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みんコレ!医師国家試験 予想問題(臨床問題編) 第2問

みんコレ!事務局が作問した医師国家試験の予想問題です。
第116回の医師国家試験委員になった先生方の専門や論文等の情報を元に作問しています。ぜひチャレンジしてください。
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問題

68歳女性。重症肺炎に対して8日前より人工呼吸器管理下でセフェム系抗菌薬投与を行っていた。抗生剤加療で呼吸状態は改善、人工呼吸器を離脱し肺炎も軽快したように思えたが、本日の採血検査にて白血球21,000、CRP4.8と再上昇を認めた。看護師からよくよく話を聞くとおむつ内に水様下痢が多量にみられるようになり、独特な酸味のある刺激臭がするとの話であった。この疾患について正しいものを1つ選べ。

a. 治療としてバンコマイシンを経静脈投与する。
b. 発熱を伴うことは稀である。
c. 迅速検査では血中のCDトキシンを測定する。
d. CDトキシン検査は特異度が高い。


≪この下は正解・解説です≫


解答

d. CDトキシン検査は特異度が高い。

解説

「偽膜性腸炎」は毎年出題されている頻出問題です。
長期間の抗菌薬投与後の水様下痢便でありClostridium difficileによる偽膜性腸炎が疑わらます。酸味のある刺激臭がするのも偽膜性腸炎の特徴です。あくまでも臨床診断であり、確定診断には糞便中のCD抗原検査および毒素検査(=CDトキシン検査)を行う必要があります。

a. バンコマイシンは腸管で吸収されず腸管内に留まるため、偽膜性腸炎では経口投与される。
b. しばしば発熱を伴う。入院中など不明熱の鑑別としても重要な疾患である。
c. 便中抗原検査である。
d. CDトキシンは特異度が高い。しかし感度は低いので陰性でもClostridium difficile感染を否定できない。そのため検査は便中CDトキシン検査と便中CD抗原検査をセットで行う。場合によっては便培養検査をする必要がある)

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