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みんコレ!医師国家試験 予想問題(臨床問題編) 第4問

みんコレ!事務局が作問した医師国家試験の予想問題です。
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問題

54歳女性。会社の健康診断で肝機能検査の異常を指摘されて来院した。自覚症状はない。3年ほど前から同様の指摘はあったが、症状もないため放置していた。飲酒は機会飲酒。常用薬やサプリメントの服用もしていない。身長158cm、体重55kg。腹部は平坦、軟で肝・脾は触知しない。
血液所見:赤血球325万、Hb 12.0g/dL、Ht 32%、白血球4,800 /μL、血小板32万 /μL、PT-INR 1.0(基準0.9〜1.1)。
血液生化学所見:総蛋白7.2g/dL、アルブミン4.1g/dL、総ビリルビン0.8mg/dL、AST 38U/L、ALT 40U/L、ALP 748U/L(基準115〜359)、γ-GTP 482U/L(基準8〜50)、CRP0.01mg/ml、HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。
腹部エコーでは肝臓、胆道系に異常は認めなかった。

診断に最も有用なのはどれか。

a:抗ミトコンドリア抗体
b:抗平滑筋抗体
c:IgG
d:PR3-ANCA


≪この下は正解・解説です≫





解答

a:抗ミトコンドリア抗体

解説

肝機能障害の鑑別としては①薬剤性②アルコール性③ウイルス性(B,C型肝炎など)④脂肪肝⑤胆道閉塞性⑥腫瘍性⑦自己免疫性に大別される。本症例は病歴、身体疾患、検査上から①〜⑥は否定的であり、⑦の病態が疑われる。その中でも今回ALP、γ-GTPが有意に上昇しており、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)の何かが鑑別に上がるが、腹部エコーで異常を認めないことからPBCが最も考えられる。

a:抗ミトコンドリア抗体 →正解。
b:抗平滑筋抗体 →誤り。自己免疫性肝炎(AIH)で上昇する。AIHとPBCのオーバーラップは多く、PBCの30〜50%で陽性になることもあるが、PBCの直接的な診断の判断基準とはならない。
c:IgG →誤り。PBCではではIgMが上昇することが多い。IgGはAIHで上昇する。
d:MPO-ANCA →誤り。PSCでMPO-ANCAが上昇することがある。

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