私はロボットではありません?

あなたが人生で最も多く聞かれた質問は何だろうか?
「好きな食べ物は?」「趣味は?」「彼氏いる?」etc…
などなど、知性の欠片も見られない人間からの多くの質問を浴びせかけられたことだろう。

かく言う私が最も遭遇したのは、
「あなたはロボットではありませんか?」である。
正確には「私はロボットではありません」のチェックボックスにチェックをし、自分が人間であるという証拠を叩きつけるという儀式だ。

問題の自分が人間であると証明する方法といえば、
「横断歩道」「信号」「トラック」「彫像」
という数多くの無味乾燥とした無機質なパネルを提示され、何の感情もなく定義通りのパネルを選択するだけだ。

ここで思ったのだが、「人間」とはなんなのだろうか。
検索結果としては(以下の概念を指す)だ。
まるで参考にならない。その後を知りたいのだ。

改めて考えてみると、「肉体を持つ生物」では、義手や義足、人工心臓を利用されている方は人間ではないのだろうか?
身体の構成だけで考えるのは私の容量的に難儀だ。そもそもこれでは生物全てに当てはまる。


「知能を持つ生物」確かに人間は高度な知能を持っているが、知能を持つという点では、ブタやカラスも知能を持っている。
それに、「知能」という言葉の定義も曖昧で分かりにくいだろう。

では、「地球上で最も高い知能を持つ生物」。
いささか傲慢が過ぎるような気もするが、恐らく間違いないだろう。
しかし、人間より知能が高い生物がこの地球上に表れてしまっては大変だ。新たな生物が「人間」と定義され、現在の「人間」は定義の椅子から転げ落ち、未定義の底に伏してしまう。これはあまりに忍びない。

そうだ、「西暦2020年07月10日現在、地上で最も高い知能を持つ生物」。
これで西暦という概念がある限り変わることはないだろう。


そんなことを考えていたら日付が変わってしまった。そう言ってここまでの記録をnoteに投稿し、時刻は0:30。私は自らをスリープモードにした。

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