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【#tcuac2022】新作出たので大学で大会開いてみた【ポケモンSV】

※この記事はTokyo City University Advent Calendar 2022 最終日の記事です。
※昨日の記事は“うめ”さんの「○○」でした。
 まだご覧になっていない方は 先に読んできてください、面白いので。
※筆者はブログ記事等初めて書く人です、どうぞお手柔らかに…
※ポケモン対戦晩年初心者の記事です、叩かないでください。
※まだ執筆途中です


1. Merry  Christmas!!!

クリスマスなのに予定もなくダラダラとアドカレ記事を見ている悲しき皆様、こんにちは!!

TCUアドカレもいよいよ最終日!!
大トリを務めます、炭水化物です。

今回私がテーマとして取り扱うのがこちら!

流石に買ってるよな?

11/18に発売された話題の新作
「ポケットモンスタースカーレット/バイオレット」です!!

「今までのポケモンにはなかったオープンワールドという概念」「学校をテーマにした重厚で面白いストーリー」「多数のバグ」「最適化不足」と様々な方面でSNSを賑わしている本作ですが、ポケモン新作で一番話題になるのはやっぱり「新ポケモンを使ったオンライン対戦」
そもそもポケットモンスターシリーズは、子供向けゲームとは思えないほど「通信対戦」が奥深いことで人気で、その中毒性は“ポケモン廃人”が生まれてしまうほど。YouTubeでは再生回数が100万回を超えるような動画が多々生まれ、通信対戦コンテンツを生業にしているような人もいます。

そんなポケットモンスターシリーズの最新作、学内でカジュアルに対戦を楽しみたいと思った私はこんな団体を立ち上げました。

痛々しい団体やな

「TAP/東京都市大学オーストラリア留学プログラム」ならぬ
「TPP/東京都市大学パルデア留学プログラム」です!!
そもそもTAPの正式名称知ってるやつおらん

今回の記事では、この団体最初の活動として開いた学内生限定ポケモン通信対戦大会の様子をレポートします。

※ここから大量のネタバレが入ります。
 新作を購入していない人はブラウザバック推奨。
※2章から4章は大会環境の解説、5章以降はこの大会を炭水化物視点で語った振り返り記事となっております。

2.大会概要

今回の大会は以下のようなルールで開催しました。
分かんない人は“こんなルールでやったんだな~”って感じで読み飛ばしてもらって構いません。ぶっちゃけオタクの早口と同じなので。

・使用可能ポケモンは「新作で初登場でポケモン」「コマタナ系統、マンキー系統等の新規進化先が追加されたポケモン」
・禁伝禁止、準伝とパラドックスポケモンはパーティに1体まで
・固定枠5枠、自由枠1枠
・固定枠に指定したポケモンは対戦間にポケモン種を変更できない
・自由枠のポケモンは対戦間にポケモン種の変更可能
・大会開始時に固定枠のポケモン公開
・対戦ごとの個体変更自由
・シングルバトル,見せあい63,時間無制限

こんな感じのルールで大会を開きました。

3.新要素「テラスタル」


みんなのトラウマ

2013年に発売されたポケットモンスターXYから、ポケモンシリーズでは毎回「対戦中1回だけ使えるポケモン強化能力」が登場しています。
「メガシンカ」「Zワザ」「ダイマックス」に続き、最新作でも新たなシステムが追加されました。それが「テラスタル」です。
この先に書かれているオタク丸出しの文章を皆様に理解してもらうためには、今作の対戦環境をしっかり理解していただかなくてはなりません。
少し単調な記事になってしまいますが、大会レポートの前にテラスタルとは何かを簡単に説明させていただきます。

3-1.対戦中に一度“ポケモンのタイプを変更”できる

テラスタルとはポケモンが全身を結晶化させて、タイプを「テラスタイプ」に変化させる現象を指します。各ポケモンは個体ごとに第三のタイプであるテラスタイプを持ち、対戦中に1度だけポケモン1体のタイプを通常のタイプからテラスタイプに変化させることができます。
このシステムを上手く活用することで対戦を有利に進めるというのが、ポケモンSVの対戦環境における基本戦略です。

文章だけだとイマイチ分かりづらいと思うので、実際の戦闘に例えて解説していきます。

御三家あるある、可愛い。

草タイプのニャオハと炎タイプのホゲータが対戦するシチュエーションを考えましょう。
ポケモンシリーズを触ったことがある皆さんならご存じの通り、炎タイプの技は草タイプのポケモンの弱点を突くことができます。普通の状態であれば、ホゲータが持つ炎タイプの攻撃はニャオハに2倍のダメージを与えることができるため、この対面はニャオハ側が不利となります。

ポケモン相性検定 Lv.1

しかしテラスタルのシステムがあると話が変わってきます。
例えばこのニャオハのテラスタイプが水タイプであったとき、対戦中にテラスタルすることで、ニャオハのタイプは草タイプから水タイプへと変化します。

この状態でホゲータの持つ炎タイプ技を受けた場合、今度は効果がいまひとつとなり、ダメージを通常の半分で受けることができます。弱点を突かれたときはダメージ量が通常の2倍になるので、ニャオハが受けるダメージはテラスタル前後で1/4まで減少するのです。

※ニャオハが水タイプにテラスタル中


このようにテラスタルを上手に活用することで、対面の有利不利を覆すことができるのです。このシステムの面白さ、ご理解いただけましたか?

