カビマホイップスタン



皆様、初めまして。ハルドと申します。この度、シーズン1のダブルバトルランクマッチにて瞬間最高8位にまで上り詰めた構築を紹介します。(達成日時は12/22日)使用ポケモンは下の画像の通りです。

カビマホイップ

1.構築完成までの流れ

1.1  「マホイップに注目」

8世代と新しい世代に突入したことで、私自身がソード・シールドで最初に取り組む構築には必ず新種のポケモンを使いたいと思っていたところ、まず注目したのが「マホイップ」でした。このポケモンの専用技である「デコレーション」はダブルバトルにおいて、隣に置いた味方のポケモンに技をかけることで物理攻撃と特殊攻撃の両面を同時に強化することが出来ます。これによって相手の耐久力の高いポケモンに対して、僅か1ターンで突破出来る状況が生まれます。(シングルバトルでは積みから攻撃まで2ターンは要するが、ダブルバトルでは横とのコンボ連携で1ターンで強化しつつ攻撃することが可能)


1.2  「ダブルランクマッチでの【弱点保険】持ちポケモンの採用率の多さ」

次にマホイップで積極的にデコレーションを使用したいポケモンは何を選ぶかです。何にするか悩んでいたところ、ランクマッチの初期の環境で弱点の多いポケモンの持ち物「弱点保険」を持たせて戦うプレイヤーが相次いで続出しており、バンギラス等の重量級の型を参考にしてみることに。「弱点保険」と「デコレーション」は発動時の恩恵が同じ効果ということもあり、マホイップを生かした構築は必ず出来ると思って取り組みます。


1.3  「デコレーションの強さを再認識、ダイマックスで更に耐久の高くなったカビゴンに着目」

「弱点保険」と「デコレーション」の違いと言えば、前者は「持たせたポケモンに一度しか発動しない」のに対して後者は「補助技をかける感覚で複数回使用できる」点です。これは最初に強化された1匹目が沈んでも、マホイップが動ける状況がある限りは次の2匹目、3匹目を強化できる可能性があるのを意味します。(尤もこのように一度の対戦で何匹も上手く技をかけられるのは非常に稀ではあります、マホイップが狙われるために。)ここではデコレーションをかけた後に長く居座って欲しいため、弱点の少なく体力に優れた「カビゴン」をまずチョイス。8世代から「ダイマックス」の要素が追加され、ダイマックスとデコレーションで強化したカビゴンを通すのが本構築の基本戦術とすることにしました。それに伴い、他の4匹は補完に近い意識で選んでいます。


2.個体解説

(実数値はHP-攻撃ー防御ー特攻ー特防-素早さの順で記載してます、*印は技の威力と直接の関係はないため省略しました。)

2.1・【カビゴン】   

カビゴン

実数値 236-178-117-*-130-35  性格:いじっぱり         努力値配分 H4 A252 B252振り  持ち物:バンジのみ      特性:あついしぼう

技、「からげんき」「10まんばりき」「DDラリアット」「ベビーボンバー」

技構成はフルアタッカーで現環境では珍しい型といえるでしょう。このカビゴンを先発で繰り出し、初手からのダイマックス技を通して盤面を操作していくのが本構築の戦法の基本的な流れになります。           特性は「くいしんぼう」との選択になりますが、現環境では炎技の火力や霰パの遭遇率を考えると「あついしぼう」が良さそうです。火力はダイマックスポケモンにしては少し控えめ気味なので、弱点を付ける技で揃えました。「からげんき」は状態異常対策のために採用しており、ダイマックスターンが切れた後に腐らないために。持ち物は回復量の高さを買ってバンジのみ、ダイマックス時での発動率はかなり高め。              k「からげんき」→「ダイアタック」相手2体素早さⅾown。       「DDラリアット」→「ダイアーク」相手2体特防down。       「10まんばりき」→「ダイアース」味方2体特防up。        「ヘビーボンバー」→「ダイスチル」味方2体防御up。         ダイマックスによるダメージ向上に加え、これらの追加効果を1手目から展開し続けてカビゴンの横のポケモンを上手に補佐していきます。

2.2・【ウインディ】

ウインディ

実数値 165-*-100-167-101-147  性格:ひかえめ          努力値配分 C252 D4 S252振り  持ち物:いのちのたま     特性:いかく

技、「ねっぷう」「パークアウト」「しんそく」「まもる」

特殊型で火力をなるだけ高く調整したウインディです。ウインディというポケモンには優秀な特性から様々な型が存在しますが、この構築では主にカビゴンが出来ない範囲攻撃の確保ということで熱風持ちのものを選びました。他に覚える技も優秀で、ブリムオンイエッサン系統のトリパに刺さる技として「バークアウト」、先制技で威力もそこそこ高い「しんそく」、最後に集中攻撃を防ぐための「まもる」で使っています。特性の「いかく」で相手の物理ポケモンの攻撃力を落としてから、「いのちのたま」持ちの火力を当てていく使い方をしています。

2.3・【サザンドラ】 

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実数値 167-*-110-194-111-150  性格:ひかえめ          努力値配分 C252 D4 S252振り  持ち物:こだわりスカーフ   特性:ふゆう

