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祖父のあの世への旅支度

【ミラクルでワンダフルな世界へようこそ!このページは、ちょっと変わったノンフィクション物語。不思議な扉を開けて、このワンダーランドを愉しんで頂けましたら嬉しいです☆~Fumiko~】

2005年、満月の日に、
大好きな祖父が旅立ちました。
これは祖父が亡くなる前日のお話です。

入院先の病院に祖母、母と一緒に
祖父のお見舞いに行きました。  

髭と髪が少し伸びていたので、
初めて剃るのを手伝ったのですが、
何かがいつもと違うのです。

何が違うのか…

それは雰囲気
(オーラともいうのでしょうか)

目のあたりから漂う
この世のものとは思えない綺麗な
エメラルドグリーンのような色をしているのです。

緑内障とはまた違うんです…
鼻から上にかけて。

その頃の私はバリバリの左脳派。
たとえ不思議なことがあったとしても
気のせいに違いないと思い、見ないできましたし、説明できない不確実なことは話すこともありませんでした。

いつもと違うなぁ
何だか不思議な雰囲気だなぁ        おおばあちゃんやお母さんは
感じないのかなぁ

そう思っても、言えない状態。

涙もろくなっていた祖父でしたが、 
この日、私達が病室を去る時、
いつも以上にじーっと私達を見つめ、
涙を流して手を振っていました。  

今思えば、生きているうちの
最期のお別れだったのですよね。

しかも、髭と髪を剃り、
知らずにあの世への旅支度をお手伝いするとは…

酸素吸入はしていましたが、
話せるくらいに元気でしたのに、
翌朝急変し、あっという間に旅立ってしまいました。

連絡をもらって最初に駆けつけたのは私…
心臓マッサージを施されていましたが、
おじいちゃんはこの肉体には
もういないことが何となくわかりました。  

肉体って、魂を入れるボディスーツ(あるいは乗り物)に過ぎないのですよね…
魂がすっかり離れたおじいちゃんの体を目の当たりにして、そのことを身をもって教えてもらった気がします。

足や手をさすりながら
おじいちゃん、ありがとう…
としか言えませんでした。

今思えば、この時、もう少し私に
見えない世界への理解があったなら、
亡くなる前日に違う関わりができたかも…
とも思ってしまいます。

それにしても、あの透明な、本当に綺麗なエメラルドグリーン…
今でも忘れられません。

実はおじいちゃんは癒しの手を持っていて、
不思議な話もいっぱい。
(手を当てるとお腹が痛いのが無くなるんです。ひいおばあちゃんも手当てとか浄霊ができる人でした)

話上手なおじいちゃんのお話を私は小さい頃から聞いて育ちました。
(でも、あまり深くは聴きとめてはいなかったのですよね…)

よく冗談で、おじいちゃんは
死んだら皆のところに行くから
と話していました(笑)

お葬式の時には
足音がしたり、
ロウソクの一本だけめちゃくちゃ火柱が立ったり、
でも怖い気持ちは微塵もなく、
皆、おじいちゃん来ているんだね…と
ニッコリ。

おじいちゃんが亡くなって、
四十九日が近いある夜、
私は不思議な体験をすることになります。

その話はまた別に…

FUMIKO






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