、あれやこれやとネタを仕込むと、肝心なところが抜けたりするし、慣れてしまうと、大事なことを省いてしまったりする。気を付けないといけないところ。

photo by jj

こんな自分の演奏の反省などをしている間に本家「聖飢魔II」の大黒ミサツアーが始まった。「だいこく」じゃなくて、「だいくろ」ね。

会場の全景も入る写真が撮れるようにという駐車場所だったのに、意図を無視した構図で撮った

まだ、初日の松戸公演が終わっただけなので、ネタバレになるようなことは言えないのだけど、解散してから23年もたったバンドのはずなのだけど、ホントに解散してた?っていうくらい、パワーが溢れていた。なんとなく99年末に解散してから5年おきくらいに再集結して1年足らずでまた魔界に戻っていくというスタイルだったのに、今回の再集結のタイミングではやり病が世界的に拡大したために、本来やりたかったことができなかったので、1年債解散を延ばしてリベンジをしようとしたものの、そうは流行り病が許さず、許ねんまたもや不本意な結果に終わってしまったために、再集結状態が3年続くという、ちょっとよくわかんないことになっているのだけど、だからこそ、大きな制限なく「黒ミサ」を開催できる今年にかけるパワーが全然違うのだろうと思う。

去年、一昨年と不本意な結果と彼らは言うが、制限された世の中で出来る範囲以上のことをやってくれたし、見ていた我々は十分に満足できていたものだった。でも、そんなのは「やっぱり足りなかったんだ」と思ってしまうほどのパワー。解散後に聖飢魔IIを知った人が今まで観ることの無かった聖飢魔IIがそこにいたと思う。過去何回かの再集結以上のエネルギーと感動がそこにあったと思う。

もし興味はあるけど、見る機会がないなぁと思っていた人がいるなら、まだ間に合う、2/15の公演はまだチケット発売日が到来していないので、その目で耳で、感じてみてはどうだろうか?

自分の演奏した翌日もそうだったけど、今回また首が痛い…

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