3-2.テラスタルすると技の威力がアップ!!

ポケモンには「技を使うポケモンのタイプと繰り出す技のタイプが同じだと、ダメージが1.5倍になる」という仕様が存在します。テラスタルしたポケモンはタイプが変化するだけでなく、この“タイプ一致ボーナス”も強化されるのです。

先程とは逆に、ニャオハがホゲータに攻撃する例を考えてみましょう。
通常の状態ではニャオハ側が放つ草タイプの技は、タイプ一致ボーナスによって1.5倍のダメージを与えることができます。

タイプは一致してるけど効果はいま一つ

ここで、ニャオハが草タイプにテラスタルしたとしましょう。

※テラスタイプが元のタイプと同じ個体も存在します

ポケモンがテラスタルした時、そのポケモンの元のタイプとテラスタイプが同じ場合、タイプ一致ボーナスが1.5倍から2倍へと上昇します。

※草タイプのニャオハが草タイプにテラスタル中

つまり、草テラスタル中のニャオハが使う草技のタイプ一致ボーナスは2倍となり、通常の攻撃よりも大きいダメージを与えることができるのです。

では、ニャオハが水タイプにテラスタルした場合を考えてみます。
このようにテラスタル後のタイプが元のタイプと違う場合、元のタイプの技とテラスタル後のタイプの技の両方に通常のタイプ一致ボーナスがかかります。

※ニャオハが水タイプにテラスタル中

この例だと、水タイプにテラスタルしたニャオハは草タイプだけでなく水タイプの技に対してもタイプ一致ボーナスが付与されます。ホゲータは炎タイプなので、ニャオハが水タイプの技を持っていた場合、弱点を突いたことによるダメージ上昇を合わせて大ダメージを与えることができるようになるのです。

3-3.新技“テラバースト”が強力!!

先程の例で「水タイプにテラスタルしたニャオハは草技も水技もタイプ一致ボーナスがかかる」と説明しました。しかしながら、ポケモンシリーズを遊んだことがある方にはやや違和感があったかもしれません。

根源的な疑問

ポケモンは種族ごとに覚える技の種類が違います。「いくらタイプ一致補正が追加されたとしても、そのポケモンがテラスタル後のタイプと一致した技を使えなければ意味がないのでは?」なんて考えた勘の良いガキ読解力の高い読者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ですがそこは天下のゲーフリ、しっかりとこの不安を解消できる新技を用意しています。その新技が「テラバースト」です。

ポケモンの技エフェクトあるある、クソカッコいい

通常状態では「ノーマルタイプの特殊技、威力80、追加効果なし」という一見するとクソ雑魚使い道のなさそうなこの技。テラスタルしたポケモンが使用すると効果が大きく変化し
・技タイプは“テラスタル後”のタイプに変化する
・技を使用したポケモンの“こうげき”と“とくこう”を比較し、より高い方のステータスを用いてダメージ計算
と、二つのメリットを持つ技になります

(使用感は違うけど)現代版めざめるパワーみたいな感じ

この技により「元のタイプと違うタイプにテラスタルしたのに、タイプ一致補正のかかる技が無い!」「このポケモンはとくこうが強いのに、テラスタイプに対応した攻撃技が全部物理技だからテラスタルの意味がない!」なんていう悲しい事故を回避できるのです。

予想外のタイミングで弱点テラバースト打たれた時の感情

以上の3点が新システムのテラスタルの基礎知識です。
こんな仕様があるんだななんて頭の片隅に入れながら、大会の模様を見ていきましょう。どうせみんな真面目に読んでないだろうけど。

4.事前メタゲームウォッチング

今回の大会は「使用可能なポケモンは新作初登場ポケモン限定」と、使えるポケモンの種類が通常の対戦よりも少ないルールで開催されました。また「固定枠5体、自由枠1体」により試合間にポケモンをほとんど変更できないルールで大会が行われることから、大会開始前に参加者が使用しそうなポケモンを読み切り、それらの対策を上手く組み込んだパーティを使用する必要がありました。
この章では、今回の大会においてパーティを組む際に意識しないといけない新ポケモンたちを紹介します。

