見出し画像

2021年予報⑩動画のテキスト化 / Readable Video Format

*****2020年末に公開した11個の2021年予報をnoteにて公開します。2022年予報にもご期待ください*****


商業映像はフォーマット化し解説文字だらけになる

心を打つ映像より、心を打つコピーの方が重宝される

Youtuberのサムネイルを見ると、だいたいどれも似たような文字の見出しです。再生しても字幕に強調されたテロップがビッシリで、映像を見ているというより文章を読んでいる感覚の方が近くなります。それは、ハウツー動画や解説動画という特性上は仕方のない事なのかもしれませんが、「見られる動画」をみんなで追求した結果が、右に倣えとフォーマット化され、一つの型が出来上がっているのは面白い現象です。
さらに興味深いのは、同じテーマを扱った動画でも、日本向けコンテンツは「飾り文字がいっぱいで左脳的な解説映像」に仕立ててあり、海外向けコンテンツは「文字は最初と最後のタイトルくらいで右脳的なイメージ映像」になっていて非常に対照的です。

動画のテキスト化とでも言うのでしょうか。そう言えば、漫画も絵のテキスト化と言えます。日本のコンテンツでは、何よりも文字が大きなウェイトや意味を持っているという事でしょう。このまま動画のテキスト化が進むと、動画を「読む」スピードがどんどん速くなったりするのでしょうか。そうなると逆に、映像から何かを読み取る力は弱くなっていくのかもしれません。行間を読んで感じとる能力には訓練が必要ですが、その機会が減っていることは確かです。エンタメも変わらざるを得ません。

動画

2021年にあらわれる<かもしれない>もの

増えすぎたYoutuberは次第に淘汰されていくでしょう。探究心のある映像クリエイター達は新たな表現を求めて別のプラットホームに移動するかもしれません。

・TikTokやインスタのストーリーでも収益化が可能に。高校生のお小遣い稼ぎにもなる。
・再生数を上げる為のコーチングサービスが人気。Youtuberになるための専門学校ができる。
・既にネット上に類似コンテンツがあるかどうかを自動で検索できるサービス


クリエイティビティとは?SXSWでも議論が尽きない永遠のテーマの一つですが、同じフォーマットでマイナーチェンジしながら量産しているだけでは、新しいものはなかなか生み出せません。
未来予報のデータベースでは人についてもリサーチしストックしています。大手メディアに28億円で「買収」された元Youtuberという人物もいます。広告収入や企業プロモーションで財をなすのではない、クリエイターと企業の新たな協業関係が、日本でも生まれて欲しいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?