【セカンドハウス購入エッセイ第91回:残り129日】物の見方を変える。電柱は大切なシンボルツリーだ
窓から見える大きな電柱
土地を購入する当初から、自分たちの家を作ったときのことを想像してみたときに、家の窓から目の前の土地に立っている電柱のことが気になっていた。
目の前に同じ大きさの100坪の土地があり、そこはまだ空き地になっているのだが、通常なら土地と土地の間にあるような電柱が、その土地の右から4分の1位の場所に競り出ているのだ。
つまり、自分たちの家ができるであろう場所からその空き地を眺めてみると、まっすぐ向こう側が抜けるのではなく、かなり視界に入ってくるように電柱が立っているのである。
もともと、無印良品の陽の家を選んだのも、窓から眺める開放的な雰囲気が気にいったからであり、そこに人工物である電柱が入ってくる事は結構微妙だった。
動かしてほしいと悩んだ日もある
実際に土地を購入するときは、結構悩んだりもした。なんとなく自分の中では100点満点言うとその連中があることによって− 10点位にはなっているような気がしていた。
土地についていろいろ情報を調べると、実は電柱と言うのは東京電力に電話することによって動かすことができると言う事はわかった。
そして実際に東京電力に電話をして、その連中が動かせるかどうかを確認してもらったのだ。
しかし、契約上はそこが持っている不動産の契約書に電柱の場所を変えてはいけないと言う特別な情報が入っているらしく、どうしてもできないということがわかった。
不動産屋に連絡をして、交渉しながら何とかこの電柱を動かしてもらえないか、そして相手にとってもこちらにとっても良い形で着地できないか2頭をめぐらせることもあった。
結構これを考えている期間はストレスで、夜中に目が覚めてしまうことだってあったし、やっぱり安い買い物では無いからそれなりに納得のいく形に着地させたいと思っていた。
物事は捉え方次第で幸にも不幸にもなる
しかし結果的には、もうそういうふうに捉える事はやめることにした。具体的には、「そこに見えている大きな電柱は、うちの家のシンボルツリーだ!」と思うようにした。
よくよく考えると、電柱と言うのは日本の社会において電力を供給し、社会を作ってくれたある意味大黒柱とも言える笑
ちなみに例えばドイツでは法令で電柱を地中に埋めると言う街もあるらしく、景観をきれいにするために、また、電線があることによる二次災害(例えば台風の被害や水害などによって電気の供給が悪くなること)を減らすと言う方向をとっている街も多いらしい。
それを聞くと、もちろん日本もそうであったほうがいいんじゃないかと言う気がするが、一方で昭和の時代にたくさん食べられた連中が、この日本を繁栄させてくれたと考えればなんともいとおしい建造物なのかもしれない笑。
どうしようもないことに時間を取る事は、やはり精神力をすり減らし時間を無駄に使ってしまう。それよりもあの電柱をどのように捉えどのように活かしていくのかということを考えたほうが建設的なのだと思う。
ではでは。