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トーマのお父さんってモンドに諜報活動に来た終末番かその他稲妻勢力のスパイじゃないかな


 タイトルの通りのことを語る。
 ただし論拠は無い。一人のオタクの空想だ。

 Ver4.5までのありとあらゆるネタバレがある。あと稲妻の扱いに対する苦言が多い。予めご了承ください。

 トーマの父が終末番の一員もしくは他奉行や別勢力の諜報員(スパイ)だと思った理由は以下の通りだ。

1 とくに理由の語られない帰国。しかも妻子を置いていく。というのはスパイによくあるムーブだから
2 稲妻にはいるはずの父がいなかった
3 今も暇があれば探しているのに痕跡一つ見つけられない/有力な仮説の一つも立てられないのは意図的に足跡を消している相手でもない限り不自然
4 立場が弱い神里家が、排他的で陰湿な稲妻において弱点となる外国人の子供の面倒を見ることに決めたから

 以上4つの理由に従った話をだらだらとしていく。



★トーマについて

 
 トーマはモンドで生まれ育ったごく普通の人間でありながら稲妻の名門神里家に使える家司である。モンド人の母と稲妻人の父を持ち、稲妻には父を探しにきたという過去がある。

彼の大体の年表はこうだ

モンドに生まれ、穏やかに育つ
父が稲妻に帰る(それ以上の詳細は不明。本格的な鎖国はまだ起こっていない時代のため、忍が璃月から慌てて帰国した時とは状況が違う)
父に会いに行こうとして船に乗り海難事故、稲妻に流れ着く
持ち前のコミュ力でなんとか生活しつつ父を探すが見つけられない(気構えなく来訪した以上は住所等を知っていたと考えるのが自然だが、痕跡も見つからず)
綾華に拾われ神里家へ
外国人として苦労しながらも兄妹と共に日々を過ごす

十年前神里父が亡くなり綾人が家を継ぐことに。帰国を促されるが稲妻に残ると決め、同時に神の目を授かる

(綾人が成人するまで神里母は存命。当主病没時には彼女も病に侵されていたため、亡くなったとしたらこの辺りかな)
様々な困難を乗り越え、神里家はどうにか一応の安定を得る
鎖国が本格的に開始。稲妻の経済が傾き治安が悪化していく
二年前に目狩り令発動
抵抗軍が珊瑚宮で結成
綾華が抵抗軍に協力する意志を見せ、トーマは彼女に代わり実務を行う
旅人の噂を聞きつけ離島で接触するために顔役にまで上り詰める

Ver2.0魔神任務開始、旅人が稲妻上陸

 トーマと父の話は魔神任務に一切の関係は無いため、彼のキャラスト以外では語られていない。
 イベントでも触れられたことはないため、推理も出来ない状態だ。
 だからこそ好き勝手語れるのは今しかない!と思い続けてすでにフォンテーヌまで来てしまったのである。

 ではトーマの父についての空想を語っていく。

1 とくに理由の語られない帰国。しかも妻子を置いていく。というのはスパイによくあるムーブだから

 洋画脳に汚染されている暴論だが、スパイとかよくこんなことしてるからさぁ!

 そもそもトーマの父は何故稲妻に帰ったのか?いくつか仮説を立ててみる。
 下記は一般的に考えられる、父親だけが帰国した理由である。

離婚
 だがこれだと離婚したことくらい普通に言うはずである。ジンとバーバラの両親の離婚はキャラストに書かれているため、トーマだけそこをぼかす理由は不明

稲妻在住の父の親族や友人その他からの要請
 これも家族に呼ばれて帰った、くらい書いても不自然ではない。また家族知人幕府どこからの要請であっても大きな情報源であるため、旅人に言わずともキャラストに書かれない理由がない。父の家族の話も一切語られないため、いないと考えるのが自然かもしれない

