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ボルコンミラーに関する報告書                【リターンズミラーの提案】


1. はじめに

・必要なもの
ボルメテウスリターンズ×2
・対戦時間
20分から40分
・遊ぶ人数
2人

 初めまして、大阪にてデュエマの活動をしております。白猫と申します。
 現在、地元の身内で流行している「ボルメテウスリターンズミラー」についての報告書になります。
 レギュレーションは2015年発売のDMD-24 「マスターズ・クロニクル・デッキ ボルメテウス・リターンズ」を使用して戦うというものです。
 地元の界隈に、これを2つ持ち込み、これを対戦したところ、次々とハマって行き、対戦した身内は、翌週にはリターンズを組んでくる事態が発生しました。現在では、周りで遊ぶ仲間のほどんどが持っている。または、製作段階であるという状況です。
 では、このボルコンミラーに関して何が魅力なのか。どう遊ぶのか。このレギュレーションが少しでも世の中に普及することを願って、この報告書をまとめさせていただきます。
 ここでは、「ボルコンミラー=リターンズミラー」と定義します。

2. 従来のボルコンミラーについて

 現在、デュエルマスターズはカードパワーのインフレに伴い、大きく変化していきました。それによって、ボルメテウスコントロールは意味の違ったものになっていきました。ボルメテウスホワイトドラゴンがデッキ自体に必要のないカードになったのです。
 また、仲間同士でルールを決め、ボルコンを組んで対戦したとしても、ボルコンだけをメタったデッキ同士の対戦となり、本来、したかったはずのミラー戦とは大きく異なってしまいます。ルールを決めるにしても、複雑に制約を決めておく必要があり、かなり難しいです。
 私自身、10年前にボルコンを持っていましたが、ボルコンミラーをするとなると、アグロ寄りになっていき、ボルコンとは大きく乖離していきました。

3. リターンズミラーについて

 現在、流行しているレギュレーションは先述の通り、2015年発売の 「マスターズ・クロニクル・デッキ ボルメテウス・リターンズ」を使用します。
 リストは以下の通りです。

図1. ボルメテウスリターンズのリスト

 このデッキでミラー戦とするとして、結局、膠着状態になり、ライブラリーアウトになってしまうのでは?と疑問を持たれるプレイヤーもいらっしゃると思います。
 このゲームは体感ではありますが、8(プレイヤーダイレクト):2(LO)でゲームが決まります。また、リソースの奪い合いが顕著に表れ、カード1枚でゲームが優勢劣勢がひっくり返ることもザラにあります。逆に言えば、下手にプレイすれば優勢な盤面が返されるということです。とても、繊細なカードプレイが要求されます。
 1ターンにカードを多くて2枚程度しかプレイできないので、将棋や囲碁といったボードゲームのような面白さを併せ持ちます。

 このボルメテウスリターンズ(図1)の凄いところは、すべてが絶妙なバランスで嚙み合っており、無駄なカードが1枚もなく、すべてを使うというところです。そして、すべてに何かしらの役割があるところです。
 例えば、「禁術のカルマ カレイコ(図2)」最初の頃は、ただの3コスのバニラのような扱いを受けており、とにかく早くマナに置きたいカードでした。しかし、このカードが場にあることで、パーフェクトギャラクシーがとても立てづらく、また、パーフェクトマドンナに対してパワー勝ちしている点で、出すと相手に相当なプレッシャーを与えることができます。また、ベカやDNAスパークの楯追加を封じれるので、相手の楯追加を塞ぐことはもちろん、自分の山札を減らさずにベガのハンデスを加えたり、スパークを撃つ小技もあります。
 このように、最終盤の山札の枚数、その一枚で勝敗が決まることもあるので、すべてのカードの役割を考えプレイすることが重要となってきます。