4-1.SNSを騒がせた奇術師草猫「マスカーニャ」

#ニャオハ立つな

種族名:マスカーニャ
タイプ:くさ・あく
特性:しんりょく・へんげんじざい
種族値:76-110-70-81-70-123-530
主な習得技
物理技
トリックフラワー、ふいうち、はたきおとす、つじぎり、とんぼがえり、じゃれつく、かみなりパンチ、けたぐり、ローキック、アクロバット
特殊技
エナジーボール、あくのはどう、はどうだん、パワージェム、かふんだんご
変化技
ちょうはつ、トリック、どくびし、まきびし、みがわり、わるだくみ、トリックルーム

最初に紹介するポケモンは「マスカーニャ」
残念ながら立ってしまった
、ニャオハの進化系である草御三家です。

スペックを見た時一番最初に目を引くのは特性「へんげんじざい」
「技を放つ前に自分のタイプを使用した技のタイプに変化させる」
というテラスタルとはなんだったのかと言いたくなるような強力な特性で、全ての攻撃技にタイプ一致ボーナスを付与するだけでなく、自身の耐性を変化させることで相手の読みをずらしながら耐久し技を打ち合う流れを作るなど、幅広い試合展開を構築する起点となる優秀な能力。過去作では「ゲッコウガ」や「エースバーン」といったポケモンが保有し、その広い技範囲や高い素早さを活かして様々なポケモンを蹂躙してきた実績のある“ポケモン界最強の特性”をこのポケモンは持っています。

ドーモ。ドクシャ=サン。サイキョートクセイコンビです。

種族値を見ても御三家最速の素早さ優秀な攻撃を持ち、特に努力値振りにこだわらなくても高速物理アタッカーとして一定の活躍が期待できます。
タイプは草悪と弱点が多く耐久も並みですが、耐性も多いため不一致半減程度であれば受け出しも十分可能です。

専用技「トリックフラワー」は威力70の非接触物理草技。火力がやや物足りないように見えますが、必中かつ確定急所という破格の追加効果により実質威力は105。防御ランク上昇や壁貼りを無視しながら一致高火力で殴っていける点もこのポケモンの魅力です。

しかしながら、今作からへんげんじざいの効果が「場に繰り出したとき最初の1回だけタイプ変化が起こる」に弱体化。2ターン目以降は一致技の範囲が狭まった状態で殴らないといけないなど、無視できない裏目も追加されました。変化技でもタイプ変化が発生するため、変化技の採用が難しい点も否定できません。技範囲も非常に狭いため、過去作のへんげんじざい御三家2匹に比べやや小回りの利かない部分を突けば十分に対処可能なポケモンです。

役割を持てる相手は多いため、ややピーキーな性能を上手く活かすことができるかがこのポケモンを活躍させるコツであると言えます。

4-2.炎で相手を受け止める硬鱗のワニ「ラウドボーン」

#お前が座るんかい

種族名:ラウドボーン
タイプ:ほのお・ゴースト
特性:もうか・てんねん
種族値:104-75-100-110-75-66-530
主な習得技
物理技
ニトロチャージ、フレアドライブ、ほのおのキバ、シャドークロー、かみなりのキバ、タネばくだん、じしん
特殊技
フレアソング、かえんほうしゃ、オーバーヒート、ブラストバーン、シャドーボール、たたりめ、ハイパーボイス、だいちのちから、ゲップ、チャームボイス
変化技
あくび、なまける、おにび、ほえる、のろい、アンコール

マスカーニャの代わりに四足歩行になった、炎御三家の「ラウドボーン」
その種族値と習得技から、公式的には重量級特殊アタッカー的な運用を期待していることが見て取れますが、このポケモンの真骨頂は攻めではなく特性「てんねん」を活かした優秀な物理受けです。

対戦環境においてよく使用される技に「つるぎのまい」をはじめとした“積み技”と呼ばれる、自身の能力値を向上させる技が数多く存在します。主にパーティのエース級ポケモンが使用することの多い技で、攻撃力を高めることで倒せるポケモンを増やし、1体で複数のポケモンを撃破し戦況を有利にするために使用されることが多いことが特徴です。
これらの技は能力の上昇幅が大きく、一度使用を許してしまえばほぼ負けが決まるといっても過言ではありません。積み技をメインで運用するパーティとの対戦では、いかに「隙を見せずに相手に積み技の使用チャンスを与えない」試合展開を作るかが重要になります。

こういうポケモンが剣舞龍舞蝶舞する所見たことあるやろ?

