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手術終了後

名前を呼ばれているのに気付いて意識がぼんやりと戻った。手術が終わったのだ。

何かの夢を見ていた気がしたけど覚えていない。あ、終わったんだ、と思っていたら持ち上げられてベッドに移動させられて詰所の横の部屋へ運ばれる。
その際先生が今回出血量がどのくらいだったというのを話してるのが聞こえた。前日にも手術をしていたようでその子は出血が多かったようであった。私は思ってたより少なかったのかと安心した。

「具合悪くないですか?寒くない?」

に頷く。

「よかったよかった。すごい汗びっしょりだもんね」

確かにめちゃくちゃ汗をかいていた。

そして鼻呼吸がしっかりできることに気付く。足が気持ちいい。エコノミー症候群予防に足にマッサージのポンプがついていた。あんまり痛みもないかも…よかった…。ぼんやりと時間を聞くと20時過ぎくらい。
え、10時間近くもかかったんだと驚く。

術後先生が安否報告を身内にしてくれるとのことだったのでありがたかった。

(後で報告を受けた身内に聞くと、手術は10時から始まって8時間前後である18時前後と伝えていたので連絡が全然なくて心配した、とのことだったw)


しばらくして執刀医がお疲れ様でしたー!とやってきて、圧迫バンドを顔まわりに巻かれる。

何これきつい。頭痛もちなので、この締め付けによる頭痛が起こったら嫌だなぁと考える。

翌日ドレーンを抜きますからね。と説明を受けて先生たちは帰っていった。



呼吸できるし痛みもそんなに痛くないじゃんと思ったけど、だんだん、吐き気がひどくなってきた。
全然眠れないし痰を吐き出すついでにオエッとなる。何回も血痰を吐いた。空腹なのに坐薬をいれてもらうし胃が弱い私はそれがキツかった。

スマホを触る余裕が少しあったので身内に終わったよと自分からもLINEを送った。その時なんとなく今の自分の写メも適当につけて。

ここで術後のびっくりベスト3。

①自分の下唇のポテンシャル

痰を吸ってもらうときに口になんかフニフニした冷えピタみたいなゲル状のも入れてもらってるのかな?とか思ってたんだけどスマホで自分の写真を撮ったものを見るとそれは自身の腫れあがった下唇だったw唇ってこんなに腫れる?ってくらい尋常じゃなく腫れていた。リアルに大きめの明太子くらい。これ全然盛ってないです🤣

②鼻呼吸のしやすさの訳

鼻がすごく通っていたので触ってみたら何か硬いものが入っていたので、鼻呼吸するために何か管的なの入れてもらってたのか!と思ってたけど触ってるうちに鼻血が固まってるだけだったと判明wびっしりこびりついて鼻の穴を固定してた。

③スマホで顔認証されてしまう。

撮った写真をみてもどう考えても信じられないくらいの腫れなのに、術後すぐから難なく顔認証解除できる。なかなかご主人様を把握しきっている優秀なスマホじゃねぇか…。


しばらくして、足のマッサージのも、短時間だからいいのであって、ずっとされてると不快だということに気付く。笑(でもこれ術後24時間近くつけさせられてた😭)

いろんなことを考えつつも時間が経つのは遅い。


吐き気を訴えて注射してもらう。

注射してもらってから座薬を入れてもらう。

気持ち悪くなるので胃薬を注射してもらう。

のようなイタチごっこで不快感を凌ぐ。


少しでも気持ち悪くなったらすぐに痰を吸ってもらって吐き気と闘う。


同じく別の手術をうけたであろうおばあさんが部屋の対極側に寝ていたんだけど、その人は「痛い痛い痛い…」と言っていた。

なんとなくそれを聞いてつらいのは自分だけじゃないという気持ちになれた。


相変わらず眠れなくて15分おきぐらいに時計を確認して朝がが来るのを待った。

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