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Vol.4 岩出拓十郎(本日休演)

第四弾は、本日休演のギター&ボーカル、岩出君!

最近では今年の12月、ムーンライダーズのトリビュートアルバムにて、名曲ヴィデオ・ボーイをカバーし評判を呼んでいます。

彼の2016年はどんな年だったのでしょうか。



【今年の漢字】

「学」と迷ったがこれ。

かかわっている色んな事が終わったり、終わりそうになったりして、宙に浮いた。

気づいたら自分自身も浮いていた。というかやっとそれに気づいた。

浮いた話もあった。浮いた人にも会った。酔いやすいんであんまりずっと浮いてると酔ってしまう。酔ったら気分は沈むけどネ。

浮いた音楽はそんなに聞かなかった。でも作る曲は何となくウキウキ。そういえばジョージマイケル死んだね。

来年は地に足をつけなくちゃ、と思う。



【今年聴いた音楽BEST5】

・豊田道倫「Fuckin great view」

10月に初めてライブを見て凄いなと思った。それまであまり良さがわからないままだった。

その人そのままの生々しい歌。でも豊田氏自身というより、その目を通した情景が淡々と歌われ、それが聴いてる方にも自分の感覚として生々しく思い出されてくる。

「負けたと思うときがある、音楽を聴いてると

オレンジ色に照らされた昨日たち」

というフレーズは何だか涙が出る。

ライブのMCでは人の悪口しか言ってなかった。



・Serge Gainsbourg 「Du chant a la une!」

最近、「歌」が大事だと思うようになってきている。歌が一番難しいけど、一番ダイレクト。歌いすぎないことを今まで頑張ってきたが、もっと歌ってもいいなと思うようになった。

セルジュゲンスブールの歌は最高。喋りも歌ってる。というか歌が喋ってる。フランス語の語感の印象が強いのかもしれない。曲ももろフランス、でもどことなく変態臭がある。

このアルバムの最後にボーナストラックでピアノ弾き語りデモがついているけど、それが最高。繊細なメロディの美しさとコード進行の儚さがよくわかる。オススメ。



・Michael Franks 「The Art Of Tea」

神経症系のスタジオのおっさんに勧められて聴いたら、めちゃくちゃよかった。神経安らぐ。

クルセイダーズのバック演奏が超絶的にうまいけど、主役はボーっとした甘い感じの歌。紅茶のように甘い。

曲は他のアルバムも全部似てる。でも歌も曲も絶妙にポップ。それでいて演奏や雰囲気は超クール。ジャズポップっていう感じ。まあAORなんだろうけど。

声がイアンブラウンに似てるような気がする。「Monkey see, Monkey do」という曲もある。ストーンローゼス好きな人も聴けると思う。



・Yesterday’s New Quintet 「Stevie」

トラックメーカーのMadlibが一人で楽器をオーバーダブしてやっているジャズバンドが、スティーヴィーワンダーをカバーしたアルバム。

地味だが味わい深い。よれよれのローズで奏でられるスティーヴィーワンダーのメロディーの素朴なやさしさ。しかしトラックはドープ。

それぞれの楽器が絶妙なヘタウマさでよれ合いながら点と点でつながっている。これこそジャズで、ヒップホップだ。

このアルバムはヒップホップにメロディーを取り戻した画期的なアルバムなんじゃないか。



・Stevie Wonder 「Journey Through The Secret Life of plants」

上のMadlibアルバムの影響で、スティーヴィーワンダーもまた聴こうとなった。

このアルバムは何となく取っつきにくいが名盤だ。もともと植物の生態についての映画のサウンドトラックで、謎のインストが多く怪しい神秘性満開。

チープな音色はもはや2周くらい回ってヤバさが出てる。全体の雰囲気が他のアルバムと比べてもとにかく異質で、暖かいけど不穏。

スティーヴィーワンダー全盛期の前衛的ポップスも他のアルバムより渋く攻めてる。二枚目の1,2曲目が特に神がかってる。



次点

Ivan Lins「Modo Livre」

Marcos Valle「Viola Enluarada」

Mulatu Astatke 「Ethio Jazz」

山本精一「Rhapsodia」

Prince「Black Album」

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以上、本日休演のギター&ボーカル、岩出拓十郎君でした!

こちらは岩出君のファズギターが唸る、初期のライブ映像「たましいの置き場所」。そういえば彼は昔、「ギターの弦が何本切れたか」でライブの良しあしを判断していたとか(笑)



さて、全4回に渡ってお送りしてきたこの企画も、今回で最後となります。楽しんで頂けたでしょうか?

新たな音楽や、ミロクアーティスト達の魅力に触れて頂けたら幸いです。

現在ミロクレコーズは、ギリシャラブの1stフルアルバム『イッツ・オンリー・ア・ジョーク』発売(2017年3月15日予定)に向けて、日々活動中!

また来年3月11日(土)には、東京にて、ミロクレコーズ主催ライブも計画中です。

今回寄稿してくれた、あのミロクアーティスト達にも会えるかも!?お楽しみに!

それでは皆さま、良いお年を〜

ミロクレコーズ かとひろ




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