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比較対照の重要性

ネットではあいも変わらず頭の悪い人たちがワクチンについていい加減なことを書いて、さらに頭の悪い人たちがそれを信じ込んで拡散していますね。よくあるのが「感染者の中でワクチン接種者が多かった。だからワクチン接種した人の方が感染するー」とかいうやつです。理解力がある人ならこれはまやかしだとすぐに分かります。例え非感染者の中で同様の分析をしてもワクチン接種者が大多数という結果になるでしょう。日本人の8割以上がワクチンを打っている訳なので、当然の結果なのです。極端な例を挙げれば100%の人がワクチンを打っていれば感染者の中のワクチン接種者も当然100%となる訳です。また、感染者の中でワクチン接種者が6割だったとすれば、相対的に見たら接種者率が少ないということになりますね。もちろん年齢などの要因を合わせないと正確なことは言えませんが、「感染者の中で接種者が多かった」という内容は何の意味もありません。正しい比較対照をおいて考えなければ結論は出ないわけです。また、この場合、年齢などの条件をそろえた上で「接種者」「非接種者」それぞれの中の感染率を比較するのが最も正しい方法です。

 もう一つは「ワクチンが普及したのに感染が広がったー。ワクチンは意味なかったー」という類のやつです。これも頭の悪い人がよく書き込む内容です。そもそもワクチンを打つ理由は「自分の身を守るため」で、個人の要求によるところが大きいです。「日本の感染率を下げるために」という理由で打ったという人はほとんどいないでしょう。インフルエンザ等他のワクチンについても同様で接種する理由は「自分の身を守るため」。それ以外の何者でもありません。そして、ワクチン普及前の死亡率と今現在の死亡率を比べれば格段に減っています。治療法が改善してきたと同時にワクチンの効果があることは明らかでしょう。個人レベルで言えば命を救われた人も多いはずで、それだけで十分ワクチンの意味はあります。 

 で、その「ワクチンを打っても感染が拡大したー」という話ですが、「比較対照」を置いて考えなければ何も言えない話ですね。要するに「ワクチンを打っていなかったらどうなっていたか」ということを考えなければいけないわけです。ワクチンを打ったせいで感染が拡大したと言いたいのであれば、人々が同じように行動した中でワクチンを打たなかった場合に感染が広がらないことを証明できなければいけません。それが非現実的なことも明らかです。 

 厚労省がアップしているワクチン接種者と非接種者の感染率の比較を見れば、その効果も明らかですね。確かに接種しても感染している人はいますが、それ「だけ」を見ても何も言えないということを学習してもらいたいです。

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