図2. 禁術のカルマ・カレイコ

4. 重要なカードの紹介

 ここでは、特に、重要なカードのみ抜粋し、まとめます。

1-埋没のカルマ オリーブオイル

図4. 埋没のカルマ オリーブオイル

 ロングゲームを戦うための切符
 このカードがあるかないかで、長期戦を戦えるかどうか掛かってきます。ボルメテウスリターンズは、デッキの回復手段がオリーブオイル(図4)しかなく、また、墓地から蘇生するカードが入ってないです。したがって、相手のオリーブオイルを墓地に落とすことができれば、相手は長期戦ができなくなり、決められた山札の枚数で、ゲームを決めなければならず、プレイの幅も格段に狭めることができます。(ドロー系のカードが極端に打ちづらくなる。)
 相手の4マナ目にジェニーをケアするために、敢えてマナに置く。または、相手にとって、オリーブオイルより撃たれたくないカードをキープしておくと、守ることができます。

2-アポカリプス・デイ


図5. アポカリプス・デイ

 ゲームの優劣を覆す
 自分が優勢であればあるほど警戒しなければならないカード。このカード(図5)が撃たれた時点で、自分は大きくリソースを奪われます。これを起点に一気に劣勢に陥ることが度々あります。特に、自分がビハインドを食らっているときは、相手の盤面の数と自分の手札の除去札の数を考えながら、ここぞというタイミングで打つと勝ちを一気に手繰り寄せることができます。また、相手がオリーブオイル(図4)を失っているタイミングで、相手の盤面を一掃することで、相手はフィニッシャーを失い、そのまま、LOすることもあります。序盤であればマナに置く、終盤はキープしておきたいカードの一枚です。

3-威牙の幻ハンゾウ

図6. 威牙の幻ハンゾウ

 除去持ちパーフェクトギャラクシー
 このカードはパーフェクトマドンナを処理できる唯一のカードになります。相手のブロックするときに合わせ、パーフェクトマドンナを処理したり、ベルリンを処理したりします。また、相手の自分クリーチャーへの攻撃に合わせ、迎撃を入れたすることで、相手の計算を大きく狂わせることができます。
 また、最後の書かれているテキストの破壊されるとき、自分のシールドを1枚墓地に置くことで破壊耐性を得られるので、かなり場持ちの良く、ニンジャストライクと-6000があるためバウンスされにくく、デッキ随一の場持ち性能を持ちます。これを確実に処理するのもまた、ハンゾウ(図6)なので、ここの駆け引きがとても難しいです。

4-黙示賢者ソルハバキ

図7.黙示賢者ソルハバキ

 唯一のマナ回収札
 アポカリプス・デイ(図5)がマナにあるとき、終盤はこのカードをもっているかどうかで、ゲームの進行が大きく変わってきます。詰めのときの、スパーク系統のカードを回収したり、受け札としてニンジャストライクのカードを回収し、詰められる可能性を落としたり、中盤、終盤のゲームメイクに大きく寄与してきます。ソルハバキ(図7)を使うときは最低でも、このカード+1枚はカードが必要なので、終盤のハンドキープもよく考えなくてはいけません。


5. 一部カードの紹介

ここでは、このレギュレーションを彩るカードを一部抜粋し、まとめます。

1-ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン、希望と勝利の伝説

図8. ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン
図9. 希望と勝利の伝説

 このゲームを語る上では欠かせないカード
 基本的には、序盤、中盤は希望と勝利の伝説(図9)を打って、ボルメテウス(図8)の着地を狙います。ボルメテウスを素出しした場合、除去され1:1交換になります。ですが、希望と勝利を撃って出したボルメテウスは除去されても、自分は手札を減らさず、相手に除去札を撃たせることができます。
 終盤は、ボルメテウスの素出しがとても強いです。終盤になるといかに相手に除去札を撃たせるかが大切なポイントになります。これ以上にないプレッシャーを与えることができ、相手の行動を縛りながら除去札を撃たせるという同じ1:1交換でも大きく意味が変わってきます。
 このゲームはいかにボルメテウスに強い除去を撃たせ、相手のリソース切れのタイミングでボルメテウスを着地させるかが重要になってきます。

