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現職公務員が考えるインターネットとリアルの融合

現職の公務員が考えるインターネットとリアルの融合

昨今の社会のインターネットによる情報の増大と拡散の速さには目を見張るものがある、この頃現実で友達があまりいないがネット上にはたくさん友達がいる人も増えてきた。

そんな情勢の中インターネットとの付き合い方を、神戸市市役所の現職公務員の秋田大介さんにインタビューを行った。彼は神戸市役所にてつなぐ課という部署に所属している。

この耳慣れない部署の目的は。縦割りの業態を取る行政の現状を打開することだ。

主な役割は部署と部署が連携することで新たにできる事業を提案することだ。ざっくりというとマッチングアプリのような部署である。人と人、部署と部署を連携、つまりはコミュニケーションを発生させるプロフェッショナルである秋田さんのインタビューは有意義なものになるのではないだろうか

現代のネットワークでの“予習”と現実での体験の融合
以下の図の通り、現代においてインターネットの使用率はものすごく高い。

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その中で生身でのコミュニケーションの減少は社会で取りざたされているネットの弊害であろう。いつでも、どこでも、だれとでもつながることのできるインターネット上のコミュニケーションツールであるSNSは利用者も数えきれないほどいる。ネットワークの中だけでコミュニケーションを行う人々が増えてしまうのではないかと筆者も考えた。

しかし秋田さんの考えは別のものだった。

「人間が隔離されるほど、オンラインが増えるほど、オフラインの価値が上がる。」と彼は言った。人はオフラインでコミュニケーションをするとだんだん生で会いたくなるという感情が増加していく。これは身近なところでも見かけることができる。例えばビジネスやサークルの会議をするときや恋愛、ネットゲームでのオフ会などだ。これらはすべてオンラインで会話を重ねるほど生身で会うことに価値を感じる。

秋田さん自身もその経験がある。彼は神戸市役所が行っている市役所の全国ネットワーク
を作成中だが、全員バラバラな地方で仕事をしているため会う機会を設けることができずオフラインでのコミュニケーションしか行っていなかったそうだ。しかし、彼はインタビューの前日に実際に顔を会わせる機会をもった。この時の会話のことを「昨日初めてオフラインで会って名刺交換した。でも全然初めての気がしない。すごいいきなりずっと普通に話してる。ずっと会ってたみたいに。」といった。これもまたオンラインで育った価値の一つだろう。

秋田さんは「ITの世界とリアルの世界をうまく融合させる。
それぞれが持っているいいポイントがあって、それをうまく掛け合わせると一気に増幅すると思っていて、そういう作り方をいろんな場所でしていけば良いと思う。」と語る。
このITとリアルの組み合わせは最近増えてきている。事業の考え方の一つに“チャネルシフト戦略”というものがある。

“チャネルシフト”とは一般的にオンラインを基点としてオフラインに進出し、顧客とのつながりを創り出すことによって、マーケティング要素自体を変革しようとする戦い方だ。顧客が商品・サービスを「選択して、購入して、その商品を使用する」といったすべての行動を「顧客時間」として捉え、オンラインとオフラインを融合した状態にすることが重要となる。

このチャネルシフト戦略はAmazonやZOZOTOWNも取り組んでいる仕組みだ。

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Amazon booksはAmazonが経営する実店舗だ。Amazonは知っての通りオンラインでのネットショッピングが主だった。しかし、オンライン上の顧客行動データを参考にすることで、プライム会員の優越感、リアルなAmazon体験を提供している。
このような業態のものは今後も大量に出現するだろう。

「(オンラインで)全部体験したうえで実際会った瞬間の感動って全然違う。
こういうもんだって理解しているつもりで行った瞬間のリアルが一番面白いと思う。」
と秋田さんは言った。
デジタルワールドと現実世界の融合はすでに起こりつつある。今後は、オンラインだけのサービスの時代は終わりを迎え、オンラインでの体験を現実に顕在化することで得られる体験が今後の社会に普及する時代が来るのかもしれない。

Oisix奥谷氏が語る、B2C企業のチャネルシフト戦略の考え方と世界最先端事


https://webtan.impress.co.jp/e/2019/07/03/32897

総務省
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd252120.html
Play Nice(画像)
http://www.lints100.com/?p=57

(山本和磨)

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