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みんコレ!医師国家試験 予想問題(臨床問題編) 第1問

みんコレ!事務局が作問した医師国家試験の予想問題です。
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問題

76歳の男性。3日前から乾性咳嗽が出現し、呼吸困難が増強するため、救急要請された。意識清明。体温38.1℃。心拍数80/分、整。血圧120/80mmHg。呼吸数25/分。SpO2 93%(鼻カニューラ2L/分酸素投与下)。血液所見:赤血球412万/μL、Hb 12.9g/dL、白血球9,300/μL、血小板22.2万/μL。血液生化学所見:総蛋白7.0g/dL、アルブミン3.5g/dL、総ビリルビン1.0mg/dL、AST 15U/L、ALT 15U/L、尿素窒素23mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL。CRP 3.3mg/dL。唾液を用いたSARS-CoV-2のPCR検査は陽性であった。胸部CTで両側下葉にすりガラス陰影を認めた。
この疾患のわが国での重症度分類として、正しいものはどれか。

a:軽症
b:中等症Ⅰ
c:中等症Ⅱ
d:重症



≪この下は正解・解説です≫




解答

c:中等症Ⅱ


解説

新型コロナウイルス感染症は今後も出題が予想されるが、薬物療法や退院基準などは、今後もダイナミックに変化していくことが予想され、作題が難しい。試験対策的には、定義など今後変化しない部分が重要と考えられる。重症度分類は、酸素飽和度と臨床状態から成り、その2つに差がある場合、重症度の高い方に分類する。治療場所の決定(外来か入院か)や、どの薬物療法を選択するかなど、新型コロナウイルス感染症の実臨床において、重症度の決定は重要である。

解答:c
×a:SpO2≧96%で、呼吸器症状がないか、咳のみで呼吸困難がなく、肺炎所見を認めない場合である。
×b:93%<SpO2<96%か、呼吸困難・肺炎所見がある場合である。酸素飽和度がどれだけ良くても、呼吸困難や肺炎所見があれば、中等症Ⅰになる点には注意が必要である。
〇c:酸素投与が必要なら中等症Ⅱである。必要ないと判断しても、SpO2≦93%であれば、中等症Ⅱである。
×d:酸素飽和度の規定はないが、ICUに入室するか、人工呼吸器が必要であれば、重症である。

参考文献:
診療の手引き検討委員会編:新型コロナウイルス感染症診療の手引き(第8.1版)

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