そんな積みエースを主軸としたパーティに対して刺さるのが「場に出ている間、相手の能力変化を無視する」という、積み技を“完全否定”できる超強力な特性「てんねん」。相手がこちらの隙をついて積みエースを動かしてきたとしても、こいつをポンと場に出すだけで相手の努力を棒に振らせることができる点がこのポケモンを強くしている最大の理由です。

更に言えば、特性に頼らない素の耐久力も非常に高いこともラウドボーンの強みの一つ。自身のHPを半分回復する技「なまける」や、相手を“毎ターン定数ダメージ+物理技の威力が半減”のデバフ効果があるやけど状態にする技「おにび」などを習得しつつ、高いHPと防御力で相手の攻撃を受け止める様はまさに“炎の要塞”。物理技主体のアタッカー相手には無類の強さを発揮します。

専用技「フレアソング」
は威力70の特殊炎技、追加効果で使用者の特攻を一段階上昇(+0.5倍)させる“積み効果”を持ちます。相手の積みエースを逆利用しながら火力を上昇させ、高い耐久力と火力を両立させていく運用方法も可能です。地味に音技なので、技「みがわり」を貫通できるのも高評価。てんねんにより相手の「めいそう」「ドわすれ」による特殊耐久上昇を駆使した受けも許しません。

一方遅めな素早さは運用上ネックになることもあり、弱点タイプも5つと多いため、有利不利がはっきりしたポケモンであることも事実。特性「てんねん」は相手の能力低下も無視してしまうため、「りゅうせいぐん」を始めとした反動技を使うポケモンにも有利を取られてしまいます。メイン火力が“音技”に分類されるため、技「じごくづき」で容易に詰んでしまう点も弱点として挙げられるでしょう。強いポケモンであることは事実ですが、バランスの良いパーティを組んでいれば対処可能なポケモンです。

このポケモンを使用する際は“どのような相手にラウドボーンを出したいか”を考えた編成を心掛けることが重要であると言えます。

4-3.水を纏い踊る蒼穹の孔雀「ウェーニバル」

孔雀にしては羽小さくないか?

種族名:ウェーニバル
タイプ:みず・かくとう
特性:げきりゅう・じしんかじょう
種族値:85-120-80-85-75-85-530
主な習得技
物理技
アクアステップ、アクアジェット、ウェーブタックル、アクアブレイク、インファイト、かわらわり、ローキック、けたぐり、ブレイブバード、アクロバット、つばめがえし、とんぼがえり、アイススピナー、きしかいせい、カウンター
特殊技
無し
変化技
みがわり、バトンタッチ、つるぎのまい、ビルドアップ、ちょうはつ、はねやすめ

エキゾチックなダンスをこよなく愛する新水御三家の「ウェーニバル」
孔雀のような力強さを感じさせる嘴、サンバのダンサーを彷彿とさせる派手な装飾が加わったような美しい外見、まさに眉目秀麗なポケモンと言えます

なんで容姿をほめてるかって?スペックお察しだからだよ察してくれよ。

他の御三家と比べると雑魚く見える少々物足りなさを感じるカタログスペックを持つウェーニバルですが、特性「じしんかじょう」と専用技「アクアステップ」を用いたエース運用への適正は非常に高いポケモンです。

特性「じしんかじょう」は「攻撃技でポケモンを瀕死にさせた時、攻撃を1段階上昇させる」効果。展開を上手くコントロールし負傷した敵に上手くとどめを刺すことができれば、そのまま試合を制すこともできる爆発力の高い能力です。

この特性と噛み合いが良いウェーニバルの専用技「アクアステップ」は威力80の接触物理水技、追加効果で使用者の素早さを一段階上昇させることができます。ポケモンバトルにおいて素早さの値はとても重要なステータス。より高い方が相手よりも先に行動ができるため、その値が1違うだけで行動順や試合展開大きく変化してしまいます。この技を使い相手を倒すことができれば、特性により上昇した攻撃力と相手を先制できる素早さを同時に併せ持つことができ、一気に相手のパーティを壊滅させることができる点がこのポケモンの最大の魅力です。

またこのポケモンは技「バトンタッチ」を利用した補助要員としての運用も可能です。ポケモン対戦において、能力変化はバトル場のポケモンと手持ちのポケモンを入れ替えた時点でリセットされるという仕様があります。積み技を使用したポケモンは能力値が大きく上がる半面、不利なポケモンが出てきたときに交代するかしないかで択が増えてしまいます。
「バトンタッチ」は自身の能力上昇を引き継ぎながら控えのポケモンと交代するという効果の技。特性や技の効果で上昇させたステータスを後続に引継ぐことで、積みを無駄なく活用することが可能となります。

しかしながら、積み技を使う前の素の種族値に物足りなさがあることは事実。物理編重のステータスにより技「おにび」に弱く、ビルドアップを習得する割にドレインパンチを覚えない、エース運用をしたいのに技範囲が微妙など、習得技がやや噛み合わない点も残念なポイント。

