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葉巻を美味しく楽しむアレコレ

葉巻は嗜好品だから楽しみ方は自由だ!とか、いやそうじゃない、ちゃんと作法に従って吸う事が美しいのだ!という意見は世間にはゴロゴロしています。
というわけで、同じような事を書いても意味がないので・・・。
葉巻初心者だった私が「自由に吸えばいい」と「作法が必要だ!」の部分をガン無視してオリジナルに編み出した(美味しさを追求した)手法をご紹介します。

自分が葉巻を楽しめるかどうか?

まず前に書いたとおり「自由に楽しめばいい!嗜好品なんだから!」という他のサイトに書かれている意見を無視させて頂きます。

当然ながら鼻の穴がなければ葉巻は楽しめません。

鼻の穴があっても一つの穴しかない場合は葉巻は楽しめません。というか、本来の美味しい葉巻の香りではない別の香りになります。

先天的に鼻の穴が二つあるけれど、左右の鼻の穴の吸い込む力が同じ場合は・・・残念ながら葉巻の本来の香りは楽しめません。病気ではないのですが、香りを重要視しない遺伝子なのでしょう。生まれながらにそういう星の元にあるので諦めて、少し違う葉巻の香りを楽しみましょう。

風邪や花粉症・・・などなど様々な理由により一時的に香りが識別できにくい状態にある場合は、以下に改善法を載せていますので参考にしてください。

葉巻の保存

購入してからまず最初にしなければならない事は買った葉巻の保存です。

葉巻は野菜などと同じで放置しておけば水分が抜けカラッカラの草になります。
この状態の葉巻はただの草ですので、これに火をつけて吸えば草を焼いた辛い香りがして美味しくありません。

葉巻は長期熟成の段階で様々な細菌が付着し、これらも実は香りを出す為に必要な要素です。つまり葉っぱについた雑菌が生きていける環境で保存しなければなりません。水分は当然必要ですが多過ぎればカビが出ますし少ないと雑菌が生息できません。気温も寒いと雑菌の活動が行われませんし、高すぎると他の雑菌やカビなどが発生してしまいます。

余談ですが、キューバ産葉巻にはキューバにしか生息しない細菌が付着しており、同じキューバ産葉巻でもヨーロッパで売られているものとキューバから直送されたものでは香りが全然違います。また、キューバ外からキューバへと持ち込まれた葉巻が何かのタイミングで美味しくなる・・・という現象もありますが、これも雑菌が関係しているのかもしれません。

まず水分・・・湿度ですが日本だと70〜80%の間が望ましいです。
一番簡単な方法はジプロックなど外気を遮断する袋に葉巻を入れ、調湿を勝手に行ってくれるbovedaのヒュミディパックを入れる事です。内部の湿度が高くなれば抑えて、低くなれば高くしてくれます。

以下にAmazonのリンクを貼りますが、72%のboveda1個で65%ぐらいの湿度になりますので3個ぐらいを入れるのが適切でしょう。

あとは気温ですが、日本にいる場合はそれほど気にしなくてもいいです。

気になる場合はクーラーボックスなど外気温に関係なく中の温度変化が少ないものに入れるか、ワインセラーなどで管理しましょう。

え?
木製のヒュミドールで保管する?

すいません、ファッション・スモーカーの方はお断りします。

葉巻を吸うために必要な最低限の道具と使い方

特に「葉巻専用」の道具は必要ありません。
もちろん、そういう道具は売ってありますが、なくても葉巻は吸えます。

① ハサミ・ナイフ

ハサミは普通にコンビニなどでも売っています。トルペド型(ピラミッドみたいな尖った吸い口)の葉巻はこれでチョッキンと切ります。

ナイフはトルペド型以外の葉巻の吸い口を作るのに使います。
包丁でもいいです。リンゴの皮むきのように、葉巻の吸い口を塞いでいる葉っぱを綺麗に剥いてください。切断するのではなく「剥いて」ください。

② ライターやマッチ、バーナーなど火を付ける道具

なんでもいいので火を付ける道具を準備します。葉巻の火を付けるほう、吸い口で最初は塞がっていてナイフやハサミでカットしたほうとは逆側に火をつけます。

火のつけ方はなるべく火に近づけ過ぎないように。

火がついて葉巻が黒く変色しますが、この部分が1ミリぐらいがベストです。近づけすぎるとこの部分が1センチかそれ以上真っ黒になります。

黒い部分が白かねずみ色になれば吸い始めてもいいです。

③ 灰皿

室内で葉巻を吸う場合は必要です。

屋外で吸う場合は人が見ていない時は灰はそのままそこらへんに散らしてもOKです。風で散らかり、どこに灰が撒き散らされたかわからなくなります。

最後まで喫煙したら人が見ている場所ではちゃんと灰皿に捨てましょう。
人が見ていない場所では葉巻の場合はただの枯れた草なので路上など舗装された場所以外ならどこでも捨ててOKです。土の上に放り投げて足で踏みつけてそこらの草木と見分けがつかない状態まで踏みならします。

