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ワクチン接種者に感染が多い?ーーーーーワクチンが危険などとは全く書いてない内容を危険性の話と無理やりこじつける荒川央氏のデマに注意

例の荒川央氏がこのような記事をアップしていました。

超一流医学誌LancetへのGünter Kampfという人の寄稿ですね。専門誌としての公平性を考えたらべつにこのような記事が掲載されても全く不思議ではありません。しかしこの記事にはワクチンが危険などとは一言も書いてありません。むしろ「ワクチンは重症化を防ぐ」と書いてあるのですが。

ま、詳細は荒川氏の記事に全訳が載っているのでそれを読むとして、少なくともこの寄稿に「エビデンスレベルが高い」といえる内容は皆無です。まあ、だから原著ではなくこういう形での掲載になったのでしょう。たとえばマサチューセッツのクラスターについてはニュースになった話ですが

少なくともこの時点で死者は報告されていません。そして上のLancetの記事では「~完全接種者でもウィルス量が多い事が分かった。」となっていますが、このニュース記事を読むと「デルタ株」に限定した話という事がわかりませす。デルタ株がどの程度の頻度か、その感染した人のバックグランドがどうなのか一切不明です。そして、この報告書にも「ワクチンは重症化や死亡を防ぐことができる最大の戦略だ」と記載されているわけです。次の米国、ドイツのデータはワクチン未接種者との比較がないのでまったく意味をなしません。ナイトクラブ通いのデータも同様です。(逆にナイトクラブに通ってもワクチンを接種していれば22%しか感染しないのかと思います。)そして繰り返しますが、Lancetの記事にも「ワクチンを接種した人は重症化するリスクは低いが、パンデミックには関係する」と書いてあります。ワクチンを接種したからといって感染しないわけではないし、感染させる可能性があることは別に間違いではないと思います。そして、この記事のいわんとしてることは「未接種者を差別するな」という事にすぎません。しかし荒川氏はなぜかこれを「ワクチン接種後の免疫不全」やお得意の「ADE」など、ワクチンの危険性と結びつけています。そしてなぜか「むしろワクチン接種が重症化予防どころか重症化促進を起こしても不思議ではありません」と、引用したはずのLancetの記事とは真逆の内容を書いています。

そして気になったのは荒川氏の「未接種者は利己的なわけではなく、他者に迷惑をかけているわけでもありません。接種者が未接種者を批判するのはお門違いです。」というところです。ワクチン未接種者でSNSで書き込みをしている人の多くは陰謀論を信じる、いわゆる「トンデモ系」という人たちです。自分の置かれている環境やリスクを考えて打たないことを選択するのは全然ありです。しかし、「トンデモ系」の人達が書き込み拡散する悪質な誤情報は明らかに有害で、他人に迷惑をかけているので批判されるべきなのです。そこの区別もついていないのでしょうね(というか荒川氏もほとんどトンデモ系に足を突っ込んでますね)。

 荒川氏はおそらく「ちゃんと原文通りに日本語訳を載せた上で記事を書いている」と反論するかもしれません。しかし、荒川氏のコメント欄に常駐している人のレベルではLancet記事の内容は全く理解できないでしょう。単純に「反ワクチン記事が有名専門誌に掲載された」と思っているでしょう。そして、単純に荒川氏の書いた危険性のところばかり妄信するのでしょうね。それをいいことにいい加減な記事を書き続ける氏の記事内容は本当に危険なので今後も注視していきます。


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