このポケモンを活用する場合は“倒せる相手と倒せない相手を明確に知り、終盤を意識したゲームメイクをする”ことが求められます言えます。

4-4.SV環境を定義する岩塩の巨人「キョジオーン」

NN“ハカタノシオ”にした奴この世に一人は居る説

種族名:キョジオーン
タイプ:いわ
特性:きよめのしお・がんじょう・クリアボディ
種族値:100-100-130-45-90-35-500
主な習得技
物理技
しおづけ、いわなだれ、がんせきふうじ、ロックブラスト、じしん、じたんだ、じわれ、ボディプレス、ほのおのパンチ、かみなりパンチ、れいとうパンチ、ゆきなだれ、しねんのずつき、アイアンヘッド、ヘビーボンバー
特殊技
無し
変化技
ステルスロック、じこさいせい、てっぺき、のろい、ワイドガード

ゲーム序盤に登場する「コジオ」が進化した姿である、岩塩ポケモンの「キョジオーン」
Minecraftに出てくるアイアンゴーレムのパチモンに非常に姿が似ているこのポケモンですが、その見た目の割に能力は非常に優秀。種族値合計は500でありながら、特攻と素早さを限りなく切り詰め、攻撃と耐久方面に綺麗に振り分けた無駄のない種族値配分。特に物理耐久は過去作の耐久ポケモンの代表格である「カバルドン」「スイクン」以上であり、全ポケモンの中でもトップクラスに位置しています。歴代の序盤岩ポケモンの中で最も強いといっても過言ではなく、間違いなく大会の環境を定義するポケモンの1体です。

今までの序盤岩ポケモン:国立志望理科大落ち都市大(見た目ゴツイけど弱い)
キョジオーン:大阪大学理学部生物学科生命理学コース(見た目の割に強すぎる)

このポケモンを最強たらしめている所以は、種族値配分だけでなく専用特性「きよめのしお」にも隠れています。この特性の効果は「ゴーストタイプ技によって受けるダメージを半減させつつ状態異常を無効化する」というもの。特に後半部分の効果が高い耐久性能を持つこのポケモンと非常に噛み合っているのです。

耐久系のポケモンを運用する上で常に念頭に置くべき事項の一つに“状態異常によるデバフ”があります。相手の攻撃を受け流すようなポケモンを運用する試合はどうしても長期戦になりやすく、ターン数が通常のバトルに比べて長くなりがちです。このような試合において耐久ポケモンが“どく”や“やけど”などの定数ダメージを受けるタイプの状態異常になると、通常の試合よりより大きなダメージが嵩んでしまいます。また、“まひ”や“こんらん”などの一定確率で行動ができなくなるタイプ状態異常なども、ターン数が増えることで行動不能の試行回数を稼がれてしまいます。

キョジオーンは特性「きよめのしお」により状態異常を無効化し、このようなターンが長引くことによるデメリットを大きく減らすことができるのです。またゴーストタイプの技ダメージを半分にする効果も地味に優秀で、テラスタイプを“ゴースト”にするとテラスタルした時の弱点を一つ減らすことができるので、さらに耐久力を上げることも可能です。

また、「自身のHPが最大の時に一撃で瀕死になるダメージを受けても、HP1で耐える」効果をもつ特性「がんじょう」や、「相手の効果の技や効果によって能力下降を受けない」効果を持つ特性「クリアボディ」など、「きよめのしお」外の特性も戦術のバリエーションにより十分採用可能である点も見逃せません。相手にこちらの特性を誤認させるようなプレイングをすることができれば、一気に戦況は有利になるでしょう。

専用技「しおづけ」は威力40の非接触物理岩技。技を当てた相手を“しおづけ”状態にし、交代するまでの間最大HPの1/8のダメージを与え続ける効果を持ちます。また“しおづけ”状態のポケモンが水タイプか鋼タイプを持つなら、与えるダメージは“最大HPの1/4”に増加します。努力値を耐久方面に回したいため火力が落ちがちなこのポケモンにとって長期戦における優秀なダメージソースとして活用できる技で、岩タイプに弱点を付ける鋼タイプや水タイプのポケモンに対して一矢報いることの出来る点でも採用価値のある、まさに“白米と梅干し”“カレーライスとトンカツ”くらいキョジオーンと相性が良い技だと言えます。

キョジオーン最強 それいち
カレーにはカツとハンバーグ ココイチ

総じて物理方面のポケモンには滅法強い分、特殊方面にはやや不安が残る耐久であることは事実。持久戦においてはメインウェポンが格闘技の「ボディプレス」になりがちで、きよめのしおを持っていながらもゴーストタイプ相手に攻め手を作りにくいなど、探せば弱点はいくつか見つかります。技「しおづけ」は素の威力が低く相手のみがわりを破壊できない場面も多々、みがわりを盾に積み技の起点にされてしまえばその後の展開が苦しくなることは確実でしょう。遂行速度が遅く運用する際に小回りが利きにくいこともあり、“こだわりアイテム+「トリック」のコンボ”もクリティカルに作用してしまいます。使う側に回ったときに“刺さる相手”と“刺さらない相手”が意外とはっきりしているポケモンです。