そもそも一時帰国の予定だった
 ちょっと稲妻に里帰りしただけ。少なくともトーマはそう聞いていたが実際稲妻に父はいなかった、という途中で事故や事件に巻き込まれたのかもパターン
 だが稲妻に帰ったという表記があることと、トーマの言動が事故か事件を想定したものではないことは明らかだ
 そのため稲妻までは辿り着いている(と考えられる)程度の何かはあったのかも。稲妻行きの船を見送ったとか、その船は記録上稲妻に到着しているとか

自分探し
 父親になっておいて物理的にふらふらする奴って沢山いるから……。それかモンドにいること自体が自分探しの途中で、稲妻にすでに家庭があったとかもあり得る
 モンドでの家族ごっこに満足したからトーマには適当なことを言って元の本物の妻子の所へしれっと帰っていた、とか……実は両親は事実婚で自分は愛人の子とかね……
 これだとトーマと母に語っていた父の身の上話等は真っ赤な嘘だろうし、それに基づいて人探しをするのは至難の業であり、見つからないことも頷ける
 別れから十年以上経過した今では唯一の”事実”である顔や声を思い出せなくなっていてもおかしくない。自分の背が伸びて相手の体格もわからなくなったりもするだろうし

 どれもこれもしっくりこない。最後にいたってはどうかこれではありませんように、という祈りすら発生する。現実なら結構あり得る線なんだけど……。

 だからこそ自分は『任務でモンドに来ていたが、終わったので帰った。稲妻に帰国し報告をした後、別の任務のため出立した』という諜報員抜きにしてもなんらかの仕事説が高いと考えた。
 息子であるトーマが仕事で稲妻を離れているのかも?と語らないゆえに、父がモンドでしていた(表向きの)仕事は各国を行き来するようなものではないのだろう。

2 稲妻にはいるはずの父がいなかった

 どれだけ懸命に探しても、稲妻にいるはずの父を見つけることはできなかった。彼のキャラストではこのような簡潔過ぎる文章で父と会えなかった事実だけが記されている。
 この辺り、後からどうとでも話が作れるようにあえてふんわりとした書き方をしているのだと思う。

 上で少し語ったように、普通に考えると稲妻での父の話もある程度知っているはずである。とくに忠誠という言葉を何度も教えられているのだ。
 名前、出身、稲妻での仕事や子供時代の話等は良好な親子関係を築いていたならば聞いていただろう。

 その情報を元に探しても父が見つからなかったのか、父の家に行っても家には誰もいなかったのか、家など最初からなかったのか、家はあったが見知らぬ人が住んでいて父を知らないと言われてしまったのかはわからない。

 ちなみにヤシオリ島やたたら砂に出稼ぎしていても十年あれば一度くらいは見に行けるだろうしその線は無いと考えている。
 もし偶然見つからずにヤシオリ島等にいたとしたら今は死んでいる可能性が高くなる。
 とくに祟り神の呪いで死んだとしたら一生確認が取れないままかもしれない。実行犯はファデュイだとしても抵抗軍との関係が面倒なことになるのでヤシオリ島で溶けたか狂ったかだと……困る
 個人的には好きなパターンではあるのだが。

3 今も暇があれば探しているのに痕跡一つ見つけられない/有力な仮説の一つも立てられないのは意図的に足跡を消している相手でもない限り不自然

 しかし十年以上モンドで暮らしていたが戻ってきた男、という情報はそうそう消え入るものではない。稲妻って陰湿だから(偏見ではない)それだけ長く国を離れていた者は多くの人が知っているだろう。
 そして現在のトーマは神里家の一員として広く顔が知られている上に、ある程度の人や物を動かせる力も持っている。
 それでいて見つけられないままでいるというのはどうにもおかしい。

 稲妻は地図の都合もあって人が住める場所が少ないため、多少の情報があればすぐに痕跡は見つけられるはずなのだ。紺田村出身や城下町出身と聞いていたならそこを調べれば、なんらかの情報は得られると思われる。

