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愛するために、自分を忘れる。

スティーブ・ジョブズに『自分忘れの偉人』であるオオタニさんや葛飾北斎に通じる言葉を見つけました。

成功について

自分のやっていることに強い情熱を持てよとよく言われるがまったくその通りだ。なぜなら価値あるものを作り出すのは、とても大変なことだから、情熱を持っていないと普通の人間なら続かない。本当にきついことなんだよ。最後までやり続けなきゃいけない。

だから本当に好きなことでないなら、やっていて楽しいと思えないなら、その人は途中でやめてしまうだろう。
大抵のヒトはそうなる。

世間的に成功したヒトとそうでないヒトを実際に見てみると、成功したヒトの多くは自分がやることを愛せたヒトだ。だから本当に辛い時も耐えることができた。

自分がやることを愛せなかったヒトは途中でやめたんだ。普通の人間ならそうなるだろう。

好きでもないことを誰が耐え続けようなんて思う?
きつい作業がたくさんあるし、心配事が絶えないから、本当に好きじゃなきゃ失敗することになる。(2007年5月30日)

イーロン・マスク氏も同じ意味のことを言ってますね。
オオタニさん、葛飾北斎に通じる言葉です。

ピクサーについて

ピクサー社については、こんなふうに語っています。

(『トイ・ストーリー』の完成に)みんな全精力を傾けてくれた。
僕らはみな『トイ・ストーリー』を愛していたし、登場キャラクターも、この新作映画(トイ・ストーリー2)も大好きだった。だから、死に物狂いになって完成させた。体を癒すのに1年かかった者もいる。過酷だった。死ぬほどきつかったが、僕らはやり遂げた。
ようやく、当時を振り返れるくらい時が経ったよ、うまくいってよかった。でも、きつかった。

アップルには、非常に優秀な人たちがいる。でも、ピクサーほど優秀な人がたちがひしめき合っている集団はみたことがないね。ピクサーには草花や木などの植物を3DーCD化する技術で博士号を取得した者がいる。空想上のものを映像化させたら世界一の者もいる。
アップルに比べてピクサーには多彩な顔ぶれが揃っているんだよ。でも最も重要な違いは、ピクサーの方がはるかに小さいってことだ。社員は450人しかいない、もし2000人いたら絶対にいまのような集団にはならないよ。

スタート地点


スティーブ・ジョブズの目線は常に原点にある。

アップルを立ち上げたとき、自分たちが欲しかったから初めてのコンピュータをつくったんだ。
次にカラー表示などいろんなことができる革新的なコンピュータAppleⅡを新たに設計した。みんな名前は知っているだろう。
その頃の僕らは、たくさんのコンピュータを仲間たちの手に届けたいという、たったひとつの単純なことに情熱をかけていたんだ。彼らが僕らと同じくらいコンピュータで楽しめるようにね。

私とうまくやっていくのは少し大変だろうが、この仕事はこれまでの人生で最も楽しいものだ。最高の気分だよ。

つまり、すべては愛なのだという気がします。

生まれてすぐに養子に出されて、実の父母の顔も知らず引き取ってくれた養父母に愛されて育ったものの、釈然としない未解決な問題を解決すべく、大学の学資のことにも気を遣い、さまよい悩むジョブズの苦悩。

やがてコンピュータという共感できる媒体に出会い、無意識だと思いますが、人々と繋がりあうことで愛を感じたかった。こういうと陳腐ですね。
しかし直感はすでに解決方法を知っていた。
スティーブ・ジョブズにとってコンピュータは愛し愛される媒体だったのではないでしょうか。

ビル・ゲイツのこと

ビル・ゲイツがソフトウェアがなにか解らない時代に、海のものとも山のものとも解らないソフトウェアを開発して、ドン・キホーテのように突っ込んでいき、ソフトウェア会社を起業し「死に物狂いで働いた」気持ちがよくわかるという言葉に見て取れます。

ビルと同じように自分を振り返りながら「年中無休で長時間、毎日働いていた。だけどそんな生活はいつまでも続けられないし、誰も続けたくはない。」とも語っています。
ドン・キホーテのようにいつかは正気に戻るときが必要なのです。

自分が大好きなことを見つけて心から素晴らしいと思える仕事すること。それは、心から大切にしたいヒトと出会って、全身全霊で愛することだと語っているように聞こえます。

すべては愛のためでしたが、自利利他によって彼の物語は完結したのです。


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