耐久ポケモンとして理想的な性能であることは事実であり、戦略の噛み合い次第では手が付けられなくなることは確かなので、このポケモンの対策をする際は対戦中の立ち回りを考える前に、対戦準備時点で“相手がキョジオーンを出す旨味の無いパーティ構築”“キョジオーンに対するメタを仕込む”事をしないと勝ちにくいと言えるでしょう。

4-5.対戦環境を荒らしまわる鋼鉄の成金「サーフゴー」

たからものポケモンって分類意味わからん

種族名:サーフゴー
タイプ:はがね・ゴースト
特性:おうごんのからだ
種族値:87-60-95-133-91-84-550
主な習得技
物理技
無し
特殊技
ゴールドラッシュ、てっていこうせん、シャドーボール、たたりめ、パワージェム、10まんボルト、かみなり、きあいだま、サイコキネシス、サイコショック、マジカルシャイン
変化技
わるだくみ、でんじは、リフレクター、ひかりのかべ、おきみやげ、じこさいせい、トリック

“コレクレーのコイン”を999枚集めることで進化させるこというとち狂った頭のおかしい馬鹿みたいな進化方法で入手する宝物ポケモンの「サーフゴー」
12ものタイプの技を半減以下で受けられる
、かの悪名高い「ギルガルド」と同一のタイプである“鋼・ゴースト”の複合タイプを持ち、“恵まれたタイプ”“物理攻撃を捨て特殊を中心に必要十分を割り振った高水準の種族値”“変化技をシャットアウトする強力な固有特性”の揃った隙の少ない特殊アタッカーとして現対戦環境のトップメタに君臨するポケモンです。

こういういけ好かない後輩あるある、ウザい

固有特性「おうごんのからだ」「相手の変化技の効果を受けない」という効果。「どくどく」や「おにび」などを無効化する事で疑似的に状態異常をシャットアウトしたり、「あくび」による交代誘導を阻止したり、「ちょうはつ」や「トリック」による行動制限を無視して行動することができる強力な特性です。類似特性の「マジックミラー」では防ぐことの出来ない「のろい」「おきみやげ」「ほろびのうた」「すてゼリフ」なども対策可能で、優秀なタイプ耐性と相まって数多くのポケモンを容易に詰ませることができます。
この特性の強さは無効化が難しい点にも存在します。仕様上、相手の特性と自分の特性を入れ替える効果を持つ「スキルスワップ」や、相手の特性をたんじゅん/ふみんにする効果を持つ「シンプルビーム」「なやみのタネ」などの技では貫通できないので、特性を剥がす手段はほとんど存在しません。影響力が大きい割に事前の対策手段が限られている点はこのポケモンを強力にしていると言えるでしょう。

専用技「ゴールドラッシュ」は威力120の特殊鋼技。威力の高さと引き換えに使用後に特攻が1段階下がるデメリットを持ちます。反動効果が目立つため、瞬間火力が高いだけのややピーキーな性能に見えますが、2発目でも「ラスターカノン」と同等の威力が出るため見た目以上に強力な技です。このポケモンは特攻種族値が高いため、この技を2発受けきる為には相当な特殊耐久を要求されます。

他の新ポケモンを見ると、物理耐久が高いポケモンは数多く存在しますが、特殊耐久が高いポケモンはそう多くなく、特殊アタッカーが活躍しやすい環境というのもこのポケモンにとっては追い風となる要素。ただ技を撃ち合うだけの展開であれば有利を取れる可能性が高いという対戦環境が、使いやすい特殊アタッカーであるこのポケモンをトップメタに押し上げている要因でもあります。「じこさいせい」による回復「わるだくみ」による火力上昇など、能動的に受けを崩しに行ける手段も持ち合わせているところも好印象。まさに“現環境に一番適合したスペック”のポケモンと言えるでしょう。

書いてて泣きそうになってきたので誰か俺を殺してください

現実で例えると聞くだけでイラつくレベルの高いスペックを持つサーフゴーですが、勿論粗を探せば弱点もいくつか見えてきます。
タイプ耐性は高いものの耐久面の種族値数値は並み程度、耐性を抜きに突っ張れるほどの強固さがあるかと言えば微妙と言わざるを得ません。素早さは早いとも遅いとも言えない中速帯、上を取り弱点攻撃を叩き込んでくる相手にはコロッと負けてしまう可能性もあり、弱点も炎悪地面ゴーストと軒並みメジャーなタイプ。相性のいい交代先が居ないと強さを最大限使えないという点は運用上のデメリットになり、適当なパーティに突っ込めば大体活躍してくれる程度の汎用性はありません。