 そこを一切語らず、なんなら「いなかった」で済ますくらいには「何も無かった」のであれば、もしかしたら何も教えられていなかった、教えられていた全ては偽りだった、が予想される。

 だが普通の人間がそんなことをするだろうか?それこそ不倫相手だから後ろ暗くて嘘をついた、くらいしか一般的な回答は考えられない。

 だからこそ他の仕事ではなく終末番の一員、もしくは他の奉行が独自に持っている諜報員なのでは?と思い至ったのだ。
 終末番とかスパイだとドラマチックだよな……という個人の願望の側面は大いにある。

★終末番について


 諜報(ちょうほう、スパイ行為・スパイ活動)とは、秘密や機密情報を正当な所有者の許可を得る事なく、取得する行為である by Wikipedia

 神里家当主には直属の終末番という忍者集団がおり、日々裏でこそこそやっている。
 なおスパイや工作員は破壊行為や世論誘導などの攻撃も行うが、一応神里と大社の文言を信じてやると御庭番は諜報部隊らしい。

 嘘つけ暗殺やらせてるやろ!!!!

 実は早柚のデートイベントで、早柚以外の終末番は暗殺系の仕事をやらされているという話が普通に出てきていた。

 なお2024年現在、デートイベントに出てくる全ての『暗殺』は『襲撃』に置き換えられている。確認がしたい方はYouTubeなどで、アップロードが二年前の動画は確実に暗殺のままだ。

 「拙を甘く見るな、暗殺術くらい師匠から教わっていた。ただ使うのを許されなかっただけだ」という衝撃的なセリフもあったものを……。

 日和った?

 早柚のデートイベントが実装されたVer2.2、終末番やそれに関連した隠し世界任務『特別なおみくじ/終末番の任務/替え玉の秘密/蒲公英の帰着』で初めてゲーム内で召使とそのスパイの話が展開されたのがVer2.4。 拾った孤児に後ろ暗い仕事をやらせる二つの組織は明らかに対比されるため用意されたと断言できよう。

 綾人の突破ボイスで「孤児を集めることで自然と忠誠心を抱く」とはっきり言っているため、『ファデュイの召使も俺達の仲間の綾人もしていることは同じである』をしたかったのだと思う。

 どうも日和ったようだが
 今では社奉行も裏の無いクリーンな善の組織になってしまったというわけだ。

 ともかく「証拠は挙がってんだぞ綾人!綾華に暗殺業のこと言えるのか!?」と詰め寄ろうとした俺君、背後から何者かに刺されて薄れゆく意識の中「残念だよ、友人になれたと思ったんだけどな」と心底悲しそうに言いながら俺君の死体を御庭番に処理させるトーマの姿も見れなくなるってわけ。綾人も「苦労をかけますね」で終わらせる。
 みたいな夢はもう見られないってこと……!?
 いや、夢はでっかく見るべきだ。召使実装のバージョンで稲妻イベントがあるということは、これから終末番を掘り下げるってことかもしれないし!

 話を元に戻そう。
 すぐさま反証が出てくるが、少なくとも外国に派遣していたのは諜報員だという前提で薦めよう。そうじゃないと稲妻の最悪度が更に上がる。
 あと理由は「その国の発展具合や世論の調査」「他国の開戦の兆し」とか、鎖国の最中であっても国防を疎かにしないという目的のため、ということにもしておこう。

 長期的なデータ収集の場合、多くは『現地人の女性と結婚して子供をもうけて共同体の一員として普通に働く』手段が用いられる。

 外道な言葉を遣わせてもらうと、子供が生まれても無傷のままでとっとと逃げられる男の方が長期的な潜入は圧倒的に有利だ。

 何故結婚するのか?子供を必要とするのか?それは全て『その場に馴染むため』それだけだ。
 既婚子持ちの男が受ける社会的信用の強さは誰もが知るところだろう。

 「皆が子供の頃から知ってるあの子」の旦那さんが狭い共同体において絶大な力を持つと言えば想像しやすいだろうか。
 そして子無しだと共同体での立場が一定以上に向上せず老人からの受けも悪いので、より馴染むためには子供が不可欠である。

