ひかりこ日記57 破れるものと、破れないもの(ぱー3歳)
たつが産まれてから、ぱーは、抱っこしてもらう機会が減った。大きくなってきたせいもあって、特に抱っこ紐を使ってもらうことはほとんどない。
ある日、パパにおねだりして、久しぶりに抱っこ紐で前向きに抱っこしてもらった。
頭はパパの顔の前にぬっと飛び出して、上半身がはみ出した。
「もうそろそろ限界やなぁ…」
と、パパに言われ、不安になったぱー。
「なんで?」
「ぱーは、大きくなったから、抱っこ紐が破れそうや」
それでも、その日はなんとか、抱っこ紐に入れてもらってお出かけできた。
次の日、ママに
「ぱーは、だっこひも、できないの?」
「前向きの抱っこはもうそろそろ無理かもね」
「ぱーが、おおきくなったから?」
「そう」
「だっこひも、やぶれちゃうの?」
「破れそうにはなるんちゃうかな」
「じゃあ、だっこひも、もうおしまいにする!」
と、力強く宣言した。
「お姉ちゃんになったね」
ママは感慨深いものがあった。
その夜、お風呂に入っていた、ぱー。
1人でのびのびと手足を伸ばし、
「ぱー、おおきくなったでしょ?」
「大きくなったねぇ」
ママに言われたぱーは、得意げな顔で、
「おふろ、やぶれる?」
それは、大丈夫。
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