対面する際は“気合の襷を盾に弱点技を押し付ける”“交代を繰り返しながらサイクル戦に勝機を見出す”など、細くなりがちな勝ち筋を上手く拾いに行けるかを意識することが必要です。

4-6.正義を抱き闘う初見殺しの海豚「イルカマン」

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種族名:イルカマン
タイプ:みず
特性:マイティチェンジ
種族値:100-70-72-53-62-100-457
主な習得技

物理技
クイックターン、ジェットパンチ、たきのぼり、アクアブレイク、アクアテール、ウェーブタックル、れいとうパンチ、アクロバット、インファイト、ドレインパンチ、きあいパンチ、きしかいせい、しねんのずつき、アイアンヘッド、のしかかり、からげんき、カウンター
特殊技
ハイドロポンプ、なみのり、ひやみず、ふぶき、れいとうビーム、こごえるかぜ、ばくおんぱ、ハイパーボイス、はどうだん、きあいだま、くさむすび、ドレインキッス
変化技
アンコール、ビルドアップ

昔Windowsの画面上で見たことがある人も多いであろう“アレ”に姿が似ているイルカポケモンの「イルカマン」

ここまでの記事を真面目に読んできた方は(多分いないけど)お気づきの通り、他のポケモンに比べると弱く見える控えめな種族値をしており、一見するとあまり強く見えないこのポケモン。
それもそのはず、このポケモンの真の強さは「一度場に出た後控えに戻ると、姿が通常のナイーブフォルムからマイティフォルムに変化する」というフォルムチェンジ特性「マイティチェンジ」に隠されているのです。

フォルムチェンジとは、進化による種族変更以外で能力やタイプが変化することがない一般的なポケモンとは違い、通常とは異なる姿や能力である“フォルム”が存在する種族のポケモンが、それぞれの決まった条件下で別のフォルムに変化することを指します。

デオキシスディフェンスフォルムあるある、キモイ

例えば、上記の例にあるデオキシスは“ノーマル”“スピード”“アタック”“ディフェンス”の4つのフォルムを持ち、それぞれ種族値が大きく異なります。フォルムが変化することによって運用方法が大きく変わるのが、フォルムチェンジを持つポケモン達を使用する魅力なのです。

では、イルカマンのフォルムチェンジとはどのような物なのでしょうか?
ご紹介しましょう、これが「イルカマン(マイティフォルム)」です!

キモイルカ

完全に「Nネオスペーシアン・アクアドルフィン」だ!!!!!

呼んだ?

何かをパクった既視感があるこのフォルムに変化すると、種族値が
種族値(マイティ):100-160-97-106-87-100-650
へと大幅上昇。600族の仲間入りを果たします。
特に攻撃種族値は「ケッキング」と同等で今作トップタイの数値、合計種族値650は禁止伝説級ポケモンに肉薄する値といっても過言ではありません。ケッキングの場合、「2ターンに一度しか行動できない」というデメリット特性「なまけ」を所持しているからこそ許されていた高い攻撃種族値を、このポケモンは“行動制限なし”で所持している点が最大の魅力です。

専用技「ジェットパンチ」は威力60接触物理水技、相手よりも先に行動できる先制効果を持ちます。同様の効果を持つ「アクアジェット」と比べ威力が20高い完全上位互換技で、マイティフォルムのイルカマンがA特化+こだわりハチマキ所持+水タイプにテラスタル”の状態で放ったときの火力は“A特化ガブリアスのげきりん”を大幅に上回ります。水技を受けられるポケモンを選出していない場合、この技だけで為すがままに蹂躙される可能性すらあります。

新時代 feat.イルカマン(ウタ from ONE PIECE FILM RED)

威力の抑えられた先制技でこの火力ですから、もっと高威力の一致技である「アクアブレイク」や「ウェーブタックル」を受けれるポケモンはほぼ存在しません。また、防御力を上げられる「ビルドアップ」と体力吸収技の「ドレインパンチ」を両習得出来る為、“A160S100のビルドレイン”という驚異的なサブウェポンも所持してます。アタッカー役として活用すれば、どのような型でもパーティのエースとして一定の活躍できること間違いなしな、圧倒的な制圧力を持つポケモンがこの「イルカマン」です。