 そういった仕組みや心理を利用して地元民のように情報を得ていく。一人で住む余所者はめちゃくちゃ目立つからね……
 モンドは流れ者を受け入れる土壌があることからさらにうってつけだ。

 さすらいの稲妻人はモンドで結婚し、息子が生まれて人生順風満帆!しかしその正体はモンドを偵察していた諜報員。
 規定年数務め終えたかバトンタッチしたかで妻子を置いて国に帰り、また別の国へと潜伏しに向かう。そしてそこでまた誰かと結婚し子供を……とかあるあるなスパイの行動である。
 テイワット戸籍無いし重婚し放題だと思う。璃月以外。契約を破るとどこからでも人外パワーが這い寄る国、嫌すぎ。一般市民には良い国。

 実は初めてトーマのプロフィールを見た時から「諜報員に産み捨てられた現地民の子供……」という言葉がよぎってしまったくらいには”ありきたりな”家族の形だった。
 トーマも上か下に年の離れた兄妹がいるかもしれないと考えている。

4 立場が弱い神里家が、排他的で陰湿な稲妻において弱点となる外国人の子供の面倒を見ることに決めたから

 何故神里はトーマを受け入れたのか?それは本当に善意のみだったのか?という話だ。

 身も蓋もないが、それを選択できるほど強い家でも無ければ強い心を持った当主でもないように思えるからだ。
 逆に言うと心労で若くして亡くなる繊細な人物が、自ら厄介な爆弾を抱えるような真似をするほどの何かがあったのだろうか、という意地悪な発想だ。

 鎖国令は昔から発布されていたものであり、外国人は原則離島以外では滞在出来ないという法令である。
 いつ発布されたかは不明。目狩り令はここ二年程で確定のようだが、鎖国によって衰退した紺田村が存在していることと、根強い余所者への忌避感や物珍しそうな言動から、少なくともそういった価値観が形成されるほどの年月はあったのだろう。

 そんな稲妻において、例え娘が連れ帰ってきたからといって、少年だからといって謎の外国人を家に迎え入れるのは難しいのではないだろうか。
 当時はトーマがスパイかを疑わなければいけなかっただろうし、彼自身はそうでなくとも何らかの形で利用される可能性は高い。

 もし優しさや見通しの甘さならそれが神里父が上手くいかなかった理由でもあるが。
 神里父は一世代以上年上ですでに多大な功績を出していながらもバリバリ連携取れてる九条・柊と渡り合いながら身内のアホどもと戦い続けるしたたかさが足りなかったように見える。

 神里家は家の内外に敵がいる。綾人の伝説任務やトーマのデートイベントや各所のNPCのセリフを聞く限り、身内や親戚や家臣にもまだ綾人の失脚を狙う者が、トーマを公然と批判する者が後を絶たない。
 綾人が頭角を現し危機に遭った神里を建て直し、魔神任務での他奉行の解任・逮捕で更に神里の立場が盤石となった以降でもこれである。

 だからこそ、当時トーマの面倒を見るって優しさだけでは無理というか、家臣も大反対したようだし並大抵ではない事情もあったのではないかと考えたのだ。

 それが彼の父親が終末番の一員or他勢力の諜報員だと掴んだからではないか?である。

 終末番の忍者と仮定しよう。綾人とトーマが同世代だとすると、トーマ父に命令を下したのは綾人父ではなく祖父の世代である可能性が高い。
 トーマ父が突然稲妻に帰ったのも、主君(神里祖父)の逝去を遅れて知ったからなのではないだろうか、と。

