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うるしのお教室で、木箱を黒塗りにしていて、
その行程でハッとしたことがあります。
うるしを塗るのは、そこまで時間がかからない。
それよりも、とにかく研ぐ。磨く。
その手間をかける時間がむちゃ長い。
ピカピカに見える漆黒の面には、
実は無数の細かい傷がついているんです。
で、傷が見えないくらいに細かく磨きこまれたら
鏡面になってとつぜん周りの世界が映りこむ。
傷は、無駄じゃない。
むしろその重なりが輝きを放っている。
人の生き方も、もしかしたら
そういうことなのかもしれない。
あと、世の中の職人さん
こんなすごいことをされているのかと。
リスペクトの嵐。
なんともいえない感動の体験でした。
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