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葉巻クールスモーキングのススメ

葉巻を吸う時、吸って吐いた時の香りと、葉巻から漂ってくるだけの香りと同じ葉巻からなのに香りが違うことに気づきましたか?
そして、おそらく吐いた時の香りよりも葉巻から漂ってくるだけの香りのほうがいい香りがするでしょう。

今日はそんないい香りをなるべく楽しむ、クールスモーキングの話です。

クールスモーキングってよく聞くけど何?

クールスモーキングとは、かっこよく吸う様・・・ではありません。
「クール(冷たい)スモーキング」であり、タバコの葉っぱの温度をあまり上げないで吸う手法を言います。

なぜクールスモーキングが必要なのか?

タバコの葉は温度が高温になると他の有機物が焼ける時と同じように、辛味のあるよろしくない香りがします。

葉巻を吸うときに葉巻が短くなるにつれて辛味が増してきます。これは唇と炎までの距離が短いため、葉巻に多くの酸素が取り込まれて高温に燃焼されて他の有機物が焼ける時と同じようなよろしくない香りがする為です。
この時、舌は辛味を感じ、また軽い火傷を負うこともあります。

もちろん、この変化を楽しみ「高温の時の香りも楽しむ」という人もいますが、殆どの人はこれらの香りを嫌います。炭化する時の煙は有害なので人は必然的に自分の体を傷つけるような香りを嫌うよう遺伝子の中にインプットされているからかもしれません。

温度をあげないように、炭化をあまり起こさないように、葉巻のいい香りを楽しむ手法としてクールスモーキングがあります。

クールスモーキングのテクニック

クールスモーキングの真意とは葉巻の温度をあまり上げないようにするテクニックのことを意味します。

葉巻の温度を上げないようにするには葉巻の燃焼部分に酸素の供給が増えないようにします。ただ、葉巻はタバコと異なり燃焼剤の添加物がありませんのでほうっておけば消えてしまいます。これを消えない程度に適度に吸い込み、煙を絶やさぬよう、また、燃焼が激しくならないように吸います。

最初は吸い口と燃焼部分の距離が遠いので強く吸ってみて、香りに辛味があるのなら調整しましょう。

熱いお湯をストローで吸い込む時のイメージです。
思いっきり吸うと口が火傷をしますから、おそらく少しずつゆっくり軽く吸って、吸ったものをすぐに飲み込まず口の中で冷ますでしょう。それと同じように吸ってから口の中に煙をためて、そのまま煙が上に上がってくるのを緩やかに吸います。

これでおそらく(まったく同じではないにしても)口から緩やかに上がってくる葉巻の香りと、自然と燻されて上がってくる葉巻の香りが近づいていると思うでしょう。

もう一つ、強く吸わないようにするテクニックがあります。
ストローで吸う時のように完全に唇とストローの間を空気が漏れないようにぴったりと塞ぐことをせずに、葉巻と空気を一緒に吸うように口を半開きにして吸います。こうすると強く酸素を供給させることを防ぐことができます。そして、吐く時も空気を肺から押し出すのではなく、舌を使って口内の空気を押し出す感じです。

クールスモーキングがしやすい形状

リングゲージの大きさが14ミリ以上あると燃焼スピードが抑えられるので葉巻の美味しい香りを楽しみやすいです。初心者におすすめする葉巻にリングゲージが太いものが勧められるのはこの為です。

14ミリよりも細いもの・・・クラブサイズやシガリロなどの葉巻は、一部の葉巻ファンからすると「葉巻とは呼ばない」と言われるほどのものです。
これらはクールスモーキングが非常に難しい形状で、火が消えやすく、消さないようについつい強く吸うために香りが消え去り、辛味だけが残ってしまいます。クラブサイズやシガリロの葉巻が「あれって辛いよね」と言われる所以はまさにここにあります。

クールスモーキングが失敗すると同じ葉っぱを使っている葉巻でも美味しく感じないわけです。面白いですよね。

クールスモーキングを追い求めた先にあるもの

少し前から「加熱式タバコ」というものが流行っています。
実はこれらのタバコは炎ではなく電子式で加熱させることで適度な温度でタバコの葉を燃焼させていい香りを楽しむものです。

人間がクールスモーキングをするのにテクニックが必要なので機械の力を借りて美味しいタバコの葉を楽しめるようにしているわけですね😊





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