 神里両親はまだ綾華が小学生くらいの時に亡くなっていることから、そもそも家を継いでから数年の可能性もある。
 稲妻は日本モチーフだとすると老いたので子供に継がせるとか無いと思うし(暴言)。ボケても死ぬまで実権握ると思うし(偏見)。
 ジジイが80代になってもずっと当主だから次に当主になるのも60代のジジイみたいな国かなって。
 そういう時に「あぁ~残念です、でも仕方ないですよねお年だったので~」と暗殺するための終末番とかなんだと考えている(最悪)。

 祖父が65歳で亡くなったので父は40歳で家を継ぎ、45歳で亡くなった、生きていたら55歳、としたら綾人が13/18/28などの現アラサー、綾華が1/6/16だとするとあり得る年齢である。
 で、トーマが11/16/26とか。トーマが12~13歳くらいの時父がいなくなり、14歳の時に一念発起して稲妻行きの船に乗って、二年程四人家族と過ごし稲妻に残ると決意したとか。

 トーマが稲妻に来たのは14か15歳だと考えている。これは制作陣がエヴァ好きなのと、ほよば謹製アスカことタルタリヤも14歳で人生のターニングポイントを迎えているので、もしかしたら彼以外にも14歳でどうにかなっちゃったキャラがいるかも、という根拠の薄い考えである。
 綾人が14歳だったら今24とかになるので、個人の好みとして綾人にはアラサーでいてほしくて。本音を言えば30越えていて欲しいんだが、そうすると十年前設定との噛み合いがね……!

 長期間の任務を終え帰国したトーマ父に改めて命令を下したのは神里父であり、その数年後息子が訪ねてきたことで自分が家のためやってきたことを突きつけられ、良心の呵責から彼の面倒を見ることにした、とかがあり得るのではなかろうか。
 ただしトーマの存在が両親の病の進行を速めたことにもなるのでいい気分はしない。

 終末番ならすぐ呼び戻せるのでは?という件も、潜伏先の諜報機関を警戒し一切の連絡を絶つことは、まぁ、多々あるから……。
 潜伏工作員だといつか来るたった一度の合図を数十年じっと待ち続ける、今どこの国の誰になっているのかをあえて仲間にも知らせない、とかザラだし。
 この辺りスパイものを見たり読んだりする人だとわかってもらえるかと。
 しかも間に鎖国と内戦してますからね。十年くらいあえて関わらずにいてどこかで一般人をしているかもしれない。

 トーマ父終末番説を採用すると、再会の時が近いと思っている。神里が影響力を増しているのはフォンテーヌでも聞こえてくるだろうから。

 一方で終末番以外の組織の諜報員説を採用すると、神里家も当初はいざという時の人質や大事な情報源になるとふみ、トーマを利用するつもりで受け入れた可能性もある。

 もし下心から親切にしたとしたら、今までの神里家の描写的には『己を恥じ心からトーマを受け入れた』になるんだろうけど、稲妻キャラのキャラストやデートイベントを見るに「家と血からの脱却」をやってくれるのかも?と希望を抱いている。正直今はその辺りポシャって流れたかもと感じているけれども。

★今後のトーマや稲妻に望むこと

 原神は同じテーマを繰り返しあの手この手で使い哲学や思想の補強をしてくる。
 稲妻では『魔人任務時点での永遠とは停滞でしかない』『家柄と血縁と権力は三位一体』『願いの否定とは個々の思想や自由の否定である』だろうか。

 九条は既に強権で民衆を圧制したことの禊をしている(ということになっている)し、娑羅は多分戦中戦後の罪と罰や復興を担う(と信じている)ため、『家柄と血縁と権力は三位一体』、つまり階級主義と血縁主義とそこにむずびついた利権の打破なら神里の担当だよなぁと。
 そこと(終末番と仮定して)トーマの父を絡めてくれると稲妻の価値観やそれに苦労させられているキャラクター達の内面が深掘りされて嬉しいのだが……。

