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みんコレ!医師国家試験 予想問題(一般問題編) 第3問

みんコレ!事務局が作問した医師国家試験の予想問題です。
第116回の医師国家試験委員になった先生方の専門や論文等の情報を元に作問しています。ぜひチャレンジしてください。
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問題

ケロイドの特徴として誤っているものを一つ選べ。


a. ワクチン接種の針穴からも発生することがある。
b. 赤みと膨らみがあり拡大する。
c. 圧迫固定とステロイド内服治療が適応である。
d. 外科的切除と放射線治療が適応である。


≪この下は正解・解説です≫


解答

c. 圧迫固定とステロイド内服治療が適応である。


解説

ケロイドと肥厚性瘢痕の違いは国試でよく問われるので確認しておきたい。
肥厚性瘢痕は創傷治癒の遅延により起こりうる。真皮縫合が甘く創面が寄っていない場合や関節部など緊張がかかりやすい部位に起こりやすい。研修医は救急外来や外科手術などで縫合の機会があるが、甘い縫合で肥厚性瘢痕を作らないよう注意が必要である。
対して、ケロイドはどんなに僅かな傷からも起こりうる。針穴やニキビからさえ発生する。好発部位は胸の正中部、三角筋部、肩甲部、耳介、耳後部、恥骨上部である。ただし、全身どこでも発生の可能性はある。
両者はともに赤みと膨らみを呈するが肥厚性瘢痕は元の傷の範囲を超えないのに対してケロイドは拡大傾向がある。
ケロイドも肥厚性瘢痕も治療の第一選択は保存的治療である。シリコンゲルシートでの圧迫固定・ステロイド外用・ステロイド局所注射・レーザー治療・液体窒素治療などがあるが、ステロイドの内服は適応がない。唯一保険適応のある内服薬はリザベンという抗アレルギー薬である。リザベンは反応性に増える皮膚線維細胞の増殖を抑える効果と、傷の赤みやかゆみなどを軽減させる効果がある。
ケロイドの場合、外科的切除により再発し、術前よりも拡大するケースがあった。しかし丁寧な縫合と術後放射線療法により再発を抑えることができるようになった。


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