技、「あくのはどう」「りゅうのはどう」「ねっぷう」「だいちのちから」

種族値の数値に優れ、「悪」と「ドラゴン」技といったタイプの面で幅広い相手への弱点をつけるポケモンです。攻撃力に優れたポケモンでありながら、耐久力もそこそこあり終盤、詰めの盤面を整えるのに適しています。 持ち物は「こだわりスカーフ」を持たせ、ドラパルトなどに先手をとって「あくのはどう」や「りゅうのはどう」を打てるように。主に後発での使用が多く、相手のダイマックスターンが切れた頃合いで場に出してから、広い攻撃範囲で相手のポケモンを縛る役割を担っています。

2.4・【バイバニラ】   

バイバニラ

実数値 146-*-106-162-115-144  性格:おくびょう         努力値配分 B4 C252 S252振り  持ち物:こだわりメガネ    特性:ゆきふらし

技、「ふぶき」「フリーズドライ」「こごえるかぜ」「れいとうビーム」

対天候への切り札、というよりは本構築の火力面の底上げ感覚で採用を決めたポケモンです。そのため、このポケモンを選出したらなるだけ「ふぶき」や「フリーズドライ」を優先して技を使います。            本構築で最も火力が高いポケモンで、カビゴンの「ダイアタック」や「ダイアーク」で場を荒らしつつ、氷技が通る相手ポケモンをことごとく撃墜する役割を担っています。今のダブルランクマッチでは氷技の通りが一貫しやすいため、環境に適したポケモンだといえるでしょう。

2.5・【ウォッシュロトム】

画像7

実数値 157-*-127-172-128-106  性格:ひかえめ          努力値配分 H252 C252 D4振り  持ち物:オボンのみ      特性:ふゆう

技、「10まんボルト」「ハイドロポンプ」「サイドチェンジ」「まもる」

このポケモンも初期では火力増強アイテムを持たせ火力方面を高くして使う予定でしたが途中で方針転換して、「オボンのみ」持ちの耐久寄りの型に落ち着きました。理由としては「サイドチェンジ」で相手ポケモンの攻撃の矛先を変えることでアドバンテージを得やすいと気付けたからでしょうか。 特攻の数値は最大まで伸ばして再生ミロカロスとも戦えるように調整。このポケモンもカビゴンと並べると集中攻撃を受けやすいために「まもる」を採用しています。範囲攻撃に耐性が強いポケモンなので、ウォッシュロトムに関しては今後も「サイドチェンジ」採用率が高いと思われます。

2.6・【マホイップ】

マホイップ

実数値 172-*‐95‐130‐142‐127  性格:おくびょう         努力値配分 H252 D4 S252振り  持ち物:リリバのみ      特性:スイートベール     

技、「デコレーション」「マジカルシャイン」「あまえる」「まもる」        

このポケモンを使う際、相手より先に行動することで有利盤面を作りやすくなります。もともと特殊方面での耐久力が高いことからHSの最速型にしました。(最速にすることでバンギラスに先制出来たり、「ダイアタック」の恩恵を受けやすくなります。)その分、物理防御面が心もとなくなってしまう分は「あまえる」を採用することでマホイップよりも素早さが低い物理ポケモンの攻撃力を削ぎ落すことが出来るようにします。「デコレーション」のイメージが強いですが、実は特攻も意外と高く「マジカルシャイン」を打つこともしばしば。この子も集中攻撃を防ぐために「まもる」は必須です。鋼技をよく打たれるので持ち物は「リリバのみ」で採用。


2.7「組み合わせのパターンについて」

基本選出となる形(どのパターンも主に先発がカビゴン確定で。後発は割と由度高めに。)    

・先発が「カビゴン」「ウインディ」で後発が「サザンドラ」「バイバニラ」「ウォッシュロトム」「マホイップ」の内どれか2匹の場合。    

対エルフーン構築、イエッサントリルに対して選出するパターンです。  エルフーンの叩き構築に関しては、ダイマックスカビゴンの耐久力を生かし「ダイアタック」で素早さを落としながら戦います。          イエッサントリルにはウインディで「バークアウト」を撒きつつ、カビゴンの「ダイアース」や「ダイスチル」で育成しながらトリルターンをうまく消費させていきたいです。  

・先発が「カビゴン」「サザンドラ」で後発が「ウインディ」「バイバニラ」「ウォッシュロトム」「マホイップ」の内どれか2匹の場合。

相手PTにドラパルト、ドリュウズが入っているパターンで選出。    初手で相手のドラパルトとかち合ったら、ダイマックスして「ダイドラグーン」をサザンドラ方向に打ってくる読みで裏のマホイップに交代します。 その後は、ドラパルトのダイマックスが切れてからサザンドラで縛れる状況を目指します。