葉巻の美味しい吸い方

火をつけたら強く二度、三度と吸い吐きを繰り返します。

吸うときにはタバコのように完全にタバコと唇の間を塞ぐのではなく、葉巻と唇の間に隙間ができるイメージで吸います。つまり、葉巻からダイレクトに空気を入れるのではなく、葉巻と隙間から入る空気を口の中でミックスする感じです。

シガー・バーのバーテンダーの方はお客に葉巻を提供する場合は「最初の吸い吐き」が出来ないので(間接キスになってしまう)葉巻を上下に強くふり、火が奥まで通るようにしますが、自分で吸う場合は吸い吐きを繰り返すでOKです。

葉巻の葉っぱは火が消えやすいので時々そのように吸って「火を消さない」ようにします。「葉巻は口腔喫煙だから〜!」と勘違いされやすいのですが、タバコが煙をニコチン摂取のために吸い込むのに対して、葉巻は「火を消さない」為に吸い込みます。決して口の中でニコチンを吸収する為に吸うわけじゃないです。

そうやって葉巻の葉っぱが温まってくるといい香りが漂い始めますので、これを鼻で嗅ぎます。笑顔を無理に作るか「い」を発音する時のように顔の筋肉を動かすと鼻の奥が広がり、より香りを楽しめ安くなります。美味しい葉巻は自然と笑顔になりますので、無理に笑顔を作らなくてもいい香りが漂ってきますね☺️

葉巻は強く吸って温度を上げると辛味が増すので、火が消えるか消えないかの瀬戸際を維持する感覚で蒸しましょう。

途中でリングがある部分まで短くなったらリングを外して(最初から外してもOK)辛味が出るまで吸います。

辛味が出始めると残りは捨てるか、もったいないと感じるならパイプなどに突き刺して吸います。これで5ミリぐらいまで短くなっても吸えます。辛味も煙がパイプを通る過程で消えてまろやかになります。

葉巻を美味しく吸える環境や、合う飲み物・食べ物

部屋や車内など密封された空間で吸うと香りが充満します。
人間の嗅覚は同じ香りがし続ける空間にいると香りの識別ができなくなるので、定期的に空気を入れ替えましょう。車の場合は窓の開け閉めを繰り返します。

外で風がある場合は風が吹いてくる方向に向かって吸うと香りが楽しめますが、基本的には風がない方が楽しめます。キャンプなどで葉巻を吸う場合はテントの中で吸う方が美味しいと感じるかもしれません。

また、葉巻は水分と相性がよく、よく晴れた乾燥した日よりも曇ったジメジメした日や雨が降っている日の方が美味しく感じれます。場所も海や湖、川などの上か近い場所が吸う方が美味しく感じれます。

また、意外ですが葉巻は「甘いもの」「旨味が強いもの」と相性があります。

「バーでウイスキーを飲みながら葉巻😍」は見た目はかっこいいですが、実は葉巻と相性はよろしくありません。「カフェでフルーツパフェとミルクを頂きながら葉巻を嗜む」というのが本人にとってはベストマッチです。そもそもフルーツパフェを出すような喫茶店が喫煙化になっている可能性は低いですが…。

「どうしても葉巻とお酒を同時に楽しみたい!」と思うあなたには、甘みが強いお酒(カクテルなど)や、さっぱりしたラム酒にライム・ミント・砂糖を入れた飲み物(モヒート)などがオススメです。
モヒートは葉巻の生まれた国「キューバ」でお馴染みのお酒ですから葉巻との相性もファッションとしての見た目もグッドですね。

最後に

いかがだったでしょうか?

ファッションとしてではなく、純粋に葉巻を楽しむにはどうすればいいか?を今回ご紹介しました☺️

きっとタバコ農家の人も、トルセドールの方々も「ファッション」としてではなく本当に美味しいと思って吸ってくれる人を望んでいると思います。

その方々に感謝して自然の恵みである葉巻を美味しく頂きましょう🙏

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