やる気がないから取りかかれないのではない
この6ヶ月くらいで7人くらいの社員が退職していったけど、みんな最初はやる気がない訳ではなかった。
それが段々とやる気がなくなって、最終的には会社の方針が合わないとかやりたいことが見つかったとなって辞めていった。
全員に話を聞いた訳ではないけど、会社の方針と個人の考えも話せば割と近しいし、見つかったやりたいこともこの会社でできたりもする。
色々理由はあるけど(寿退社とか人間関係とか)多分やる気がなくなったというのは大きい理由の一つなんじゃないかと思う。
なので、やる気について考えてみた
やる気ってそもそも何なんだろう。モチベーションとかインセンティブとか承認欲求とかマズローとか色々な単語が関連してくる。
僕は主にやる気の種類は二つだと思っている。
ふたつのやる気
①取り掛かるべき物事に対するやる気(0→1)
②取り掛かっている物事に対するやる気(1→2)
前職では企業の従業員のモチベーションを上げるための仕組みを営業していてモチベーション関連のことは少しだけど勉強した。それと大学生の時に心理学を勉強していたので、その辺も興味あって人間の行動とか調べてた。
そして、現在は社員・パートアルバイト・フリーランス・プロジェクトなど自分に関わる人たちの種類が増えて、よりモチベーションについて考えることが多くなった。
大学の時の勉強と前職と現職の仕事を掛け合わせて、人のモチベーションは上記の二つだと思っている。
①取り掛かるべき物事に対するやる気(0→1)**
・洗濯物が山になっているのに、今はやりたくないなぁ
・夏休みの宿題を今すぐやる気にならないなぁ
・企画書作らないといけないけど忙しいから後回しにしよう
こんなことを思った方は結構いるんじゃないかと思う。それで、ゲームしたり漫画読んだりご飯食べたりと別のことをして気づいたらもう夜だったみたいな。
取り掛からないといけないと脳で分かっていても違うことをしてしまう先延ばし。自分はやる気のない、モチベーションの低い人間なのだと自責したりする。
実は、先延ばしをしても自分をあまり責めなくて大丈夫みたいです
実はこれ本人のやる気の問題ではない可能性がある。カルガリー大学のピアーズ・スティール氏によると先延ばしをしてしまう原理に「衝動性」が大きく関連しているよう。
衝動買いとか衝動食いとかのあの衝動です。
衝動が先延ばしにどう関係しているのかは脳みその働きにとても深く関係しています。
そもそも衝動性は人間の本能として備わっているもの
例えば、人間が狩猟をしていた時代では、甘いものは貴重だし、保存が効かなかったりするから、すぐ食べちゃう方がよかった。
だから昔は、衝動による行動が人間の人生を正しい方向に導いてくれていたたという過去がある。
そのため、
衝動性は原始的な行動として僕らの中にインプットされている。
人間の原始的な行動として、「衝動」という行動がある。これが先延ばしする原因に大きく関係していた。
ここで先延ばしをする3つの原因をみたいと思います。
①人間は理性的な行動を取ることができる。(前頭前皮質)
②衝動性は脳の原始的な部分によって引き起こされる。(大脳辺縁系)
③身の危険を感じると逃走本能が働く。(扁桃体)
そもそも人間は理性で原始的な行動に打ち勝っていることが多い。
人を殴ってはいけないとか、嘘ついちゃダメとか、裸で外を歩いちゃいけないとか。。
ただ、身の危険を感じたり過度なストレスを受けると扁桃体が働いて、身の危険を回避するために原始的な領域が幅を効かせるようになる。
・洗濯機で洗い終わったけど、なんか干す気にならないなぁ
・夏休みの宿題を今すぐやる気にならないなぁ
・企画書作らないといけないけど今はやる元気ないなぁ
冒頭のこれらの行動もやらないといけないと理性で分かっているはず。
それでも行動に移せないのは、
「失敗したらどうしよう」とか「完璧にやらなければならない」とか「怒られたらどうしよう」などの恐怖やストレスを感じて、原始的な脳みそになっているから。
やる気がないから誘惑に負けるのではなく、原始的な脳みそになっているから、その原因から避けて他のことをするだけ。やる気はあるはずなのだ。
これは試験勉強中に掃除をしたくなるのと同じ原理だ。
だから完璧主義者や真面目な人ほどストレスを強く感じてしまい、先延ばしをしてしまう傾向にある。
(独ルール大学ボーフム校の研究。264人の実験から先延ばしの領域として扁桃体と前帯状皮質背側部の特定された)
つまり、あいつ何もやらないなぁとか取り掛かりが遅いなぁとか
そんな風に思う人がいたら、不安や恐怖を取り除いたり聞いてあげると先延ばししなかったりする。どのくらいの作業なのかをはっきり伝えて指示をするとか。
そしてそういう人は真面目だったりするから、一度不安を取りのぞいたらきちんとやる。
あるいは、自分はよく先延ばしするなぁと思ったら、不安を取り除く作業を繰り返すと先延ばし癖がなくなる。
自分が先延ばしをしない方法
①あらかじめ、いつやるのか、なにをするのかを自分で決定する
②物事を細分化する
①あらかじめ、いつやるのか、なにをするのかを自分で決定する
そもそもやると決定することが怖いので、他の行動をして先延ばしにしている。いつやるのか、なにをするのかを決めておくと行動に移りやすい。何者でもなく自分が自分でやると考え決定したと自分に伝えるという行動です。
②物事を細分化する
人間は物事を大きく過剰に考える傾向にあるため、目の前の課題を大きく見積もってしまう。それによって膨らんだ恐怖から逃げて他の行動に移ってしまことが多い。なので、物事を細分化して明らかにする。洗濯物も洗濯機を開く、ハンガーを用意するといった感じで。
このように自身の不安を明確にしてストレスを無くすことが結構重要。
そしてその行動を習慣化することで先延ばしの癖を解消することができる。
取り掛かる時のことは実はやる気が関係していないと矛盾したことを言ってます。
取り掛かる時のことをやる気としたのは、それが自分のやる気のせいだと思っている人が結構いるんだなと思ったからです。やる気がないと自分を責めたりすることって結構あるので、そのメカニズムが分かると心が軽くなるし、対処もできると思いまして。
長くなっちゃいました。書きたい要素を端的に表現するのってとても難しい。文章上手い人はとても短かいし入ってくる。
ちなみ、今回の話はメンタリストのDaigoさんのYOUTUBEをたまたまみて書いてみました〜!結構勉強になります。
もっと重要なのは2つめの「すでに取り掛かっているものに対するやる気」なんですけど、それはまた今度書こうと思います。
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