一方欠点として目立つのが、フォルムチェンジのために一度交代しなければならないという点。一番簡単な「使用後に控えと交代する」効果を持つ水技「クイックターン」を使う行動はあまりにも露骨で読まれやすく、「水技を受けるとダメージを受ける代わりに回復する」という特性「ちょすい」などを活用して受けられたり、水半減のポケモンで積みの起点にされればこちらが簡単に詰んでしまいます。“「インファイト」+だっしゅつパックのコンボ”も技スペースを無駄なく活用でき合理的ですが、こちらもゴーストタイプを出されれば対策されてしまいます。現環境はサーフゴーを始めとしたゴーストの圧が強いため、この方法を安定して決めにくいのも向かい風。通常の交代も可能ですが、交代行動は確実に1ターンを相手に渡してしまうため、フォルムチェンジ後にディスアドバンテージを上回る活躍をしなければなりません。

更に“やや無駄に高く降られた特攻種族値”“素早さ種族値が激戦区の100族”“高威力なサブウェポンが格闘と特殊技に集中している”など、使えば使うほど“融通の利かなさ”が目立ってしまいます。見た目と種族値は派手ですが、安定して活躍させる為に一工夫必要と言えるでしょう。

特撮にはヒーローだけでなくサポートキャラも付きもの、しっかりと補助しながらの運用が重要と言えます。

4-7…4-12 現在執筆中

5.大会の始まり

読了お疲れさまでした、ここからが本番です。
ここからは実際の大会の模様を炭水化物視点で見ていきましょう。

5-1.大会前夜

12月5日、大会への参加申し込み締め切り日の朝。大会運営側は“想定より参加者が集まらない”という悩みを抱えていました。
この大会は8人の参加者を4人ずつの予選ブロックに分け、それぞれの対戦成績優秀者を決勝戦で戦わせる予定でした。しかし大会Discordに集まってくれた人数は7人、これでは記事を書くどころか大会開催すらできません。
↑記事は間に合いませんでした。

当時の会話記録、なりふり構わずTwitterで参加者を募っていたことが伺える。

そこで苦肉の策として出たのが「主催者側も大会に参加する」というもの。
今回の大会は僕と友人の2人で運営を行っていたので、この2人のどちらかが出場すれば人数はギリギリ足ります。当時の我々は万が一に備えて急いでパーティを作りました。

その結果…

このメッセージ見た時思わず声出た

23:29 大会開催決定!!
私たちの心配は杞憂に終わ、りTwitterを見て興味を持ってくれた心優しきプレイヤーによって締め切り30分前に無事大会を開催できることに。ツイッタラー全員キモイとか言ってごめんね。

しかしながら今度は運営側(炭水化物)から「俺も出たい」という声が。おそらく有り余る自己顕示欲を満たしたい準備したのが勿体ないというけち臭い精神記事を面白くしたいという素晴らしい考えの元提案されたこの発言は参加者から内心ウザがられながらも快く受け入れられ、結果として運営側を交えた10人で大会が開催されることになりました。

5-2.パーティを構築しよう

今回の大会において、私は「記事を書きながら大会に参加する」という都合上、“固定枠の個体変更可能”のルールを使って対戦毎に特別な試合準備をできるほど時間がありません。そのため、「環境に居そうなポケモンを育成パターンレベルで予想し、どの相手にも立ち回り次第で勝てそうなパーティ構築」をしなければなりませんでした。
「5体の固定枠のバランスをなるべく良くし、自由枠は他のプレイヤーの採用が多いものを総合的にメタれるポケモン1体だけ育成する」と作戦を立てた私は、早速パーティ構築に取り掛かりました。

出来ました(2週間後)(初戦15分前)
なんでこの時間まで育成に時間かかってるんですかね?

完成当時のTwitter、この時点で初戦15分前
時間にルーズすぎる

折角このような記事を書いているので、今回使用した私のパーティのポケモンを紹介しましょう。

1体目:キョジオーン@たべのこし
個体値:6V
性格:わんぱく(B↑C↓)
努力値:252-252-0-0-4-0
技:しおづけ、ロックブラスト、ほのおのパンチ、じこさいせい

1体目はHAぶっぱBアップキョジオーン。
馬鹿の考えた育成ミスみたいな歪んだ構成に見えますがトップメタにいて対策されやすいキョジオーンを更に読まれやすいテンプレ構成で使うことにやや恐怖感を感じたので、相手の読みをずらせる様に耐久系のアタッカー構成にしてみました。
キョジオーンのテンプレ構成は「HBぶっぱ鉄壁ボディプレ」「HDぶっぱゴーストテラスタルのろい耐久」と“ゴーストタイプを後投げされた時にできることが消える”という欠点があります。特に環境に多いサーフゴーの受け出し対してテンプレ構成では“交代読み交代”“サーフゴーメタを後投げ”以外の回答がありませんでしたが、今回の構成は「ほのおのパンチ」を採用することで、交代読みで突っ張りつつサーフゴーに大きく負荷を掛ける動きを作ることができるようにしました。また、キョジオーンの火力をA無補正4振りしおづけと読んだ相手の受け出しを崩壊させる“Aぶっぱ岩テラスタル「ロックブラスト」”などを


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