2-連唱ハルカス・ドロー

図10. 連唱 ハルカス・ドロー

  能動的にボトムケアができるカード
 このゲームは最重要カードでゲームの進行が大きく変わります。そのために、デッキボトムがその最重要カードになっているかで、勝ち負けに直結します。私の実例ですが、山札の残り2枚のうち1枚はオリーブオイル(図4)であることが分かってる試合で、50%を外し、負けたことがあります。同じ様な状況で3枚のうち1枚はアポカリ(図5)であることが分かってる試合で、33%を引けず負けた試合もあります。このように、ボトムをハルカスドローを入れておくことでこのような事態はケアできます。
 また、リサイクル③の能力でいつでも墓地から唱えられることで、選択肢を増やすことができます。

3- 天使と悪魔の墳墓


図11. 天使と悪魔の墳墓

 リターンズだからこそ巧妙すぎるカード
 このカードが入っているため、ボルメテウスホワイトドラゴン(図8)、希望と勝利の伝説(図9)を容易に2枚目以降マナに置くことができません。また、自分の盤面にボルメテウスホワイトドラゴンを2体並べた状況でも、このカード(図11)一枚でアド損になってしまうので、これまた、容易に出すことができません。
 特に、盤面にタイムトリッパーがいる状態でこのカードを撃つと、相手が1テンポ遅れてカードプレイしなければならないので、ゲームメイクにかなり優位な立ち位置を確保できます。
 主な使い方としては、詰めの盤面で相手のマナの枚数を大きく削ることで、相手に返す手段を封じたり、ハンゾウのニンジャストライク圏内を外すことができます。

4-墓守の鐘ベルリン


図12. 墓守の鐘ベルリン

 ハンデスをケアできるカード
 相手が4マナ貯まるタイミングで解体人形ジェニー、7マナ貯まるタイミングのガンヴィート・ブラスターから手札を守るために使います。
本デッキはハンデスを交えた除去札が3枚入っているので、間接的にクリーチャーを守ることもできます。また、ベルリン(図12)は呪文では選べないので、脅威の場持ちの良さを持っています。
 ベルリンを単体置きすると学校男で処理されるので、これを出すタイミングや駆け引きも面白いです。

6. 最後に

 これを2つ揃えたら、宇宙一面白いカードゲームがすぐにできます。カードを集めることがかなり手間ではありますが、家のストレージを探せば案外あったりするらしいです。初期ボルメテや、PRパーフェクトギャラクシーやハンゾウ...突き詰めたらレアリティにも本気が出てきてます。

 まだまだ、紹介したいカードやプレイ等ございますが、それは、ここまで読んで頂いた、貴方様が実際に体験して感じてみてほしいを思っております。
 リターンズミラーには無限の可能性があります。プレイヤーよって、プレイに個性が出ます。読みや難しい選択が多くて時間を忘れるほど楽しいです。また、観戦していても、とても面白いです。
 リターンズミラーでデュエルマスターズの神髄を体感してみたはいかがでしょうか。

 以上、リターンズミラーに関する報告書とさせていただきます。


図12. 対戦の風景1
図13. 対戦の風景2


図13. 愛用しているリターンズ



7. おまけ(リターンズミラーは電脳の世界へ)


図14.ボルメテウスリターンズ(デュエプレ版)

未実装のため、代用したカード
ハルカスドロー→シークレット・クロックタワー
スパイラルゲート→ザ・スロトング・スパイラル
禁術のカルマ・カレイコ→デュエマの鬼!キクチ師範代
クリスタル・メモリー→どんどん吸い込むナウ
ハヤブサマル→ボルメテウス・ホワイト・フレア

紙版と大きく変わるカードが複数ありますので、プレイは慎重に
墳墓→3コスト。マナは参照されない。
エターナルガード→4コスト。3マナ以下のクリーチャー対象で1ドロー。相手のみ対象にとる。
ジェニー→ピーハンではない。相手の手札のコストの最大か最小か
パーフェクトギャラクシー→楯を一枚でも焼却されるとSFが切れる。元からブロッカー持ち。
ハンゾウ→NSではない。Wブレイカー、ターン1のみ破壊耐性は強制。
ガンヴィートブラスター→8コスト。


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