上を向いて
帰路につくのは人間か、はたまた黒の大群か。
目の前、交差点の電線はなにか黒いものに覆われていた。
そう。カラスである。
山の方角を見つめ、肩を合わせて電線に止まっているその光景に、異様な感覚を覚える。
だって怖いんだもの!
いつの日か、椋鳥の糞が頭に直撃した時の場景がよみがえる。
(あの日、何事もないような顔をしてロー●ンのトイレに籠って四苦八苦したのは、笑い話にしている。)
鳥は大好きだが、(ネギマに加工しなくてもよい。)
やはり群れでかかられればひとたまりもない。帰路につく人々を見下すように、カラスたちは静かに揺れる。
交差点を囲むように電線、その上にカラス。
百匹近い大群である。
唖然とする自分は、下を向いて通りすぎる町の人々にどう映るのか…〝変人〟がいいところだろう。
上を向いて歩くことの大切さを、忘れていないだろうか。いろんな意味をこめて言いたいと思う。
日暮れも早く帰り道も暗くなってきたので、みなさんもお気をつけて。
風邪をひかないように………。