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『残し方』 とか

『残し方』


写真を壁に貼るのは

あの日をここに留めておくためじゃなくて

壁から剥がれ落ちるのを見るため


続くことを心の底から願って

ほんとにそうなる気がしてたその時間も

結局は過去でしかあり得なくて


そんな当たり前のことに気付けるのは

帰ってきてふと

壁から落ちたその写真を見た時だけだから


こうして言葉を並べるのも

表現するためじゃなくて

現在地を過去にするため


時間も、身体も、この心も有限であることを

忘れないために

ーーー

『その人』


声をあげながら顔を隠すその人は、

勇気が無いんじゃなくて

勇気がありすぎる証拠なのであって

人として生きているだけでもある


力の入らないからだを誰かの肩に

無責任に預けることに憧れながら


言葉で顔を隠しながら

一人で戦うその人に泣きたくなったのは

自分への絶望なのか、周りへの失望なのか


多分どっちもであるというその答えに

僕はあと、どれだけ見て見ぬふりが出来るのだろう

ーーーーー

『今日、帰ってくるらしい』


だったら何なんだ

という問いへの答えは無いなかで

何でもないふりして今日を過ごしてみる

そこにはもちろん、孤独もないふりで


無意味な強がりと、成長の一歩目の境目は

結局その日の気分な訳です

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