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私(金子みすゞ)

今日は童謡詩人、金子みすゞさんの祥月命日です。

昭和5年3月10日に他界されました。

「私(金子みすゞ)」

どこにだって私がいるの、

私のほかに、私がいるの。

通りじゃ店の硝子のなかに、

うちへ帰れば時計の中に。

お台所じゃお盆にいるし、

雨のふる日は、路にまでいるの。

けれどもなぜか、いつ見ても、

お空にゃ決していないのよ。

金子みすゞさんは、身の回りの小さないのちにも、きちんと佇み、心を寄せることで、見えないものも見るのが得意でした。

お母さんに見方を教わっていたからです。

そのみすゞさんが、

けれどもなぜか、いつ見ても、

お空にゃ決していないのよ。

と、首をかしげる。
なんでかなと私も首をかしげています。


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