憲法の尊さを説いてくれた恩師(長文注意)
もう30年近く前、高校生だった私は社会科のW先生を尊敬していました。優しくて面白い。時々、教科書を逸れて、或いは、教科書の中のワンエピソードを掘り下げて、授業時間の全50分を費やし、熱く語ってくれた。
放送部の顧問だったので、年度初めには授業時間を潰して放送部の魅力を語った。合わない人は「何無駄なことに時間使ってるんだ」と思ったかも知れない。が、私はこの熱弁に惹かれて放送部に入部。
そんなW先生はある日
「今の日本国憲法は、悲惨な戦争を体験した人たちが、二度と繰り返してはならない、と作り上げた大切な憲法。特に憲法前文は涙が出るほど素晴らしい。朗読するので聞いてください」
と朗読してくれ、テスト範囲なので覚えるように、とも言った。
当時は、テスト面倒、くらいしか思わなかったものの、薄っすらと「なるほど、戦争をしてはいけないんだな」と感想を抱いた記憶がある。
W先生は、特にこの辺りが素晴らしい、と語った。
以下、文科省のHPより抜粋。
『政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。』
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今、ネットでは、改憲賛成派の方々がこうした文言に対し「丸腰では他国に攻め入られた時、戦えないではないか」と反論をしているのを多く見掛けるが、9条の専守防衛は、自衛隊による抑止力を普段から設置し、他国の侵略には武力をもって排除することを意味しています。
また、9条から鑑みると、自衛隊が違憲なのでは?という学者が多いそうですね。しかし13条により、例外的に違憲ではない、との解釈もあり、私もそれで良いのではと思います。
(違憲についてずっと「???」と思っていたものの、今調べたばかりなので杜撰な書き方ですみません)
違憲だから憲法改正すべき、なのであっても、上記の通りなので急ぐ必要はない。それより貧困問題の解決など、急務は他に沢山ある。
にも関わらず現政権は、何故、急ぎたいのか?
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まだ知らない方が居るようなので今一度触れますが、改正案に含まれる「緊急事態条項」。
改憲すると、政府が緊急事態と解釈しさえすれば、この条項をいつでも発動することが可能。
発動すれば、国は戒厳令下に置かれた状態になり、人権制限、国民民主の制限、その他あらゆる変更や命令が可能。
つまり、国のために戦いへ赴け、という命令や、極端な言論統制が可能で、これらに従わなければ極刑、ということが十分危惧される。
選挙が永遠に無くされる危惧も聞かれます。
国民の生活を一切顧みない現政権を交代させるチャンスを永遠に奪われる。
これで良いのか?
私は断固反対。
なので憲法改正にも反対。
肌感覚ですが、言論統制はもう勝手に始められている気がしています。
安倍総理の演説に反対の声を上げた聴衆の、警察による集団排除。
ネットで真実を伝えるアカウントの凍結。
私自身もロックされる回数がこの数週間で異様に増えています。
対し、ヘイトや中傷誹謗アカウントは何もされない。
ここの力を借りてtwitter運営に抗議を続けることにしました。
【1日1回みんなでツイート!】ヘイト対策をしてくれないTwitterJPの苦情をTwitter本社アカウントに送る英文テンプレ集 #nohate #nofake |ぼうごなつこ @nasukoB|note(ノート) https://note.mu/nasukob/n/ne29b1c7e2e70
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長くなりましたが、冒頭の恩師に反戦の意思を築いてもらったことを私は忘れません。
「涙が出るほど素晴らしい」
この憲法を作り上げるまで当時の日本が平和では無かったこと、暴力を排除し、民主主義を確立するまでどれだけの人が犠牲になったか?
この言葉の裏には、そこへ馳せる想いがある。
当時、薄っすらとでも、それを感じたのを覚えています。
今の学校では前文や9条の大切さを説く教員が居なくなってしまったのか?
分かりませんが、若者にその辺りが正しく伝わっていないのであれば、私たちで伝えて行く必要があると感じています。
どうかどうか、今当たり前と思っている平和や国民主権が、一度手放すと二度と戻らない、どんなにか貴重な宝物なのか、一人一人が考えて噛み締めてみませんか。
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