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君の 綿毛のような部分に触れたいんだ 落としてしまえばいい とがった固い心など 紅の葉は 足もとを行く清流に乗って はるかな海に沈むだろう
昨日はとても言えないと思ってた だから手紙を書いた なのに今日 あなたの穏やかな顔を見て 言えばよかった と
かなしい秘密を胸にしまいこむよりも めくるめく思いを閉じておくほうが難しい わたしにとって大切な出来事も 口に出してしまうととがった石のように
夜空に散る星たちを ぐるり みんなで寝転んで見上げた 波の音だけが聞こえ だれも喋らないのにひとつ
陽射しが 柔らかな君の髪を照らすので 思わず抱き寄せて ほおずりしたら
違うところを見てるふりしたり 偶然を装ってそばにいたり ともかく電話番号だけは必死で聞いた
昨日30度越えたのに 今日は肌寒い 湿度が微妙にまとわりついてくる朝
あなたしかいないとはじめから思ってた 異国の地で 一人旅できるほど 強くないから あなた わたしの心の弦に触れて ここでは意味をなさない言葉を汲んで 伝えてよわたしのかわりに
ゆううっさゆっさと ふたつのこぶを揺らしながら 砂漠を歩くフタコブラクダ きしきしと 足元で砂がきしみます
がたぴしのトレーラーで夜空を旅しよう 持ち主が誰かもわからない 放置され錆びた箱の中