・先発が「カビゴン」「バイバニラ」で後発が「ウインディ」「サザンドラ」「ウォッシュロトム」「マホイップ」の内どれか二匹の場合。

耐久重視のオーロンゲ入り構築や、霰パーティ相手に有効な並びです。相手の後発が何かわからないうちはバニラは大事にしていきたいですね。

・先発が「カビゴン」「ウォッシュロトム」で後発が「ウインディ」「サザンドラ」「バイバニラ」「マホイップ」の内どれか二匹の場合。

相手のPTにウォーグルや、ミロカロスが入っているケースで選出します。どちらもカビゴンの「ダイアタック」で素早さを下げつつ、ダメージを蓄積させてからウォッシュロトムの「10まんボルト」で縛れる展開を目指します。  

・先発が「カビゴン」「マホイップ」で後発が「ウインディ」「サザンドラ」「バイバニラ」「ウォッシュロトム」の内どれか二匹の場合。

相手のPTが全体的に火力よりも耐久重視寄りの構築に対して選出する並びです。耐久重視のPTは「おにび」や「さいみんじゅつ」などの状態異常でカビゴンを止めに来るのが初手から想定されるので、マホイップの特性「スイートベール」、技「デコレーション」が活きる場面を作れます。    他には天候PT相手にも比較的選出しやすいです。


2.8「相手のダイマックスポケモンに対しての詰め方」

この項では主にこちらのダイマックスカビゴンとVS相手ダイマックスポケモンが初ターンで対峙した際の展開を解説します。            (お互いが一手目からダイマックスするケースでのみ)

・VSジュラルドン                          まずカビゴンで「ダイアーク」「ダイアタック」を一度ずつ当てていき、ジュラルドンのダイマックスが切れた頃合いでウインディかバイバニラ、どちらかの範囲攻撃で一掃します。(ダイマックス技を当てる対象はジュラルドンでも横のポケモンでもOK)

・VSウォーグル

まずカビゴンで「ダイスチル」を当てて、味方の物理耐久を底上げしつつ、ウォッシュロトムの「10まんボルト」等で削りにいきます。その後はダイマックスが切れる前にカビゴンの「ダイアタック」と横のポケモンとの連携で仕留めたいです。(ウォーグルに後で追い風を使わせないため)

・VSドラパルト

ダイマックスが切れるまではカビゴンの横のポケモンをなるべく守らせる立ち回りをします。カビゴンはドラパルトに対しては基本的に無視して、横のポケモンにダイマックス技を打ち続けます。ドラパルトのダイマックスが解除されてから、スカーフサザンドラや体力の残ったバイバニラで仕留めにいくといった流れです。

・VS叩きで強化されたウインディ、ルカリオ

叩きで一度強化されたダイマックスポケモンの攻撃も、ダイマックスカビゴンならば一度は耐えることが出来ます。このため、初手で叩きが予想される並びではまず「ダイアタック」を選択し、叩き起動役の素早さを下げることが重要です。次ターン以降は叩きで強化されたダイマックスポケモンを「ダイアース」や横のポケモンとの集中で倒します。こうすることで相手が次に2枚目の叩かれ要員を繰り出したとしても、最初に叩き起動役の素早さを下げているために行動順が逆になります。相手側は速やかな叩きコンボが出来なくなる可能性が高いため、こちらが有利に立てます。

                              

3.「ダブルランクマッチのシーズン1を通して」

3.1   「戦績」

8位

12月初旬からコンスタンスに潜りつづけて、22日に130勝82敗でマスターランク瞬間最高8位と目標だった一桁順位に到達し、自分自身でも納得のいく成績が残せたと思います。反省点は前作まであったバトルビデオが廃止?されて試合を振り返ることが出来ず、負けた勝負をどうすれば勝てる動きが出来たのかをあまり考えなかったことでしょうか。ここを改善すればもう少し勝率は良くなると思います。(ここはswitchの写真機能を利用して要所となるターンは画像を撮る癖をするなどして後で反省材料を残していきたいです。)


3.2 「構築の成果と課題」

本構築の色を一言で表すと、「バランスに優れ、相手のギミックにも粘り強く立ち迎える強さ」です。序盤は相手のやりたい戦法を通されても、後で挽回できる強さがあります。(終盤重視なので読みが鍛えられる)

次に課題点です。シーズン1では初手でのダイマックス切りが比較的多く、本構築と非常にかみ合いの良い環境でしたが、もし簡単にダイマックス切りをしない環境に発展する場合はまた新しく改良する必要があります。(試合の中でダイマックスを終盤まで温存されると、ダイマックスカビゴンの耐久が序盤で活きなくなるなど)

仮にそうなった場合、このPTは全体的にドラパルトが厳しいなと感じました。努力値を素早さ方面に4匹も振り切った構築なのですが、ウインディ、バイバニラ、マホイップの3匹がS140族のドラパルトを抜けないためダイマックスした珠持ちの攻撃が痛いです。こちらの攻撃を通す前に一方的に殴られる展開を作られやすいために交代受けを駆使したり、リスキーな読みをしなければなりません。環境に多いポケモンに対して対策が不十分に感じる分は次回から気をつけていきたいです。

・最後に

ここまで読んでくださってありがとうございます。シーズン2からはまた違ったPTを考えています。キョダイマックスが解禁された環境でも納得のいく成績を目指して頑張ります。





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