最新技術で発展していく世の中について考える。


私たちの生活は評価をばかり気にして、自分のやりたいこと、自分の気持ち、周囲の環境から目をそらしてはいないか?
今回は「こころ館」の松原さんとともに最新技術に発展していく世の中について考えてさせていただきました。

私たちがお話を伺った松原さんとは、パワフルで場の雰囲気を和やかなものにしてくださるおもしろい方でした。
元々されていたスクールセラピストの経験から、団体を立ち上げ、現在は東南アジアの開発僧たちが手掛けた地域づくりもされています。
わたし研究室という他人の評価ばかりを気にしていて、自分の本来の持っている力を発揮できずにいる方々の自分を見つめるきっかけを提供する難しくも素敵なお仕事をされているそうです。

 きっかけは、私自身も自分に自信がなく、わたし研究室という研究室に興味を持たせていただいたことからでした。今回はそういった面では込み入ったお話はできなかったのですが、また次の機会にお話をさせて頂きたいと考えています。

メンバーからの提案で未来について考えたときに
『遠く離れていてもVRで一緒にご飯を食べたい』という提案がありました。

正面の空間に向かって手をやり「ここに写っている人とご飯を食べるってことでしょう?」と、話し始めてくださいました。

「遠距離の二人が正面に写っているお互いに向かって乾杯すると音が鳴ったり、ろうそくの灯にふって息を吹きかけると火が消えたりする仕組みがある。一緒に食事をしているふうにしていたよ。それからご飯じゃないけど、過疎地の小学校とかに、映像で半分教室が広がっているように見えたりする技術もあるよね~」

その後データを調べてみるとSYNC DINNERと呼ばれるものが実際にあったようです。体験談では会いたくてもすぐには会えない遠距離恋愛をしている二人が、福岡×東京や、大阪×東京というように、画面に写る恋人と同じ雰囲気のレストランでディナーをするという期間限定のイベントが過去に行われていました。


松原さんが言うには「活用の仕方によってはとてもいいと思う、3人しかいない教室に、新しい視点が生まれることはあるしいい点なのだから」しかしこれには問題点も懸念されるとおっしゃいました。
「私自身はリアルなコミュニケーションを大切にしたいし、スクールカウンセリングの現場で見ていると、子どもたちのコンピュータや、SNSの会話の拡がりのせいで、当たり前のようにみんなやるけれども実際に対話していくことがみんなすごく苦手になってきていて、これを広げるならやはり触れ合うところはカバーしないといけないし、偏りすぎたときの人の面白さや、肌感覚というものが薄くなる可能性がある」と指摘されました。
悪いことだけではなくコミュニケーションとしても遠距離でとることは可能だが、ひとたび機械だと認識してしまうこと、そして、私もぬくもりを感じないことに慣れてしまうことは少し寂しいと思います

そんななか、メンバーのもう一人が提案した『AIに相談に乗ってもらう』という提案にも答えてくださいました。

「悩んでいる時ってたしかに、ちょっとコミュニケーションが苦手な人達は急に相談するとか難しいしAIにはなしかけて、整理できるのは、すごくいいことなのかなとおもう。人って自分の思っていることをちゃんと話していくと、さっきの私研究じゃないけど、だんだん整理されてくるの、整理されてきたら、その悩みって言うのは何か自分の課題は何か、何に対して躓いているのか、悩んでいるのかっていうのがわかってくるから、それはAIでワンステップになっていいかなと思う
そしてAIで登録しておいたらこの悩みに相談にぴったりな人を探してくれて、例えばあなた(20代男性)が悩みを相談するとして、同い年の女性が急に悩みを相談相手になったらちょっとドキドキするから、私みたいなおばちゃんが相談相手だとちょっと相談しやすいじゃない?そういうのをAIが探ってくれて、次はちゃんと伝えてくれるとか言うふうにするともうちょっとコミュニケーションになっていいのかな」
悩みにぴったりな人を探すシステムはあまり聞いたことがないが、AIでの相談が実際に行われているかは調べてみると、最近ではアプリのシステムがあるようです。
アプリを検索して驚いたことに、松原さんは自分のような相談しやすい立ち位置の人もいるとおっしゃっていましたが、実際のアプリでは、相談しやすい立ち位置として「おかま」の部類の方が話を聞くというスタンスのものがありました。ちなみにそのBARの「おかま」なママは、本当の「おかま」のデータをもとに作られているAI相談人だという。相談しやすい相手がリアルな経験や雑談をもとにしたデータは、人工知能ということを忘れるようなリアルさがあり、たしかに話しやすそうで、自分が気に入った風貌のAIに相談をしてみることは、悩みを解決する糸口につながりやすく、話しかけると愛着も湧きます。話しやすい相手がいても、それがどういった相手であるかは考えたことがなかったのですが、話せなくなってしまうのなら、話せる相手を選ぶことは重要です。

発展していく社会の中で、VRやAIの導入によって生活は便利になるものの、人間の内部のような、精神的な面は「AI」に感情がないと決めつけて期待することを今まで一切していませんでした。血の通わないものに相談しても、うまい答えが見つかるわけもないとそう考えていました。
しかし、今回、松原さんにお話を伺ったことで、自分の意識を整理するという考えの大切さを強調されていたことから、自分自身を見つめなおすことも大切であると感じています。話すことが重要な時もあります。
松原さんは最後に就活を控えている学生には「自分も未来を選ぶ権利がある」という言葉を使われていました。その気持ちはきっと、自分の評価を気にしていると生まれづらく、人の目ばかり気にして自分のやりたいようなことができないと、後悔する日々を送ってしまうことになります。やりたかったことや、積んでみたい経験も生まれる自分の見つめなおし、今回、自分たちの未来を考えた二つの提案も少なからず、「こころ」に繋がることになるのではないかと確信しました。

≪テクノロジーを用いた理想的身体的機能の拡張≫

意識するだけで、デジタルの中での自分は動いたりするような未来が訪れるのだろうか。ゲきっと楽しく感じる人もいれば、普段から体を動かせない方は、夢にもない世界である。しかし、それは思考が覗かれているような感覚に陥らないのだろうか。相手の考えていることが簡単に分かってしまう事で、「わかるからいいや」と、「こう思うからこの思考は見せたくない」それでは、人と会うことも嫌ってしまうのではないか。私たちは、一人一人の個人で成り立ちそれぞれ意志を持っている。便利になりすぎることが必ずしもいいとは限らない。

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大貫 晶


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