 何故打破と限定されているのかというと、原神が稲妻の在り方を否定的に書いているように感じているからだ。いつか変える/変わるつもりでいるのかという個人の感想だ。
 現状維持であればそれはそれでよい。原神が描きたいようにすればそれを読みたい。納得いかなかったらめちゃ文句言うだけだし~(ギャル侍)。

 ただし綾人綾華、一斗に平蔵や忍などが稲妻以外であればこのような悩みは持たなかった者達として描かれている以上、個の意志を否定し悩み苦しめる稲妻という国への何らかのアンサーが欲しいのだ。
 稲妻のプレイアブルキャラの自分で選んだ職業についてる人の少なさは異常。というか影や八重神子ですら自分で選んだわけじゃないのがね。

 ただ原神君がもう稲妻は平和になったんです!問題は何も無いんです!皆幸せなんです!と言い切るならこの話は終わりである

 平蔵とかもコナン君みたいな少年探偵が欲しい!だけでそれ以上のことを求めていないから大した出番も無いのかも、と怯えている。折角警察機構がある国に市井の探偵事務所と幕府勤めの探偵がいる旨みというのが活かされて欲しいが望み薄でもある。

 綺良々も猫の宅急便が欲しい!だけのキャラになっているように思える。
 猫又キャラが欲しいとしても元々原神には寝子という、影や八重神子と因縁があり歴史上の大きな事件の当事者である浅瀬響をよく知る猫又がすでにいるのに!?と驚いたものだ。
 寝子がプレイアブルになってくれたら読み物だけで終わった様々な事件やセイライ島の話のみならず、影や八重神子の深掘りにもなっただろうに……。

 なにせ娑羅や天狗の話もしてもらってないからね……。璃月では名前の出てきた仙人達が何人も深掘りされているが、狐斎宮や鬼千代がきちんと語られることは無いのかもと弱気になっている。

 だからトーマの件も、父親が突然とくに問題なくひょっこり出てきてそれで終わらされる恐怖と常に戦っている。
 それか海難事故でとうに死んでいたけど今頃手紙(荷物)が発見されて駒荷屋が配達してくれるとかね。それもう七聖召喚の時にやったんよ
「父の件は解決したけど、引き続き神里のため稲妻で頑張るよ!」と爽やかに言って、兄妹がちょっと安心したような顔で終わり。Fin。Ende。になりそうで……。

 しかし!!!!今の我々『稲妻が未来に進むストーリーを待ちわびる勢』には今バージョンの荒瀧・ロックイリデッセンスビッグツアーという希望がある。

 どう考えても荒瀧が好き勝手するイベントだろ!と言いたいかもしれないが、少なくともいつもの『東京でのみイベントを行い富裕層の都民だけで楽しむ。地方住み?好きに来たらいいじゃんwww誰も来るなとか言ってないしwww(交通費や滞在費その他格差は一切考えない発言)』みたいなことはない。地方で開かれるからだ!

 緋木村などを放置しておいて、もう平和なので鳴神島でだけお祭りしま~す友好のためゴローには毎度来てもらいま~す遊ばせるだけで話はしませ~ん昔の妖怪のエモ話するけど天狗の話はしないし鬼は今も迫害されたままで~す、鳴神島以外軒並み荒廃したままだけど復興は進んでるってことになってます!徴兵された人(小倉兄など)は帰らせてないけど平和なので影ちゃんはふらふらしてます!可愛いですね。で済まされるのもこれで終わりだと願いたい。

 せめて小倉兄はたたら砂みたいな危険な場所から引き揚げさせてあげてほしい普通あんなところ職業兵士が配属されるべきじゃね!?九条家の縁者で数百年の歴史を持つ呉服屋の長男が徴兵されるだけでも闇を感じるのに。

 綾人の仕事の大半が内ゲバで消費されたり綾華も結局は籠の鳥を続けるしかないみたいな、稲妻だけ現状維持の補強を次々お出しされるのも終わりかもしれない。
 フォンテーヌに来ても結局「あぁ楽しかった~帰って今まで通りの生活をする中での慰めになるやも」だったの、無茶苦茶悲しくて……。
 綾華は母親の代からお家のために全てを我慢して結局そのまま早逝、を描いているにも関わらずこのままじゃ彼女も同じ道を辿るようにしか見えない。

