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クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男~

 90年代にロック・シーンを席巻した「ブリット・ポップ」において、オアシス、プライマル・スクリーム、ティーンエイジ・ファンクラブなどを見出し、人気バンドを次々と世に送り出した、“世界No.1インディ・レ ーベル”クリエイション・レコーズの創設者、アラン・マッギーの半生を映画化。
制作総指揮:ダニー・ボイル / 監督:ニック・モラン / 2021年 / イギリス / 原題:Creation Stories

 映画はPrimal Screamの『Rocks』で始まる。その時点で立ち上がりたい欲求を制し、臨場感を楽しむ。とても重厚感のある内容だった。
また、彼らの曲以外にJ.S.バッハ(曲名忘れ..インヴェンションだったか..)、C.ドビュッシーの『月の光』が流れた時は、それまでの波瀾万丈であるアランの人生に救いや希望の光が差したように思えた。

 音楽は人々の心を豊かにし、潤い、慰めになるものだと常々感じているのだが、時にそれは狂気で、惑乱させかねない。
決して共感は出来ないが音楽家がドラッグに溺れる理由が少しだけ肯ける。

 観劇してから数日後にこの記事を書いているのだが、何だか遠い昔に観たようにも感じている。ただ、この日からThe Jesus and Mary Chainの『Birthday』が頭の中から鳴り止まないでいるのは、自身の誕生日に観たせいなのかもしれない。