 最近珊瑚宮や心海が幕府を通じずに各国との貿易や交友を選んだことを「やっと稲妻の話が進む……!」と喜んでいたので、このイベントを機に稲妻の未来を見せてくれ!という気持ちが強い

 トーマのみならず皆の話が進んでいくといいな~と願っている。
 まずはイリデッセンスツアーの成功を目指す。旅人も荒瀧派も祭りの開催経験がある。任せてほしい。
 自分も文化委員とか生徒会とかしてたから自信があります。
 嘘ですイベントの運営とかもうしたくないです

★余談&最後に

 『トーマ14歳で稲妻来た説』はわりとしっくりきている。小学生だとそこまで知恵が回らないし、高校生だともっと現実的に考えそう。
 だから中学生って『勢いは残っていて後先は考えられない』絶妙な年齢だと思うので。

 少なくとも三貴族の立ち位置を把握する程度の年齢まではモンドで暮らしていたようだし。

 トーマは自分で選んで稲妻に残ったが、彼のセリフを聞いたりキャラストを読んだりするとオブラートに包んでいるが結構ムカついてるんだな……という印象。

 もし彼が璃月人だったら片っ端から合理化して「察する?お気持ち?契約なんだから書面に書いてあることが全てだろ」「お通じとか勝手に出してきて勝手に金とるシステムはなんなんだよ」とかもっと暴れてそう。
 スメール人だったら「頭わる!アホくさ、帰るわ」ととっとと見切りをつけて帰っていたかもしれない。それだと綾人と綾華が詰む。
 フォンテーヌ人だったらひそひそ陰口言われたりあからさまな差別を受けたら決闘を申し込んだり即座に訴えたりで、やっぱガイジンって……神里家って……と格好の的にされていたかも。

 彼が穏やかで固い意志を持ったモンド人で良かったな!

 旅人とトーマは魔神任務2章、離島で足止めを喰らい困っているところを彼に助けられる。
 だが純粋な善意から手を貸してくれたわけではなく、主君綾華が稲妻の現状を憂い抵抗軍に尽力すると決めたため、旅人を協力者としてスカウトするためである。
 つまり恩を売って断れないようにしてから力を貸してほしいと言って来たわけだし、最初からこちらを利用するために近づいてきた、というなかなかの人物だ。

 顔も名前も知らない相手を政治闘争に巻き込む気満々で待ち構えている連中、最悪

 自分はトーマも綾華も大好きだが、それはそれ、これはこれ。家族探しのため神と会いたいだけの旅人をその気にさせるため神の目を奪われた可哀そうな人々の悲惨な現状を見せて回るのも反社の手口だと思っている。

 多分綾華は性格ゆえに「困った人を放っておけないだろうから手を貸してくれるかも」と考えていたようだが、トーマはキャラストを見るに確実に「ここまで見せたら断りづらいやろなぁ……」と見守っている様子。この野郎。

 トーマは良い奴だが、イイ性格をしている奴でもある。そこがいい。

 敵対勢力を潰すことも厭わないが、それが暴力によって行われることや悲劇を招く終わりにしたくない。
 凄く現実的で、一歩引きながら全て自分事として世の中を見ている。
 何年暮らしても自分が異分子のままであることを受け入れながらも、それによる侮蔑や嘲笑を受け入れることはない。実にモンドの男である。
 風が怖くないと知っているから雷雨にも折れないし負けない。

 父親がスパイであろうとなかろうと、トーマの人生は変わらないと思う。彼はもう全て自分で決めたから。
 それでも彼のこれからに心残りが無いことを願う。


 根拠の無い空想をここまで読んでくれてありがとう。
 明後日からの稲妻イベントが楽しみです!!!

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